ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『警視庁・捜査一課長』最終回

2022-06-18 17:00:09 | 刑事ドラマ2000年~

なんとも不思議な、本当に不思議な最終回でした。どうやら冗談抜きでシリーズ完結編ってことで、後先を気にせずやりたい放題やっちゃった感じw

毎週「不思議ちゃん」なヒロインが登場して来たけど、今回はまた不思議ちゃんの中の不思議ちゃん。なんとV.R.(バーチャル・リアリティ) 空間の中にいる女の子に殺人容疑が掛かっちゃう!



しかも彼女はV.R.を操作する人のアバターとかじゃなく、A.I.が制御してるモブキャラ(名もなきエキストラ)だって言うからますますワケが解らない!

V.R.世界で「秋野胡桃」と呼ばれるそのキャラを演じたのは、元モーニング娘。で戦隊ヒーロー『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のルパンイエローこと早見初美花を演じた、工藤遥さん。



実は書いてる私自身もチンプンカンプンなんだけど、今回、大岩純一捜査一課長(内藤剛志)はアバターを利用した殺人犯の正体を突き止めるため、捜査員全員をV.R.空間に送り込む!

しかも謎が解ける直前まで、彼らがV.R.空間と現実世界を行き来してるのを我々視聴者に明かさないもんだから、ほんと摩訶不思議ワールドなんですよね。

で、一課長の奥さん(床嶋佳子)が自分の旦那そっくりな京都府警の刑事と出くわしたりしちゃう。そう、『科捜研の女』の土門さん(内藤剛志)ですw



そんなお遊びも混じえつつ、実に『マトリックス』的な世界観でミステリーが展開され、モブキャラ=胡桃ちゃんの活躍により真犯人が暴かれて、現実世界で逮捕される。

けど、本来なら決められた「ルーティン」をこなすだけのモブキャラが予定外の行動を起こすと、A.I.がシステム上の「バグ」と認識してその存在を消してしまう。彼女はそれを承知の上で一課長らに協力したワケです。

「いつかどこかで、また私たち3人と出逢えるように、頑張って」



「私みたいなモブキャラなんかで良ければ、是非また、どこかで」

そんな爽やか切ない別れがあって、最後のエピローグ。今度はV.R.世界の中で事件が起こり、またもや一課長らがそこへ出動すると、見覚えある顔の婦警さんに出迎えられる。

「一課長、現場へご案内します!」



異常なほど「ルーティン」が多い作品で、満開のハッピーエンドもその1つ。バッドエンドは絶対にあり得ません。そこがまた好きなんですよね。

今回はシリーズ集大成ってことで、その「ルーティン」をはじめ「マンネリ」とか「ふざけ過ぎ」とかw、番組の特長そのものがドラマのテーマになってました。

例えば、白羽ゆりさん扮するネットニュース記者が、捜査一課の不祥事を問い詰めるシーン。



「だから、ふざけてると言われるんですよ! 大岩さんが一課長の間に、捜査一課の空気がずいぶん緩んだって話、聞いたことありますよね? 周りの人達にしてみれば今の状況は、致命的に面白くないそうですよ!」

間違いなく、番組に寄せられた辛口批判をそのままセリフにしてますよねw

私は逆にますますハマッちゃったけど、エスカレートする一方のコミカル描写には眉をひそめる視聴者の方が多かったみたいです。

ギャグの質が「ナンセンス」で、それを解説する「ツッコミ」もいっさい入らない。私はそういうマニアックな笑いが一番好きなのに、多数派の皆さんは違うみたいです。

だから、もし仮に、まだまだシリーズが続く予定だったなら、ここまでマニアックを貫き通すことは出来なかった(許されなかった)でしょう。ほんと寂しいけど、ここで終わって正解だと思います。まさに有終の美!

ラストシーンにおける大岩一課長のナレーションにも、身勝手な視聴者たちへの皮肉がこめられてます。↓

「マンネリと言われても、変わり過ぎと叩かれても、未来は変えられると信じて、走り続ける我々の想いは、永遠に変わることは無い」



主役トリオ(内藤剛志さん、金田明夫さん、斉藤由貴さん)も『警視庁・捜査一課長』には特別な思い入れがお有りだったそうです。

そりゃあ、普通に謎解きするだけの番組を10年も続けたら、絶対に飽きるでしょう。随所にユーモアを挟める方が、役者さんにとっては数倍のやり甲斐がある筈です。その楽しさが画面から伝わって来ました。

まぁしかし、つくづくヘンな刑事ドラマですw コメディータッチの番組は幾多あれど、笑いのとり方が唯一無二。もうこんなテレビドラマは現れないかも知れません。ほんと寂しいです、私は。

だから工藤遥さんのおしりショットを載せます!


 


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4 コメント

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Unknown (ムーミン)
2022-06-19 09:48:42
最終回だからと見ましたが、途中からわからなくなりました。これで最終回? 不思議な最終回でした。ハリソンさんの的確な解説で少し理解できました。私が捜査一課長から気持ちが離れたのは結局野口管理官こと未来貴子さんが出演されなくなったことが大きいかもしれません。今の不思議な世界観に未来貴子さんは合わなかったかもしれませんが。白羽ゆりさんのセリフは的確で面白かったです。
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Unknown (harrison2018)
2022-06-19 09:58:43
「致命的に面白くない」とは私はまったく思わないけど、そう感じてる視聴者の方が恐らく多いことは認めるしかありません。いわゆる「カルト」な作品と言えそうです。

テレビがすっかり大衆の言いなりになってる昨今、これを貫いたのは本当に快挙だと、私は思います。
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Unknown (yamarine)
2022-06-21 11:53:42
はるちゃんが出てたのですね。
ボクはこのドラマは観てないので知りませんでした。

刑事ドラマは基本観ないのですが、駐在刑事だけ観てます。奥多摩の景色と寺島さんが妙にマッチングしていて好きですw

はるちゃんはショートヘアのボーイッシュキャラで一番人気の頃に女優を目指すからと早く卒業しました。
ルパパトに選ばれたときはラッキーと思いましたが、あとは小寺さんぐらいで女優の道はなかなか厳しいですね。乃木坂勢がいっぱいいるし。

モーニングの時はほとんど興味のないメンバーでしたが、こんな見事なお尻を見せてるとは・・・、ケシカラン!!

ありがとうございました!w
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Unknown (harrison2018)
2022-06-21 13:02:53
いつぞや見せて頂いたDVD(モー娘の舞台)の主役が、たしか彼女でしたよね。次から次と優秀な若手女優が登場しますから険しい道かも知れないけれど、頑張ってサバイバルして欲しいです。

素晴らしいお尻なのにアイドル時代は大面積の水着で隠してたみたいですね。これからに期待します!w
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