生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

八ヶ岳南麓と世田谷の20年前と今 水始涸

2021年10月05日 08時38分11秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
八ヶ岳南麓と世田谷の20年前と今
水始涸 (田畑の水を干し始める;秋分の末候で、10月3日から7日まで)

てんなんしょうの実(H19)の今

 秋になると、あのマムシ草の異名のある小昆虫が誘引され部屋に閉じ込められる形の花(仏炎苞)は枯れて朱色や赤の熟した実になる。トウモロコシのように軸の周りに集合してつく液果で赤く、数個ずつ種を持つ。種は鳥が運ぶ。球茎有毒だが、栄養素を多く含むため、アイヌや伊豆七島で食べる工夫がされてきたそうで独特の料理があると云う。また、球茎は漢方の「天南星」としても利用されると云う。
 この花や実は散歩の途中の林の中で見かけることがあるが、なぜか常に一本だけすくっと立っている。群生しているところは未だ見たことがない。
 とにかく、花も実も変わっているので色々なホームページで写真を楽しむことができるのだが、我が家のものは特に立派なようだと思っている。



 20年前に一株だった我が家の実は、毎年増え続けて、今年は庭のあらゆるところに、勝手に生えている。あまり増えると、途中で枯れてしまい、種の保存を保っているようにも思える。
 
 同じ時期の世田谷の庭は、ホトトギスが満開になる。



 この株も、ほおておくとどんどん増えてしまい、庭を占領するので、間引きが必要になる。
 10年ほど前に、ルリタテハの幼虫が、葉っぱを全部食べてしまった年があった。その年には、ルリタテハが数匹庭を舞っていたが、それ以来見かけたことはなかった。今年、突然に20匹弱の幼虫が葉っぱを食い散らかしているのを発見。




 針に毒は無く刺されることはない、とのことだがやはり女性には嫌われている。なぜこの模様なのかと考えると、あることに気が付いた。ごく小さいうちは、花に似ていて、花の周りに居ると、見分けがつかない。つまり保護色になっている。そして、葉っぱを上から順番に食べてゆく。一匹で一株を食べつくすほどの大食いなのだ。
 ルリタテハは、花の蜜は吸わずに、樹液が食料だそうなので、成蝶はめったに見かけることは無い。

 ほおっておくと、どんどん株が増えるもう一つは,シュウメイギクだ。これは、陽当たり次第なのだが、八ヶ岳南麓と世田谷で、ほぼ同じ時期に咲くので、比較するのが面白い。