昨日に引き続き、今日も映画。
『尺八・一声一世』
中国女性監督によるドキュメンタリー映画。
尺八が中国から日本に伝来してから今日まで、作り手、奏者、様々な人々の尺八に注ぎこむ覚悟とも言える思い。
映画が始まった瞬間から引き込まれました。
美しい映像、心打つ音楽。
尺八の音色はなぜこうも心の奥の奥をつかむような、どうにも形容しがたい不思議な力があるのでしょう。
映画には、日本人と中国人、そして日本在住アメリカ人の尺八奏者や作り手が登場します。
(写真はネットから拝借いたしました)
万里の長城で奏者の小湊氏が尺八を奏でるシーンは悲しく辛い背景とともに、もう、美しいという言葉しか浮かばないほど心奪われる場面であり、また、西安の青龍寺で佐藤氏(き乃はちさん)が奏でる尺八の音色は、演奏の舞台となったお寺から更に崇高な世界へといざなわれるかのような圧倒的な力を持つものでした。
私は北京で観たので、音声は日本語と中国語と英語(映画に出演される方々の母国語)、字幕は中国語と英語でした。
中国製作の映画ですが、日本では上映されたのかな?
映画の中で、尺八奏者である三橋貴風氏が「尺八の存在は、御供養ではないかと気づいた」というような言葉がありましたが、尺八の音色はまさに美しく力強く、どこまでも悲しみに寄り添う深い力があるのではと感じます。
『尺八・一声一世』予告編