生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

霞始靆 (雨水の次候で、2月24日から28日まで)

2015年02月27日 08時44分00秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
霞始靆 (雨水の次候で、2月24日から28日まで)霞がたなびき始める

八ヶ岳の南麓のログハウスも15年目を迎えた。以前は冬を楽しむために年末年始も通ったが、最近は歳のせいか3月いっぱいまでは、ほぼ御無沙汰になってしまった。1か月に1回、庭の様子見に行く程度だ。昨年は10年ぶりくらいの大雪で、何本かの木がやられたが、今年は平穏無事のようだ。
東京から移した蝋梅が花を咲かせるようになったのだが、こちらでは未だつぼみが硬い。その親の木は、東京で既に散り始めている。今年は、東京の庭で3年ぶりに、「赤白黄いろ」のそろい踏みになった。開花の順に、黄色の蝋梅、赤の紅薩摩、白の南紅梅なのだが、開花のタイミングが合うのは3年に1回ぐらいだと思う。3本が連枝になっているのだが、写真でこれを表すのは、中々旨くゆかないが、トライしてみた。





ちなみに、この頃の八ヶ岳南麓は「ねこやなぎ」が頑張っている。数年前(H20)の写真だがこんな具合だ。


この芽は、ちょっと前までは このように普通の形をしているのだが、ある日突然に猫のしっぽになる。


ネコヤナギの樹液はカブトムシやクワガタムシ、カナブン、スズメバチの好物である、とのことなので こちらも期待しよう。ただし、スズメバチは困る。


植物の偉大な生命力を一気に感じる時が来た。枯れ枝から見る見るうちに芽が出て、膨らみ、そして複雑な形が現れる。
 芽生えの時期とスピードは種類によって大きく異なる。冬に入ると直ぐに花芽をつけるものは、芽の生長が遅い。春先になって、枯れ枝から俄かに緑の新芽を出すものもある。殆ど全ての新芽が若葉に変わっても、一向に芽が出てこないバイカウツギのようなのんびり屋さんも居る。
この辺りでは、毎年の極寒の冬を乗り切れずに、数本の小木が枯れてしまう。バイカウツギは、今年は駄目だったかと何回枝を折って調べたことか。枝を折っても幹の芯までが茶色で、終に枯れたのかと思っていると、いつの間にか新芽が出て、夏には見事な白い花を咲かせる。
 対照的なのは、猫柳の芽だ。新芽が出るのも早いが、あっという間に、その芽が開き、白い猫のシッポになる。早いも遅いもそれなりに合理的な理由があるのだが、そのようなことを考える余裕が少しずつ出来てくることは、嬉しいことだ。
 色々と考えを巡らせると、どうも動物よりは植物のほうが自然に対して合理的に出来ているような気がする。50億年の長い歴史のせいなのかもしれない。 
 この季節、平地ではとっくに春なのだが、こちらは未だ木の芽が堅い。