さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

516番:さすらいの青春(3)

2021-11-08 06:59:55 | 日記

さすらいの青春(3)


————————————【3】————————————
    
Une longue maison rouge, avec cinq portes vitrées,
sous des vignes vierges, à l'extrémité du bourg ; une cour
immense avec préaux et buanderie, qui ouvrait en avant
 sur le village par un grand portail ;
; sur le côté nort, la route où donnait une 
petite grille et qui menait
vers La Gare, à trois kilomètres ;


————————————【訳】————————————
     
それは横長の赤い校舎で、5つのガラス窓があった。
校舎は蔦で覆われており、町はずれに建っていた。
校庭は雨天体操場と洗濯場もある広大な校庭で
また大きな校門によって、
先はずっと村の方向に開かれていた。
北側は3キロ先の駅に通じる道路があり、
そこに出るには、鉄格子の小さな
門を開いて出た。 


————————————【語彙】————————————

sous (前置詞) ~の下に
vitrées < vitré (a )窓ガラスの、ガラスのはまった (女性複数形)
portes  < porte (f ) 扉、戸口、出入口
vierge (形容詞)  処女の、純潔の、真新しい、未使用の 未開拓の、
vigne (f ) ぶどうの木
    ただし、vigne vierge で(装飾用の)蔦、野ブドウ
本文中では、複数形で使われているので、「あちこちに」という言外の意味がある。
尚、sous は~の下に、の意味ですが、ここでは、「蔦の下」と訳すより
蔦で覆われて(下になっている)いる、と考える方が、文の流れに即している。
未使用のブドウの木の下に校舎があるのではなく、校舎があちこち蔦でおおわれている。

bourg   町、市場町
l'extrémité <  extrémité (f ) 端、先端、 境、はずれ
préaux    <  préau  (m )(屋根のある)校庭、雨天体操場
buanderie (f ) 洗濯場
ouvrait <  ouvrir (自動詞) 開く、 (sur に)面している 
en avant    前に、 先に
grille (f ) 鉄格子、鉄柵
 
 
————————————【解説】————————————
 
長文です。大学入試問題にピッタリのような。
さて、出だしは、どこにも動詞がなく、前置詞句の羅列です。
動詞を待っていたのでは、いつまでたっても、日本語に訳せませんから、
先回りして動詞を推測して、日本語を入れていきます。


「それは~」で始めて、「~あった。」と訳しましょう。
私、春の介の訳はもっと、厚かましく「建っていた」としました。

どこにも、C'est なんかは、ないし、bâtir(建てる)という動詞もないのですが、
とりあえず、
何かそういう文の骨格がなければ、困るので、どこかそのうち、

C'est が出てくるだろうと予測して訳します。たとえばお金がないのでカードで

モノを買うように。

そういうことで、勝手にC'est とか、C'était bâti~をつけます。
そして、勝手にセミコロン ;   のところで文を切ります。
フランス語の先生が見ていたら、泣いて家に帰ってしまいそう・・・

C'est une longue maison rouge, avec cinq portes vitrées,
sous des vignes vierges, à l'extrémité du bourg.

あとも勝手に C'est là c'était bâti みたいな処理をしておきます。
勝手に手術したのでヨーチンを塗っておくようなものです。
そのうち、無資格医療行為で逮捕される・・・
 
une cour 以下 も同様。qui で 文が修飾されていますが、とりあえず、
 
une cour immense avec préaux et buanderie
 
だけを訳します。同じく、どこにも C'étais はありません。
 
「雨天体操場と洗濯場もある広大な校庭だった。」
 
これに qui 以下 の文をトッピングします。
 
qui ouvrait en avant sur le village par un grand portail ;
 
 (トッピングする文) + (ピザ生地の文) =
 
(大きな校門によって、先は村の方向に開かれた)+(広大な校庭だった。)
 
 
始めから見ますと、
 
Une longue maison rouge, avec cinq portes vitrées,
sous des vignes vierges, à l'extrémité du bourg ; une cour
immense avec préaux et buanderie, qui ouvrait en avant sur
le village par un grand portail ;


それは横長の赤い校舎で、5つのガラス窓があった。
校舎は蔦で覆われており、町はずれに建っていた。
校庭は雨天体操場と洗濯場もある広大な校庭で
また大きな校門によって、先はずっと村の方向に開かれていた。
 
