ささやかな幸せ

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吉田玉女改め二代目吉田玉男襲名披露 4月文楽公演 第二部

2015-04-05 11:26:28 | 文楽
六甲山は、新芽と桜で全体がぽわぽわしています。今年は、雨と雑事で保久良山に桜を見に行けません。残念です。
うっかり、ポキッと新芽を折ってしまった鯛釣草。大丈夫でした。横から新芽が出てきています。よかった・・・。
薔薇につぼみがついていました。うれしいな。しかし、うどんこ病が発生しています。早く手当てをしてあげないと。

吉田玉女改め二代目吉田玉男襲名披露 4月文楽公演 第二部
平成27年4月4日~26日 国立文楽劇場
●絵本太功記(えほんたいこうき)夕顔棚の段 尼ヶ崎の段
謀反をおこした武智光秀。光秀の母さつきの隠遁先の尼ヶ崎に宿を求めて旅の僧がやってきます。また、孫の十次郎が出陣の許可をもらいにやってきます。討ち死に覚悟の十次郎と許嫁の初菊は祝言をあげ、十次郎は出陣します。風呂が沸き、風呂に入る旅の僧。物陰から見ていた光秀は僧を真柴久吉と見破り、風呂場の外から竹槍で突き刺します。ところが、出てきたのは母のさつき。さつきは、光秀の企みに気がつき、久吉の身替りとなったのでした。そこへ、十次郎が戦場で深手を負い、瀕死の状態で戻ってきます。陣羽織姿で現れた久吉にさつきは息子の罪を少しでも軽くするため身替りになったことを述べ、父のため逆賊として討たれた十次郎と共に息絶えていくのでした。
なんと、結婚前まで私が育った地名が出てくるではないか!それに、桐竹勘十郎さんの遣う武智光秀が秀逸!でも、この演目、なんとなく見たことがあるような・・・。と思っていたら、隣の友人が「桐竹勘十郎さんの襲名披露で見たやろ」 ・・・以前見た演目も初めてのように楽しめました。
死ぬとわかっていて祝言をあげた十次郎と初菊。討ち死を思いとどめるよう懇願する初菊の姿にうるっときました。

●天網島時雨炬燵(てんのあみじましぐれのこたつ)紙屋内の段
紙屋治兵衛は、妻おさんと二人の子がありながら、遊女小春と深い仲になっていました。
小春と別れるという誓詞を書いた治兵衛ですが、炬燵に入って涙を流します。おさんは、小春に治兵衛と別れてくれと頼んだため、小春が治兵衛を愛するがゆえにあきらめ、自害すると思い、身請けのお金を工面しようとします。ところが、おさんの父が現れ、おさんと離縁するように言って、おさんを連れ去ります。そこへ、小春が現れます。丁稚が おさんの言いつけだと言って祝言の用意をします。すると、治兵衛の娘がやってきます。娘の着物には、おさんの字で二人に夫婦になってほしいと書かれ、舅の字でタンスに身請けのお金を入れたと書かれていました。しかし・・・。
二代目玉男さんは、なんと、難しい役に挑戦することよと思いました。ほとんど動かない役でありながら、二人の女性に惚れられる色気を出さないといけないし。最後は、押さえていた激情を表し、前半の静の対比で見事でした。でも、私は、前半にもう少し色気を感じたかったかな。
豊竹咲甫大夫さんの義太夫が、声もよく、聞きやすくて、よかったです。

●伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)火の見櫓の段
八百屋の娘お七は、恋人が探している名刀を手に入れましたが、夜は町の木戸が閉じられ、届けることができません。今日届けなければ、恋人は刀の持ち主の主人に殉死してしまいます。お七は、火事を知らせる火の見櫓の半鐘を鳴らせば、木戸が開かれるのではないかと思いつきます。出火していないのに鐘を打てば火炙りの刑になるにですが、お七は、恋人のため火の見櫓に上るのでした。
真っ赤な襦袢、降りしきる雪、響く義太夫たちの謡、とお七の燃えるような恋心が感じられます。人形遣いなしで人形が火の見櫓の梯子を上っていく様子は見所です。人形が上がっていく仕掛けはわかるのですが、途中で首を動かす仕掛けがハテ?櫓の板をはずして中から遣っているのかしら。

今回は、おもしろくて 途中で全然居眠りしませんでした。初日とあってか、舞台裏から話し声や物音が聞こえたり、舞台の家と木の間がやや開いていて人が通るのが見えたりしました。これも初日ならでは。

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