読み応えのある二冊。私的には、おススメの二冊。
『イオカステの揺籃』 遠田潤子 中央公論新社
バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。「バラ夫人」と呼ばれる美しい母。ダムと蕎麦が好きな仕事人間の父。母に反発して自由に生きる妹。英樹の実家はごく普通の家族のはずだった。だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が壊れはじめた……。
女の人は、前半部分に描かれる仕事人間の父の自分に都合のよい勘違い、英樹の丸く収めようとするところにイラッするだろう。男たち(完以外)は、わかってないなあ。
後半は、母・恭子の壮絶な成育歴、わずか二歳で死んだ次男の死の真相が明らかになり、怒涛のごとく読んだ。恭子の毒親が、酷過ぎて・・・。でも、恭子のお母さんは、どんな育て方をされたのか、お父さんに責任はないのか?毒親の影響は、怖い。毒親に育てられた子供は、どうやって普通に暮らせるのだろうか?
『汝、星のごとく』 凪良ゆう 講談社
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
暁海と櫂の二人は、親に振り回されるが、縁を切ることができない。島の閉鎖性にも息がつまる。大人になり、すれ違い、別れた二人は、再び会って。すべてを投げうって、二人の世界を築く二人は、他人からすれば身勝手かもしれないが、感動した。
北原先生や暁海の父の愛人・瞳子の自分の脚でしっかりと立った生き方がすがすがしい。
プロローグとエピローグは、ほぼ同じことを描いているのだが、印象が全然違うのがすごい。
『イオカステの揺籃』 遠田潤子 中央公論新社
バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。「バラ夫人」と呼ばれる美しい母。ダムと蕎麦が好きな仕事人間の父。母に反発して自由に生きる妹。英樹の実家はごく普通の家族のはずだった。だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が壊れはじめた……。
女の人は、前半部分に描かれる仕事人間の父の自分に都合のよい勘違い、英樹の丸く収めようとするところにイラッするだろう。男たち(完以外)は、わかってないなあ。
後半は、母・恭子の壮絶な成育歴、わずか二歳で死んだ次男の死の真相が明らかになり、怒涛のごとく読んだ。恭子の毒親が、酷過ぎて・・・。でも、恭子のお母さんは、どんな育て方をされたのか、お父さんに責任はないのか?毒親の影響は、怖い。毒親に育てられた子供は、どうやって普通に暮らせるのだろうか?
『汝、星のごとく』 凪良ゆう 講談社
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
暁海と櫂の二人は、親に振り回されるが、縁を切ることができない。島の閉鎖性にも息がつまる。大人になり、すれ違い、別れた二人は、再び会って。すべてを投げうって、二人の世界を築く二人は、他人からすれば身勝手かもしれないが、感動した。
北原先生や暁海の父の愛人・瞳子の自分の脚でしっかりと立った生き方がすがすがしい。
プロローグとエピローグは、ほぼ同じことを描いているのだが、印象が全然違うのがすごい。