『弧篷のひと』 葉室麟 角川文庫
戦国乱世を生き抜き、徳川の天下となったのちも、大名として、茶人として名を馳せた小堀遠州。おのれの茶を貫くために天下人に抗った千利休、古田織部とは異なり、泰平の茶を目指した遠州が辿り着いた“ひとの生きる道”とは。「白炭」「投頭巾」「泪」…茶道具にまつわる物語とともに明かされるのは、石田三成、伊達政宗、藤堂高虎など、戦国に生きた者たちによる権謀術数や、密やかな恋―。
これはおススメ。人との出会いから語られる茶道具にまつわる裏話というか、歴史の裏面というか。話がとにかく上手く、心へ静かに染み入る。遠州を好きになる。
「泪」「雨雲」がいい。
『まほろば 時のむこう、飛鳥』 倉本由布 アリス館
幼い頃に行方不明になった兄の丈瑠を探すため、明日香村へやってきた真秀。足もとで光った勾玉の導きでたどり着いた先は、なんと古代の日本、飛鳥時代だった……。
児童書。楽しく読めた。乙巳の変って何?と思ったら、大化の改新の第一段階だとか。歴史の別解釈とタイムスリップと合わしたような話だが、ちょっと物足りなさもある。もっとワクワクしたかったかな。
戦国乱世を生き抜き、徳川の天下となったのちも、大名として、茶人として名を馳せた小堀遠州。おのれの茶を貫くために天下人に抗った千利休、古田織部とは異なり、泰平の茶を目指した遠州が辿り着いた“ひとの生きる道”とは。「白炭」「投頭巾」「泪」…茶道具にまつわる物語とともに明かされるのは、石田三成、伊達政宗、藤堂高虎など、戦国に生きた者たちによる権謀術数や、密やかな恋―。
これはおススメ。人との出会いから語られる茶道具にまつわる裏話というか、歴史の裏面というか。話がとにかく上手く、心へ静かに染み入る。遠州を好きになる。
「泪」「雨雲」がいい。
『まほろば 時のむこう、飛鳥』 倉本由布 アリス館
幼い頃に行方不明になった兄の丈瑠を探すため、明日香村へやってきた真秀。足もとで光った勾玉の導きでたどり着いた先は、なんと古代の日本、飛鳥時代だった……。
児童書。楽しく読めた。乙巳の変って何?と思ったら、大化の改新の第一段階だとか。歴史の別解釈とタイムスリップと合わしたような話だが、ちょっと物足りなさもある。もっとワクワクしたかったかな。