ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『俺たちの箱根駅伝』

2024-07-25 10:58:09 | 
『俺たちの箱根駅伝』 池井戸潤 文藝春秋
 明誠学院大学陸上競技部。箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか?
一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。
「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
 上下巻にひるむ。でも、読み出したら止まらない。池井戸作品なので横やりをうけながらも、最後は正義が勝つ物語だと思いつつ、結構のめりこんで読む。池井戸潤、さすがである。箱根駅伝でオープン参加の関東学生連合を主人公にしたという所に脱帽。
 一人一人に物語がある。選手を丁寧に説明しているテレビ中継は、お涙頂戴かと思っていたが、家族や友人が見ている箱根駅伝であるから少しでも選手を紹介しようとしているんだなと思った。たすき中継所や順位が変わる場面では必ず中継するというところも全て選手へのリスペクトからだと思うと、テレビの見方が違ってきそう。オープン参加の関東学生連合をちょっとバカにしていた自分を反省。
 「後悔するより、怒りの方がずっと楽だ」「他人を認めるより、否定する方がはるかに簡単」ビジネスで戦ってきた甲斐監督の言葉がすばらしい。そして、否定しない声掛けがスゴイ。
 下巻も胸アツだが、上巻のラストも胸アツです。
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俳句ポスト365 兼題「南風」で佳作

2024-07-24 21:07:33 | 俳句
 俳句ポスト 兼題「南風」で佳作をいただきました。夏井先生、ありがとうございます。

塩っぽい南風ガレットほろほろろ        丸山隆子

 最近、仕事で食品のチラシをよく見ているので、食べ物の俳句が多め。オノマトペを使った俳句をとっていただいたので、嬉しいです。

 俳句ポストの結果発表は、ドキドキ。月曜の類想に名前がないと、まずホッ。火曜日が一番ドキドキ。名前があったら、「没じゃない」とホッとするものの、「並か~」とちょっと残念な気持ち。木曜、金曜の発表は縁がないので、ゆっくり地や天のすばらしい句を味わうことができます。
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『ツミデミック』『家族だから愛したのじゃなく、愛したのが家族だった』

2024-07-23 21:26:40 | 
 この季節になると高校野球が気になる。うちは、家族4人が兵庫県内の高校出身だが、皆出身高校が違う。子どもの母校は敗退したが、夫と私の母校はベスト16に残っていた。しかし、敗退してベスト8には入れず。残念だが、愛校心がうずいた。

『ツミデミック』 一穂ミチ 光文社
 コロナに翻弄された人たちの人生を描く短編集。
 コロナがきっかけのちょっと人間の裏側や怖い部分が描かれている。直木賞受賞作だけあって、上手い。
 私は「特別縁故者」「祝福の歌」「さざなみドライブ」がよかった。「さざなみドライブ」の穴のような目が怖い。「ロマンス」の主婦の壊れようが怖い。

『家族だから愛したのじゃなく、愛したのが家族だった』 岸田奈美 小学館
 父は急逝、母は車椅子ユーザー、弟はダウン症という岸田奈美さんのエッセイ集。
 ツイッターで「弟さんが一生分の大金を手に入れたので、使ったときの話」を読んで、感動。河合優実さん、錦戸亮ちゃん、坂井真紀さん、吉田葵くん、美保純さんと芸達者ぞろいでNHKでドラマ放送があり、それがおもしろいので興味を持って読んだみた。
 ベタだが、おもろくて、ほろりとする。笑って、泣く。
 「生きるとはがんばることではなく、死なないという選択を繰り返しただけ」「死ぬ方は楽、しんどいのは残された方」「自分が嫌いだと他人に評価を求めようとする」「絶望は他人の応援の言葉でめったになくならない」「悲観は気分、楽観は意思」「サポートとは相手に押し付けるものじゃなくて相手を手伝うこと」岸田さんや周りの人から金言があふれ出る。それが、笑いにまぶされているのだから、言わずもがな。
 ただ単におもしろいだけの話、ミャンマーやニューヨークの障碍者への手助けの違いなどバラエティに富んだ内容でおもしろい。おススメ。
 ちなみに岸田さんは、神戸市出身である。
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『君のクイズ』『存在のすべてを』

2024-07-22 21:37:51 | 
『君のクイズ』 小川哲 朝日新聞出版
 生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになる。
 クイズって奥深いと思った。問読みのアナウンサーの口の形で次の文字を予想したり。誤読三兄弟、日本一低い山などクイズに関するミニ知識もあり、おもしろい。
 そして、決勝の問題を振り返りながら、自分の人生に思いをはせる構成が秀逸。
 ラストは、ほろり。いや、そのほろりを返してくれ~。思わぬ展開に目が点になった。
 いやはや、スゴイ本。おもしろかったです。

『存在のすべてを』 塩田武士 朝日新聞出版
 平成3年に発生し、世間を震撼させた前代未聞の二児同時誘拐事件。 一人はすぐ保護され、一人は三年後突然現れた。あれから30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。空白の三年間、被害男児は、どこでどのように過ごしていたのだろうか。
 ぐいぐい読ませる、重厚な作品だった。被害男児と疑似親子として暮らした夫婦との別れのシーンでは、泣いてしまった。
 被害男児と夫婦の幸せをひたすら祈る。
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簡単!火を使わないから夏にピッタリ 水ナスの生ハム巻 

2024-07-21 09:10:54 | お料理
 暑いからビールが美味しい。ビールを飲もうと思うと夕食が酒の肴ぽくなってしまう。


昨日の夕食 イカそうめん、トマトのラッキョウのせ、蛸と胡瓜のごま油と塩で和えたもの、じゃがいもの甘辛煮(奥飛騨に旅行に行ったときに小さいじゃがいもの煮ものがでた。小さいじゃがいもが手に入ったので真似してみた。)


一昨日の夕食 かつおのたたき、トマトのサラダ、枝豆、とうもろこしの揚げたもの、水ナスの生ハム巻オリーブオイルかけ

 職場の人に教えてもらった水ナスの生ハム巻。簡単で火を使わないので夏にピッタリの料理。しかも、美味しい。水ナスを切り、生ハムで巻き、上からオリーブオイルと胡椒をかけるだけ。塩味は生ハムにあるので、味付けの必要なし。

 ちなみに、とうもろこしの揚げもんもその人に教えてもらった。とうもろこしの軸から実をはずし(端が斜めに切れている割り箸でやると簡単)小麦粉6:水4くらいの生地に入れて、揚げ焼き。塩を振ってできあがり。とうもろこしの軸はラップに包みレンチンして、かぶりついて、実を落とし切れなかった部分を食べる。火を使うので暑いけれども、その後に飲むビールは格別。
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