さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

507番:荷車(2)

2021-11-05 23:13:35 | 日記

「荷 車」(2)(フィリップ短編集より)

    LA  CHARRETTE


—————————【2】——————————————————

Il  fit¹  confectionner²   par  le  charron³   quatre  petites  
roues⁴   pleines⁵,  en  bois.  Le  charron  ne  voulut pas
qu'il⁶  les⁷  lui⁸  payât.⁹ 

—————————(訳)——————————————————

彼は車大工に木製の4つの小さな車輪を作ってもらった.
車大工は彼がその代金を支払うのを望まなかった.

————————《単語等》——————————————————

1) faire + 不定詞 ~させる
2) confectionner (他) (料理や服などを) 作る、製造する
    confectionner une sauce / ソースを作る
  confectionner une robe / ドレスを仕立てる
3) charron (m) (昔の)車大工        
4) roues (名複女) <roue (f) 車輪
5) pleines (形複女) <plein 中身の詰まった
   roue pleine 中身の詰まった車輪 → スポーク[輻(や)]のない車輪 
6) qu'il:このil はラルティゴー
7) les: このles は4つの車輪
8) lui: この lui は車大工 
9) payât (接続法半過去3単) <payer 支払う  ≪文法2≫参照

—————————≪文法1≫—————————————————

  「faire + 不定詞 ~させる」の構文で不定詞が他動詞のときは
 その不定詞の動作主はpar (またはà)によって導かれます.
   J'ai fait construire une maison par un architecte.
   私は一軒の家を建築家に建てさせました.
      par un architecte は à un architecte も可.
◉ フランス語では不定詞の主語に当たる名詞は、faire と不定詞の間に
 はいることができません.faire と不定詞の結びつきが緊密なのです.  
 文法上の呼び名がわからないので、とりあえず「親和力」があると
 いうことでご理解下さい.

 ということで、前半の文、Il fit confectionner par le charron quatre
  petites roues pleines, en bois. は 
   le charron (車大工)がconfectionner (作る) の主語に当たるの
  ですが、fit (faire の単純過去)と不定詞の間にはいれないので
  主語指標のparもしくはà を介して、不本意乍ら、不定詞の
  直後に置いています. 
     「彼は車大工に4つの小さな

—————————≪文法2≫—————————————————

  Le charron ne voulut pas qu'il les lui payât. 
 車大工はラルティゴーが車輪代金を支払うのを望まなかった.

  一般に接続法が要求される文では
 主節の動詞 voulut (vouloir の単純過去3単)が過去のときは
 その従属節は、現在もしくは未来の場合は、「接続法半過去」 
  過去ならば、「接続法大過去」が用いられるのが本来なのですが
 日常語としては接続法現在と接続法過去だけでやりくりしてい
 ます.

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506番:ある人生(2)

2021-11-05 23:11:35 | 日記


Une vie  /   Guy de Maupassant

お気軽に ワンセンテンス スタディはいかがでしょ. 

Une vie (2)

————————————【2】—————————————————

 L'averse, toute la nuit, avait sonné contre les carreaux
et les toits. 

————————————《訳》—————————————————

 突然降ってきた雨が一晩中窓ガラスと屋根を鳴らし
続けていました. 

———————————〘語句〙—————————————————

略号説明:(f) 女性名詞、女性形(形容詞などの)
       (m) 男性名詞、その他の男性形 
        √原形(動詞)、原級(形容詞、副詞)   
    < 基本形、辞書に載る形、単数形
    その他は漢字ひと文字で表す.ただし複数形は
    (複)と(pl) の両方を用いる.(m/pl) は男性複数
         toits のように分かりやすいものは単数形を書きます.
averse (f) にわか雨 * 
    assuyer une averse / にわか雨にあう
  recevoir une averse / にわか雨にあう  
sonné (過去分詞) √sonner (自) (鐘・ベルが) 鳴る
carreaux (複) <carreau (m) 窓ガラス 
toit (m) 屋根 

 * にわか雨が一晩降り続けると、それはにわか雨ではないが
 形容表現は国によって様々だと思うので、ここでは突然の
 雨と訳しました.

———————————≪文法≫————————————————

 avait  sonné  の形は大過去に分類されます.
音を鳴らしていたなら、半過去sonnait を用いるはずですが
半過去という時制は時間限定されると用いることができません.
そこが英語の過去進行形と袂を分かつところ.分かれの一本杉.
ここでは「一晩中」という時間限定(初めから終わりまで)が
付けられていますので、文法上、半過去が使えず、複合過去に
強制送還されるところ.しかしそれでは、情景描写ができない
ので情状酌量されて大過去になっています.そういう判決です.
以上です.
  
 判決後の感想
 複合過去は事務手続き表現で、半過去は背景描写がよくお似合い. 
 期間がはっきりしている情景描写は、大過去へお回りください.

 

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505番:レ・ミゼラブル(1)

2021-11-05 20:07:11 | 日記

Hugo

Les Misérables Ⅰ

レ・ミゼラブル(1)

          
                    Chapitre Ⅰ

                 Monsieur Myriel


————————————【1】—————————————————

  En 1815,  M. Charles-François-Bienvenu  Myriel était évêque 
de Digne.  C'était un vieillard d'environ soixante-quinze ans ;  il
occupait le siège de Digne depuis 1806.

————————————《訳》—————————————————

   1815年、シャルル・フランソワ・ビヤンヴニュ・ミリ
エル氏はディーニュの司教であった.75歳ほどの老人であっ
た;1806年以来、彼はディーニュの司教職に就いていた.


———————————〘語彙〙—————————————————

évêque [エヴェク] (m) ❶[カトリックの]司教  ❷[ギリシャ・英国教会の]主教
vieillard [ヴィエーィヤール](m)〘単数〙(男の)老人、年寄り.〘複数〙老人(男女の)    
     〘女性には普通vieilleを用いるがvieillarde(ヴィエィヤルド)ともいう〙
occupait (半過去)<occuper (他)❶(場所を)占める、(に)住む、占領する
   ❷(地位・職に)就く  ❸(時間を)費やす、つぶす
  Le bureau occupe le premier étage. /  事務所は2階を占めている.
    occuper une place important dans le gouvernement / 政府内の要職を占める
    occuper ses loisirs á lire / 余暇を読書に費やす 
    regarder la télévision pour occuper le temps / 暇つぶしにテレビを見る

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