ささやかな幸せ

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平成31年初春文楽公演

2019-01-24 16:44:01 | 文楽
平成31年初春文楽公演 第一部 平成31年1月3日~25日 国立文楽劇場

初春なのでにらみ鯛と凧の飾りが緞帳の上に飾ってある。凧の「亥」の字は、壷阪寺の常盤勝範住職。演目に「壷阪寺霊験記」があるからかな。



<二人禿> 
 禿とは、遊郭で見習いのため花魁に付き従う少女のこと。禿が羽根つきや手毬に興じながら舞う。
 キレイ。初春らしい。

<伽羅先代萩>、
 奥州五十四郡の領主になった幼い鶴喜代君。若君を暗殺し、御家横領を企む陰謀が渦巻いている。乳母の政岡は、自ら食事を作り幼君を守っている。見舞いと称し、悪人の一味の栄御前が、空腹に耐える鶴喜代君に毒菓子を持参し、食べさせようとする。すると、政岡の子・千松が代わりに食べ、苦しみだす。悪人の一味の八汐は、悪事が露見しないように千松を刺殺す。政岡は幼君の守護に徹し、我が子の死に涙をこぼさなかった。しかし、一人残されると、我が子を抱きしめ悲しみにくれるのだった。

政岡

 今日の席は、太夫さんの近くの席。だからか、どの段の太夫さんも聞きほれるほど素敵だった。竹本織太夫さんは、表情もたっぷり。
 お茶をしている私にとって、この演目は茶道具でご飯を炊くのが見どころ。茶飯釜と同じなのだが、衝立があってよく見えなかった。残念。でも、政岡がお米を研ぐところなんて、人形がしているようには見えないのがスゴイ。
 政岡忠義の段は、豊竹咲太夫さん、吉田簑助さん、吉田和生さんと人間国宝3人そろい踏みで豪華!

<壺阪観音霊験記>
 目が不自由な沢一は従妹のお里と結婚して三年。毎晩明け方にどこかへ出かけるお里に疑いを抱く沢一。実は、お里は、夫の眼病が治るように壷阪寺へ通っていたのだった。二人は、壷阪寺へ参るが、沢一はお里を家に帰す。一人になった沢一は、世話をかけてばかりの自分がいない方がお里のためだと谷へ身を投げる。胸騒ぎがして戻ったお里は、沢一の亡骸を谷底に見つけ、自らも後を追う。そこへ、観音様が現れ、お里の信心により二人の息を吹き返し、沢一の目を治したのだった。
 健気なお里さんと沢一の仲のいいこと。そして、観音様来迎の場面は、天の岩戸から天照大御神が出てくるように文字通り神々しい。目が見えるようになった沢一がお里を見て「初めてお目にかかります」と言うのがおかしかった。
 人間国宝の鶴澤清治さんの三味線から糸がたれているのが気になった。糸が切れた?でも、舞台での三味線の糸はさらを使い、いっぺん使った糸は練習用にするらしいから、切れるわけはないか・・・。糸がたれているのに気がついてから糸が気になってしょうがなかったが、それまでは三味線の迫力に圧倒された。


幕間に食べたお弁当。文楽劇場で買ったもの。一口大のお寿司で食べやすく、美味しかった。漬物のお寿司がさっぱりして美味しかった。
コメント
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