浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「ブッダのことば」より。

2017-01-17 03:28:31 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
               第三 大なる章 

               九、ヴァーセッタ
先の続き・・・

ヴァーセッタ青年は次のように言った、
「きみよ。ひとが戒律をまもり徳行を身に具えているならば、
まさにこのことによって
バラモンであるのある。」
(しかし)バーラドヴァージャ青年はヴァーセッタ青年を説得することができなかったし、
またヴァーセッタ青年はバーラドヴァージャ青年を説得することができなかった。
そこでヴァーセッタ青年はバーラドヴァージャ青年に告げて言った、
「バーラドヴァジャよ。シャカ族の子である〈道の人)ゴータマ(ブッダ)は、
シャカ族の家から出家して、
ここにイッチャーナンガラ〔村〕のイッチャーナンガラ林のうちに住んでいる。
そのゴータマさまには次のような好い名声がおとずれている。

―――すなわち、かの師は、尊敬さるべき人・目覚めた人・明知と行いとを具えた人・
幸せな人・世間を知った人・無上の人・人々を調える御者・神々と人間との師・
目覚めた人(ブッダ)・尊き師であるといわれる。
バーラドヴァジャさん。
さあ行こうよ。
〈道の人〉ゴータマのいるところに行こう。
そこへ行ったら、〈道の人〉ゴータマにこのことがらを尋ねよう。
そうして〈道の人〉ゴータマがわれわれに解答してくれたとおりに、
われわれはそれを承認しよう。」「そうしましょう」と、
バーラドヴァジャ青年はヴァーセッタ青年に答えた。
そこでヴァーセッタ青年とバーラドヴァジャ青年とは、師のいますところに赴いた。
そうして、師に挨拶した。
喜ばしい、思い出についての挨拶のことばを交わしたのち、かれらは傍らに坐した。
そこでヴァーセッタ・バラモンは次の詩を以って師に呼びかけた。―――


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「ブッダのことば」より。

2017-01-16 00:12:13 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

               九、ヴァーセッタ
先の続き・・・

かれらはたまたま次のような議論を始めた、
「きみよ。どうしたらバラモンとなれるのですか?」
パーラドヴァジャ青年は次のように言った。
「君よ。父方についても母方についても双方ともに生まれ
(素性)が良く、純潔な母胎にやどり、
七世の先祖に至るまで血統に関しては未だかつて爪弾きされたこと
なく、かつて非難されたことがないならば、
まさにこのことによってバラモンであるのである。」
ヴァーセッタ青年は次のように言った、
「君よ。ひとが戒律をまもり徳行を身に具えているならば、
まさにこのことによってバラモンであるのである。」


             ~ 感謝・合掌 ~ 



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「ブッダのことば」より。

2017-01-15 04:14:57 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

          ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
                 第三 大なる章 

                 九、ヴァーセッタ

わたくしが聞いたところによると、
―――或るとき尊き師(ブッダ)はイッチャーナンガラ〔村〕のイッチャーナンガラ林に
住んでおられた。
そのとき、多くの著名な大富豪であるバラモンたちがイッチャーナンガラ村に住んでいた。
すなわちチャンキンというバラモン、タールッカというバラモン、ポッカラサーチという
バラモン、ジャーヌッソーニというバラモン、トーデーヤというバラモン及びその他の
著名な大富豪であるバラモンたちであった。
そのときヴァーセッタとバーラドヴァージャという二人の青年が(久しく坐していたため
に生じた疲労を除くために)膝を伸ばすためのそぞろ歩きをあちこちで行っていた。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-14 00:10:12 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

   
            第三 大なる章 

              八、矢

592、己が悲嘆と愛執と憂いとを除け.
      己が楽しみを求める人は、
      己が(煩悩の)矢を抜くべし。

593、(煩悩の)矢を抜き去って、
      こだわることなく、心の安らぎを得たならば、
      あらゆる悲しみを超越して、
      悲しみなき者となり、安らぎに帰す。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-13 00:11:00 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 


