1982年の5月から8月まで、TBS系列の日曜夜8時枠で全10話が放映された、KANOX&TBSの制作によるVTR撮りの刑事ドラマ。
主演がビートたけし、そしてメインプロデューサー兼メインディレクターが『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』等の久世光彦、と聞けばマトモな刑事ドラマじゃないことは明白。
冒頭、たけしさんがカメラに向かって、当時の時事ネタを織り混ぜながら、TVドラマのでたらめさを皮肉る毒舌トークを披露。そのあと本編が始まると一応ストーリーはあるんだけどテーマらしきものは見当たらず、とにかくビートたけしの毒舌と暴走キャラをたっぷり楽しんでもらうという、ほぼ『オレたちひょうきん族』のコント『タケちゃんマン』刑事編みたいな内容。たけしファンでなければ観るのはちょっとキツイかも知れません。
とはいえ、しっかりしたキャスト陣が脇を固めてるし、畑嶺明さんや若松了さん、山元清多さん等しっかりしたライター陣が脚本を書かれてるので、思ったよりはちゃんと刑事ドラマになってるな、っていうのが私の感想です。海外ドラマの『フライングコップ』や『俺はハマーだ!』、近年の国産ドラマだと『時効警察』シリーズや『ラストコップ』に近いノリかも知れません。
たけしさんが演じるのは、問題を起こして飛ばされた刑事たちを寄せ集めた、警視庁喜多野警察署「少年特捜班」に所属する通称「ヨロシク」こと原平太刑事。
ほか、相棒の「コネコ」こと花井刑事に岸本加世子、ベテランの「カラオケ」こと渋沢刑事にケーシー高峰、若手の「マックス」こと橋詰刑事に本間優二、肉体派の「チャンコ」こと田所刑事に三好鉄生、お茶汲みの「おつや」こと西事務員に戸川純、そして「カシラ」こと神波班長に梅宮辰夫。
加えて交通課婦警に山田邦子、たかだみゆき、ヨロシクが居候する家の兄夫婦ファミリーに及川ヒロオ、藤田弓子、風祭ゆき、川上麻衣子、菅井きん、そしてスナックのママに秋野暢子が扮するほか、安岡力也、奈美悦子、斉藤洋介、布施博、笹野高史、渡辺えり子etcと、さすがは久世ドラマというほかない豪華キャストがレギュラー、あるいはセミレギュラーとして登場します。
セクシーショットは岸本加世子さんと戸川純さん。岸本さんの美少女ぶりもさることながら、戸川さんのちょっとやさぐれた感じも、自分が大人になった今見ると可愛いです。
あと、ツッパリ連中の'80年代ファッションも今となっては懐かしいですね。
そして、令和の今、彼に対する解釈は変わりましたか?
なので、好きでも嫌いでもない、っていう意味じゃ昔も今も変わってないかも知れません。