茨城から八ヶ岳南麓へどどんぱっ

今までのタイトルがブログの内容に合わなくなってきたので、模様替え。

宝篋山、かなり、いいっ!!

2013-06-25 22:59:06 | Weblog
私がよく山登りをしているのは、
楽しいからでも、山が好きなわけでもない。

ただ単に山登りは体力強化の為の手段なのだ。
年をとって、歩くこともままならない年寄になる訳にはいかんのだ!
自分の面倒は自分でみなくてはいかんのだ!
という切羽詰まった自分の老後対策なのだ。

そんな訳で、高尾山に行こうと、つくば山に行こうと、
その他、どんな山に行こうと、
楽しいとも、景色を堪能するとか、
何一つなかった。

ただ苦しい、辛い思いのみ。
そしてその苦しさをのりこえれば、
頂上で美味しいお弁当が待っているんだ!
そのご褒美だけを楽しみに、
ひたす苦しいだけの苦行に耐えるドSなものである。

しかし!
本日、初めて、
山登りを心より堪能した。

茨城で山登りといえば、「筑波山」
それしかないだろ、
と選択肢はオンリーワンだったのだが、
この南がわにある宝篋山は沢沿いに歩ける山だよ、
と、そこを登った職場の同僚の話に、
ほう、では今度はそこへ行ってみよう!
となった。
いつもは筑波山ばかり行っている会社の山登り仲間なのだが、
先日、計画を立てたのだが、
雨で残念ながら中止。

ところが、その後、その宝篋山に行ってきた同僚が
この山を大絶賛。
それを聞いて、いてもたってもいられず、
その同僚に又、いかん?
と無理やり誘って、本日の登山と相成った。

朝の8時に宝篋山のふもとの小田無料駐車場で待ち合わせ。

ここから初心者にお勧め!という
「極楽寺コース」で攻める事にした。

最初はまずだだっ広い田んぼの中のあぜ道を進んでいく。
蛙がなく棚田の中をゆっくり歩いていくと、
幼少の頃に戻ったような懐かしさ。
時間が巻き戻され、ゆったり流れていく。

やがて、山の中へ入っていくと、
さわさわと、せせらぎが流れる脇を歩いていく。
これも遥か遠い記憶を呼び覚ますような、
優しい音。

そのせせらぎは、所どころで、小さな滝となって流れる落ちている。
この滝が小さいながら、マイナスイオンが溢れでているのか、
ずっと滝に見入ってしまう。
心が無になっていくような感覚に陥る。

どの滝も絶好の見晴らしポイントにベンチが設置されており、
座ったまま時間が止まる。
滝の上には広い空間が広がり、その頭上には木々の緑の隙間から
木もれ陽がキラキラと差込み、美しさに圧倒される。

そして、このコースの途中からは、
沢から外れ、森の中を歩くコースに切り替わる。

この木々が最初は針葉樹、まもなく広葉樹、
木々の種類が変わっていくので、
がらっと雰囲気が変わり、楽しめる。
木々の間を縫うように、くねくねと続く
小道が絵になる。

山道はほとんど急斜面はなく、穏やかな登り。
「これは手頃なハイキングコースだ!」
と私が言うと同僚は、
「いや、トレッキングだよっ!」
と、ハァハァしてるが、
うっすら汗をかくぐらいの丁度よい負荷。

やがて山頂に到着。
同僚が絶賛してた360度の景色。
うん、正にその通り。
電波塔の建物が一部、視界の邪魔をするだけで、
それ以外は絶景が広がる。

う~ん、気持ちいい!!!
そこでランチ。
同僚の作ってきてくれた、
山椒のおむすび、胡瓜の浅漬け、おいなりさん。
そして私の作ってきた玉子焼きと、
簡易バーナーでその場で作った、きのこ汁。

美味い~!!!
この絶景の中、このごはん、
今、この瞬間、私たち以上に美味しいランチを食べている人って、
この世にいないんじゃないかしら?
と、これ程美味しいランチはあり得ないと、
二人とも大満足のランチを堪能。

そして食後には、同僚の持ってきてくれた、
コーヒー豆で本格コーヒーをドリップ。

美味しいコーヒーまで頂き、
もう夢心地。

そして私らの周りには、蝶々や、トンボが、飛び交う。
どれ程の時間をそこで費やしたのかわからない程、
時間がしばし止まっといた。

そして、やがて下りへ。
今度は、「小田城コース」
このコースは頭上の木々の緑のトンネルが実に美しい。
木洩れ日が、やはりキラキラと差し込み、
風で木々が奏でるさわさわという音が静寂な中に響く。

そこは、鶯の澄んだ鳴き声や、鳥のさえずりが、
時折り重なる。
別世界だった。
ここは宮崎駿のトトロの世界か?
錯覚する。

ときおり、木々が無い絶景のビューポイントが突然開ける。
こんな絶景は、高尾山にも筑波山にもなかったな、
と開放感に酔いしれる。

片道2時間ぐらいのコースだったのに、
8時から登りはじめ、駐車場のふもとに戻ってきたのは14時。

やはり時間を忘れていた、あの瞬間、
時間は流れ続けていたのだ。

この宝篋山、これからずっと、
登り続ける山になりそうだ。

今回、出会った老夫婦も毎週登りに来ていると言ってたが、
そう、わかるよ、
虜になる宝の山だ。

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