               第三 大なる章 

             八、矢

589、たとい人が百年生きようとも、
      あるいはそれ以上生きようとも、え、
      この世の生命を捨てるに至る。

590、だから、(尊敬さるべき人)の教えを聞いて、
      人が死んで亡くなったのを見ては、
      「かれはもうわたしの力の及ばぬものなのだ」とさとって、
      嘆き悲しみを去れ。

591、たとえば家に火がついているのを水で消し止めるように、
      そのように智慧ある聡明な賢者、立派な人は、
      悲しみが起こったのを速やかに滅ぼしてしまいなさい。
      ―――譬えば風が綿を吹き払うように。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-12 00:07:33 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
            第三 大なる章 

              八、矢

586、人が悲しむのをやめないならば、
      ますます苦悩を受けることになる。
      亡くなった人のことを嘆くならば、
      悲しみに捕らわれてしまったのだ。

587、見よ。他の〔生きている〕人々は、
      また自分のつくった業にしたがって死んで行く。
      かれら生あるものどもは死に捕えられて、
      この世で慄(ふる)えおののいている。

588、ひとびとがいろいろと考えてみても、
      結果は意図とは異なったものとなる。
      壊(やぶ)れて消え去るのは、
      このとおりである。
      世のなりゆくさまを見よ。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-11 00:31:00 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                  八、矢

583、迷妄にとらわれ自己を害っている人が、
     もしも泣き悲しんでなんらかの利を得ることがあるならば、
     賢者もそうするがよかろう。

584、泣き悲しんでは、心の安らぎは得られない。
     ただかれにはますます苦しみが生じ、身体がやつれるだけである。

585、みずからが自己を害いながら、
     身は痩せて醜くなる。
     そうしたからととて、死んだ人々はどうにもならない。
     嘆き悲しむのは無益である。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-10 00:10:28 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                  八、矢

580、見よ。
      見守っている親族がとめどなく悲嘆に暮れているのに、
      人は屠所に引かれる牛のように、
      一人ずつ、連れ去られる。

581、このように世間の人々は死と老いとによって害われる。
      それ故に賢者は、他のなりゆきを知って、悲しまない。

582、汝は、来た人の道を知らず、
      また去った人の道を知らない。
      汝は(生と死の)両極を見極めないで、
      いたずらに泣き悲しむ。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-09 00:07:44 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                  八、矢

577、たとえば、陶工のつくった土の器が終わりにはすべて
      破壊されてしまうように、
      ひとびともまたそのとおりである。

578、若い人も壮年の人も、愚者も賢者も
      すべて死に屈服してしまう。
      すべての者は必ず死に至る。

579、かれらは死に捉えられてあの世に去って行くが、
      父もその子を救わず、
      親族もその親族も救わない。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-08 04:40:43 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                  八、矢

574、この世における人々の命は、
       定まった相(すがた)なく、
       どれだけ生きられるか解らない。
       惨(いた)ましてく、短くて、
       苦悩をともなっている。

575、生まれたものどもは、
       死を遁(のが)れる道はがない。
       老いに達しては、死ぬ。
       実に生あるものどもの定めは、
       このとおりである。

576、熟した果実は早く落ちる。
       それと同じく、生まれた人々は、
       死なねばならぬ。
       かれらにはつねに死の恐れがある。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-07 00:22:06 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

570、「先生! 眼ある方よ。今から八日以前に、
       われらはあなたに帰依しましたが、
       七日のあいだに、われらはあなたの教えの中で
       身をととのえました。

571、あなたは覚った方(ブッダ)です。
       あなたは師です。
       あなたは悪魔を征服した聖者です。
       あなたは煩悩の潜在的な可能力を断って、
       みずから渡りおわり、またこの人々を渡してくださいます。

572、あなたは生存の素因を超越し、
       諸々の煩悩の汚れを滅ぼしておられます。
       あなたは執着することのない獅子のようです。
       恐れおののきを捨てておられます。

