ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ゴリラ/警視庁捜査第8班』#31

2022-05-05 20:20:05 | 刑事ドラマ'80年代

さて、そろそろ本流に戻ろうと思います。’80年代アイドル特集の第11弾、田中美奈子さんです。

『ゴリラ/警視庁捜査第8班』は1989年4月から'90年4月まで、テレビ朝日系列の日曜夜8時枠で全46話が放送された、石原プロモーション制作による刑事アクションドラマ。

『西部警察』の夢よ再び!とばかり、より壮大に、より豪華にド派手にと、鳴り物入りでスタートしたものの視聴率は奮わず、再三テコ入れを繰り返し、作風が大きく変わっちゃった顛末は以前くわしく書いた通り。

あの時代、ハリウッドのアクション映画がどんどん派手になり、レンタルビデオの普及もあって我々視聴者がそれに慣らされてしまい、派手なドンパチを喜ばないどころか食傷傾向にあったのが、たぶん不発の主たる原因。

あと、ヒロイン役の加納みゆきさんや新米刑事役の谷川竜くんの明らかなミスキャストに、故・石原裕次郎さんの不在なんかも痛かったけど、何より他局の大ヒット作『あぶない刑事』の作風を臆面なくコピーした、商売っ気まるだしの制作姿勢が作品の品格、そして石原プロの品位まで落としちゃったのも大きな原因だろうと私は思ってます。

本作に限らず、あの頃のアクションドラマにはどれも空虚さを感じてました。まず警察をヒーローとして描くこと自体が嘘っぽくなって来た時代背景と、真面目にやるのはダサいみたいな時代の空気があり、だったら思いっきり嘘ついてフザケちゃえ!って開き直った『あぶない刑事』が奇跡的に大ヒット。みんなそれが正解なんだと思い込んじゃった。

けど、違うんですよね。あぶデカの成功は、その存在自体が現実離れしてる舘ひろし&柴田恭兵の組み合わせがあってこそ。唯一無二なんです。これも繰り返し書いて来ました。

ましてや、渡哲也さんにあぶデカ流の軽薄&シャレオツな作風が似合うワケない! そんな根本的な部分から間違えてるから、いくらテコ入れしたってそりゃどーにもならない。今となっては、そんな迷走ぶりこそが見どころになってるけど。


というワケで、殺人許可証を持つ警視庁の極秘傭兵チーム「ゴリラ」こと捜査第8班を率いるのは、元は警視庁捜査一課の敏腕刑事だった、倉本班長(渡 哲也)。


そして『あぶない刑事』の2人と比べさえしなけりゃ決して悪くない、伊達刑事(舘ひろし)と風間刑事(神田正輝)のワイルドコンビ。

おまけに、キャラが……というよりポジションがもろ被りだった本庁の中田刑事(仲村トオル)がフェードアウトしてもなお、相変わらず影が薄くて面白味もない新米刑事=谷川竜太郎(谷川 竜)を加えた4人がゴリラの面子。


プラス、主に経理を担当する留守番かつコメディーリリーフの塩田管理官(谷啓)。

あとは第8班に極秘指令を下す刑事部長の麻生(鈴木瑞穂)と、毎回OPタイトルには登場するのに本編で見た記憶がないヘリパイロットの冬木(秋山武史)なんて人も、一応レギュラーメンバーって事になってました。



☆第31話『瞳キラキラ! 美人刑事登場 』

(1989.12.3.OA/脚本=峯尾基三/監督=辻理)

で、FBI研修という名目で退場した高峰刑事(加納みゆき)の後釜として今回登場するのが、田中美奈子さん扮する元交通課婦警の、田中美奈子。

新人俳優の名前をそのまま役名にしたり、あるいは役名をそのまま芸名にしたりするのって、昭和の頃は普通にあったけど最近は聞かないですね。今は本名でデビューする人が多いのかな?



とりあえず、パンティーラインがうっすら浮かぶタイトスカートで掴みはバッチリ、OKベイビー。

ハズキルーペ、好きだな。きゃっ!



ストーリーはあって無いようなもんだから、特に書くことが無いんですよねw

だって、第8班の存在は国家レベルのトップシークレットなのに、美奈子さんは「高峰センパイから話は聞いてました!」とか言って自らゴリラ入りを志願して来ちゃう。もうとっくに世界観が崩壊してますよねw ハズキルーペ、大好き!

いちおう筋立てとしては、美奈子さんが駐車違反者から銃砲店襲撃の情報を聞き出して来るんだけど、伊達と風間は本気にしない。ところが実際に銃砲店が襲われライフルが強奪されたもんで、美奈子と一緒に捜査することに。

で、犯人グループは盗んだライフルで銀行強盗をやらかし、駆けつけた伊達&風間と銃撃戦を展開!



そこで通行人を守ろうとした美奈子さんが犯人グループに捕まっちゃう。主犯を演じるゲストは『ゴリラ』より『ベイシティ刑事』に出て世良公則さんと共演して欲しかった、元ツイストのふとがね金太さん。すごい芸名だな。ハズキルーペ、きゃっ!



もちろん、最後はヘリで駆けつけた倉本班長がライフルで金太を仕留め、一件落着。『西部警察』のパターンと1ミリたりとも変わってませんw 好きだな、ハズキルーペ。きゃっ!



ちなみに伊達刑事の愛用拳銃はS&WとCOLTのハイブリットリボルバー、スマイソン(もしくはスモルト)。風間刑事はオートマチックのベレッタM92SBを使用 。それぞれコクサイとスズキのABSモデルガンがベースで、他の刑事ドラマじゃたぶん使われてない機種です。



渡さんに関して『西部警察』とちょっとだけ違うのは、使用拳銃がオートマチック(COLTガバメント)になってるのと、綺麗なお姉ちゃんを前に鼻の下がえらく伸びてることw



それもそのはず、田中美奈子さんの起用はなんと、渡さんがたまたまテレビの歌番組で彼女を見かけ「好きだな。きゃっ!」って思われたのがキッカケ。劇中でも、倉本班長が是非にと美奈子さんを(大して活躍もしてないのに)第8班に引き抜く展開になっちゃってます。殺人許可証を持つ、警視庁のエリート中のエリートである、この極秘チームに!



平和ボケの極みですよね。誤って自分で壊した場合でも、1年間は1回に限り新品と交換いたします。(キズは対象外)

ハズキルーペ、凄い。きゃっ!



田中美奈子さんは当時22歳。ミス・マガジンの準グランプリで注目され、歌手として「学園祭の女王」の異名を取るも、東映Vシネマ第1弾『クライムハンター』でヒロインを演じた辺りから女優業へとシフト。

TVドラマのレギュラー出演はこれが初かと思いますが、お世辞にも演技が上手いとは言えず、よもや現在まで息長く活躍する女優さんになられるとは!

舘さんはケツにハズキルーペで「きゃっ!」だし、先のことはホント分かんないもんです。


 


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