となります。
 
un grand portail
 
とありますので、大きな校門というより、「由緒歴史を感じさせるような」
立派な校門と訳す方がいいかもしれません。
 
一般に grand などの形容詞は、名詞の前に来ると、「偉大な」
という意味になり、名詞の後ろだと、 「大きな」という意味になります。
 
un grand homme  偉大な人間
un homme grand  大きな男
 
sur le côté nort, la route où donnait une petite grille et qui menait
vers La Gare, à trois kilomètres ;


donnait は donner(与える) の半過去形 
 
直訳すれば、 「小さな鉄格子(の門)を与える道路」
なのですが、道路があるから門が与えられているということで、ここは、
 
「道路に出るには、鉄格子の小さな門を開いた。」
 
となります。全体は
 
北側は3キロ先の駅に通じる道路があり、そこに出るには、鉄格子の小さな
門を開いて出た。 
 
au sud et par derrière, des champs, 以下はまた次回にしましょう。
今回はここまで。
ほなさいなら。
 
 
————————————【結論】————————————
 
 
文学作品は、文章が長い。16両編成の「のぞみ」と同じ。
あんまり長いときは、勝手にチョキンと切ってしまいましょう。
 
これを「庭師剪定の法則」という・・・
 
うそ、そんなこと聞いたことがない。
 

————————————【感想】————————————
 
「さすらいの青春」の出だしは、動詞がないので、
日本語訳をするのに工夫がいるかも。
 
なぜ、動詞が省略されているか?
それは、小説は、文章の羅列ではなく、文学だからでしょう。
 
芸術作品なのだから、格調を整える必要があるからですね。
「~しました。」「~でした」「~です。」と、
いちいちやっていたら、小学生の作文になってしまいますから。
 
プレバト(テレビ番組)が好きで、コロナの前はよく見ていた
のですが、詩歌の世界の俳句では、物事を普通に述べたのでは
いい作品ができないのだとか。
 
仏文学の世界も、普通の文章に少し、動詞をはずしたりとか、
主語と動詞を倒置させたりとか、いろいろスパイスを効かせます。
 
コーヒーのように、「香りとコク」を

文に入れるには、引き算をして(動詞省略)リズムを生む。
 
ということじゃないでしょうか。
文法と相矛盾する、この文学という世界。
文学作品にも慣れていきましょう.


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 本日の学習は以上です.お疲れ様でした.  ヾ(@^▽^@)ノ

 

 

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515番:ハリエット嬢(3)

2021-11-08 06:53:26 | 日記

ハリエット嬢(3)
Miss Harriet (3)

————————————【3】———————————————————

   C'était  l'automne.  Des  deux côtés  du chimin    
les champs  dénudés  s'étendaient,  jaunis  par  le
pied  court  des avoines  et  des blés  fauchés  qui
couvraient  le  sol comme une barbe mal rasée. La
terre embrumée  semblait  fumer .  Des  alouettes
chantaient  en  l'air,  d'autres  oiseaux  pépiaient
dans les buissons.

————————————《訳》—————————————————

  秋でした.道の両側、どちらも収穫後の畑が
広がっていました.それは刈り取られたオート麦と
小麦の短くなった切り株で黄色くなった畑でした.
そしてそれは雑に剃った髭のような地面を覆って
いました.霧で包まれた大地はまるで煙を吐いて
いるようでした.空でひばりが歌っていました.
他の鳥たちは茂みの中でぴいぴいとさえずっていま
した.


———————————〘語句〙—————————————————

côtés (複) <côté (m)  
dénudé (形) 露出した、裸の 
  <dénuder (他) 露出させる、裸にする 
s'étendaient (半過去3複) <s'étendre (代動) 広がる、伸びる     
jaunis (過去分詞) <jaunir (他) 黄色くする      
avoine (f) オート麦、まからす麦、燕麦    
pied (m) 株、根もと               
blé (m) 小麦             
fauchés (過去分詞、複数一致形)<faucher (他) (鎌で)刈る
 faucher le blé / 麦を刈り取る       
couvraient (半過去3複) <couvrir (他) [de で] 覆う。包む、かぶせる          

sol [ソル](m) 地面                     
barbe (f) (ほお、あごの) 髭、(口ひげは moustache)            
rasée (過去分詞女性一致形) <raser (他) (髭などを) 剃る       
embrumée (過去分詞女性一致形) <embrumer (他) 霧で包む    
terre (f) 地面、大地、地表 
alouette (f)[alwɛt]〘鳥〙 ひばり
buisson (m) (灌木の) 茂み、やぶ
pépiaient (3複半過去) <pépier (自) (小鳥が)ぴーぴー鳴く  


———————————≪文法≫—————————————————

Des deux côtés du chimin les champs dénudés s'étendaient, 
この文、主語はDes deux côtés du chimin とles champs dénudés
ですが、このふたつは、同格に置かれています.同格なので
訳すときは、「道の両サイド、すなわち、刈り入れの済んだ
畑が両側に広がっていた」となります.


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 本日の学習は以上です.お疲れ様でした.  ヾ(@^▽^@)ノ

 

 

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