573、これら三百人の修行僧は、合掌して立っています。
       健き人よ、足をお伸ばしください。
       諸々の竜(行者)をして師を拝ませましょう。」


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「ブッダのことば」より。

2017-01-06 00:07:59 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

568、火への供養は祭祀のうちで最上のものである。
      サーヴィトリー〔賛歌〕はヴェーダの詩句のうちで最上のものである。
      王は人間のうちで最上の者である。
      太洋は、諸河川のうちで最上のものである。

569、月は、諸々の星のうちで最上のものである。
      太陽は、輝くもののうちで最上のものである。
      修行僧の集いは、功徳を望んで供養を行う人々にとって
      最上のものである。

師はこれらの詩を唱えて結髪の行者ケーニヤに喜びの意を示して、
座から起って、去って行かれた。


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「ブッダのことば」より。

2017-01-05 00:07:09 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                七、セーラ

566、(セーラは言った)、
       ―――「これら三百人のバラモンたちは、合掌してお願いしています。
       『先生!わたくしたちは、あなたのみもとで、清らかな行いを
       実践しましょう。』」

567、師(ブッダ)が答えた、
       ―――「セーラよ。清らかな行いが、みごとに説かれている。
       それは、目のあたり、即時に果報をもたらす。
       怠ることなく道を学ぶ人が、出家して〔清らかな行いを修めるのは〕、
       空しくはない。」

セーラ・バラモンは仲間とともに師のもとで出家して、完全な戒律を受けた。
ときに、結髪の行者ケーニヤは、その夜が過ぎてから、
自分の庵で味のよい硬軟の食物を用意させて、師に時の来たことを告げて、
「ゴータマ(ブッダ)さま。
時間です。食事の用意ができました」と言った。
そこで師は午前中に内衣を着け、重衣をきて、鉢を手にとって、結髪の行者ケーニヤの庵に赴いた。
そうして、修行僧のつどいとともに、あらかじめ設けられた席についた。
それから結髪の行者ケーニヤは、ブッダを初めて修行僧らに、手ずから、味のよい
硬軟の食物を給仕して、満足させ、あくまでももてなした。
そこで結髪の行者ケーニヤは、師が食事を終わり鉢から手を離したときに、
みずから一つの低い座を占めて、傍らに坐した。
そうして結髪の行者ケーニヤに、師は次の詩を以って、喜びの意を表した。
―――


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「ブッダのことば」より。

2017-01-04 00:07:35 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
               第三 大なる章 

                七、セーラ

563、神聖な者、無比なる者、悪魔の軍勢を撃破する者、
      を見ては、だれが信ずる心をいだかないであろうか。
      たとい、色の黒い種族の生まれの者でも、(信ずるであろう)。

564、従おうと欲する者は、われに従え。
      また従いたくない者は、去れ。
      わたしもすぐれた智慧ある人のもとで出家しましょう。」

565、(セーラの弟子どもが言った)、
      ―――「もしもこの(完全にさとった人)の教えを、
      先生が喜ばれるのでしたら、わたくしたちもまた、
      すぐれた智慧ある人のもとで、出家しましょう。」


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「ブッダのことば」より。

2017-01-03 00:08:27 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

560、かれら(さとりを開いた人々)が、しばしば世に出現することは、
       そなたらにとって、いとも得がたいことであるが、
       わたしは、その(さとった人)なのである。
       バラモンよ、わたしは(煩悩の)矢を抜き去る最上の人である。

561、わたしは神聖な者であり、
       無比であり、悪魔の軍勢を撃破し、あらゆる敵を降伏させて、
       なにものをも恐れることなしに喜ぶ。」

562、(セーラは弟子どもに告げていった)、
       ―――「きみたちよ。眼ある人の語るところを聞け。
       かれは(煩悩の)矢を断った人であり、偉大な健(たけ)き人である。
       あたかも、獅子が林の中で吼えるようなものである。


               ~ 感謝・合掌 ~ 


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