ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』

2019-08-06 23:14:44 | 
 安くんのお芝居の抽選はずれ。安くん担当ではないが、お芝居好きなので見たかったな。安くん担当で当選の方、楽しんできてくださいね。

 夏休みでボランティアがないので、読書がすすむはずが全然進まない。よくよく考えると毎日が残業で、時間がないことに思い至る。早く帰りたいがために根を詰めて仕事をするので、家に帰るとぼーっとしてしまう。困ったもんだ。

『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』 大島真寿美 文藝春秋
 江戸時代、芝居小屋が立ち並ぶ大坂・道頓堀。大阪の儒学者・穂積以貫の次男として生まれた成章(のちの半二)。末楽しみな賢い子供だったが、浄瑠璃好きの父に手をひかれて、竹本座に通い出してから、浄瑠璃の魅力に取り付かれる。父からもらった近松門左衛門の硯に導かれるように物書きの世界に入ったが、弟弟子に先を越され、人形遣いからは何度も書き直しをさせられ、それでも書かずにはおられなかった……。「妹背山婦女庭訓」や「本朝廿四孝」などを生んだ人形浄瑠璃作者、近松半二の生涯を描く。直木賞受賞作。
 妹背山婦女庭訓は、見たことがあるので、本を読んでいると目の前に人形が動いているようだった。「妹背山婦女庭訓」や「本朝廿四孝」は知っているが、作者は知らなかったので、おもしろかった。でも、文楽を見たことがない人は楽しめたのだろうか?
 また、生涯を描くというには、話がやや弱い印象を受けた。歌舞伎と文楽の違いなども書いてあり、なるほどと思った。現代では、浄瑠璃の文字が電光掲示板に出て、観客は人形と文字と目をあちこち動かすみたいなことを書いてあり、くすりと笑ってしまった。その通り。
 
コメント
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