~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
九、ヴァーセッタ
先の続き・・・
ヴァーセッタ青年は次のように言った、
「きみよ。ひとが戒律をまもり徳行を身に具えているならば、
まさにこのことによって
バラモンであるのある。」
(しかし)バーラドヴァージャ青年はヴァーセッタ青年を説得することができなかったし、
またヴァーセッタ青年はバーラドヴァージャ青年を説得することができなかった。
そこでヴァーセッタ青年はバーラドヴァージャ青年に告げて言った、
「バーラドヴァジャよ。シャカ族の子である〈道の人)ゴータマ(ブッダ)は、
シャカ族の家から出家して、
ここにイッチャーナンガラ〔村〕のイッチャーナンガラ林のうちに住んでいる。
そのゴータマさまには次のような好い名声がおとずれている。
―――すなわち、かの師は、尊敬さるべき人・目覚めた人・明知と行いとを具えた人・
幸せな人・世間を知った人・無上の人・人々を調える御者・神々と人間との師・
目覚めた人(ブッダ)・尊き師であるといわれる。
バーラドヴァジャさん。
さあ行こうよ。
〈道の人〉ゴータマのいるところに行こう。
そこへ行ったら、〈道の人〉ゴータマにこのことがらを尋ねよう。
そうして〈道の人〉ゴータマがわれわれに解答してくれたとおりに、
われわれはそれを承認しよう。」「そうしましょう」と、
バーラドヴァジャ青年はヴァーセッタ青年に答えた。
そこでヴァーセッタ青年とバーラドヴァジャ青年とは、師のいますところに赴いた。
そうして、師に挨拶した。
喜ばしい、思い出についての挨拶のことばを交わしたのち、かれらは傍らに坐した。
そこでヴァーセッタ・バラモンは次の詩を以って師に呼びかけた。―――
~ 感謝・合掌 ~