恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
救われたい「迷える意識」――竜の話
先の続き・・・
それでもその方は、「まだ何かいるみたいです」とおっしゃいますから、
「いや、もうおりません。あなたは三年間もお付き合いをしていたから、
そんな気がするだけで、もう安心しなさい」と言ってあげました。
そして、鏡を持ってきて、「一度お顔を見なさい」と言って鏡を見せますと、
「まあ、これ誰ですか」って。
自分の顔を見て、マアーと驚いておられます。
いっぺんに顔が変わってしまいました。
自分の顔を見て、「誰ですか」というほど豹変して、顔の相が変わりました。
「あなたが自分の顔を見てびっくりするほど変わっているのですから、
あなたに憑いていた人はもおうおらない証拠です。
自信を持ちなさい」と言いますと、だんだん自信がでてきまして、
「来てよかった。ほんとうに来てよかったです」と、喜んでくれました。
そのように顔の相まで、いっぺんに変わってしまいます。
まあ、こんな不思議なこともありますけど、これは見えない世界の、
しかも救われたいと思っている迷える意識の一例です。