地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

インドネシア考察

2012年01月14日 | Weblog

大げさなタイトルであるが、なんてことはない、単なる「ジャカルタでの初めての休日」である。


夕べは事務所のSさんのおうちで女子会があった。
Sさん本人と私の前任者の送別会、そして私の歓迎会を兼ねている。

仕事が終わってから、車を持っている人に乗せてもらってSさん宅へ向かう。
ジャカルタの渋滞はマニラと同じぐらいひどかった。

30分以上かかってやっとSさんちに到着。
1階がおしゃれなスーパーになっているアパート。
2ベッドルームで内装はかなり豪華。
たしかアパート名が「ベルサイユ」とかなんとかだったかと。

ちゃんとメイド部屋もあるアパート。
先日見たアパートも2ベッドルーム以上の部屋にはメイドさんが入ってくるドアと、メイドさんが寝る小部屋がある共有スペースがあった。
なんか、2ベッドルーム以上のところに住んでメイドさんを雇わないとかえっておかしな目で見られるんだろうか?


テーブルにはSさんとメイドさんが用意してくれた豪華な料理がずらりと並ぶ。
サラダや煮物、ちらしずしなど多数あり、興奮!
看護師さんでもあるSさんが、「Hikkiさんはホテル暮らしで野菜が足りないって言ってたからね」と。
お心遣いに感謝。


今夜は女子会なので「無礼講」的に大騒ぎ。
ワインが何本も開く。


途中からMさんが6歳の息子を連れて合流。
息子のR君のおしゃべりに捕まり、延々と支離滅裂な話を聞かされる。
話しながら私の髪の毛の先をいじってきたりして、将来はかなりなプレイボーイになると見た。

おしゃべりは延々と続き、ジャカルタ入りしてまだ4日目の私は疲労困憊。
ワインも飲んだので眠い…。
11時半を過ぎてようやく私の後任が「そろそろ帰りましょうか」と言ってくれたのでお開きとなった。
主催者であり、身重であるSさんもちょっと疲れてたかもしれないし、後任が口火を切ってくれてよかった。

かなり大きな事務所なので全員の名前と顔は憶えられないが、少なくとも女性スタッフの顔と名前は一致したことと、帰国するSさんからDVDや本をもらえたことが大きな収穫か。


さて、泥のように眠った翌朝の本日。
朝からメディカルクリニックにアポを入れていたので出かけた。
ジャカルタ入り5日目にして初めての、1人でのお出かけ by タクシー。

マニラと違い、ここには信頼できるタクシー会社が数社存在する。
事務所推奨のブルーバードタクシーに乗り、いざ。
土曜の朝であるため道は空いている。
10分ほどで到着、、、と思われたが、タクシーの運ちゃんが間違って隣のビルで私を降ろす。
私も初めてなので間違ってるとは気づかない。
入り口のセキュリティーのおっちゃんたちに「キョーアイ・メディカル・センター?」と聞くと、「ここだここだ」と言うので中に入り、クリニックがあるはずの6階に上がったが、どうみても違う。
そのフロアの守衛さんが出てきたので聞いてみると、「ああ、それは隣の建物だよ」と。
やっぱり!

1階に下りてウロウロしてると、内装工事(と思われる)おじさんたちが「何探してるの?」と声をかけてくれたので、今度は建物名で「キョーエイ・プリンス?」と聞くと、「ああ、それは隣のビルだよ。ここまっすぐ行って右」と。
みなさんとても親切である。

玄関に戻り、念のためさっきの守衛のおじさんらにもう1回「キョーエイ・プリンス?」と言ってみたら、「隣、隣。こっちから回って行って」と。
あんたらさっきこのビルだって言ったじゃん。
適当なんだから、もう。
すぐ隣なのに「バイク乗る?」と聞いてきたが、お金を取られそうなので断った。

ちなみに今日かかわった人たちの誰一人英語を話さないので、すべて状況判断&身振り手振りである。
「ここじゃない」ぐらいのインドネシア語は知ってるが、よく考えたら「右」とか「左」とか肝心な単語習ってないわ、私。
一刻も早く上下左右、止まる・行く、お会計その他必要用語を調べて頭に入れねば。


てくてく歩いてお隣の「キョーエイ・プリンス」に入っている「キョーアイ・メディカル」に到着。(ややこしいなあ、もう。)
ここは日本人スタッフもいて日本語対応可のクリニックである。
問診票を書いて順番を待つ間、AERAや日経ビジネス、日刊じゃかるた新聞などに目を通す。
ここ数日テレビが見れてないので、こういうのは貴重な情報源。
ネットでニュースも見れるが、やっぱり新聞紙面の方が読みやすいな~。

日経ビジネスの中国特集はおもしろかった。
日本では考えられないようなデザインや機能が中国人顧客には受ける。
電動シェーバーは深剃りだの4枚刃だのという機能などどうでもよく、派手なデザインや意味もなく青いライトがつくものが人気だそうだ。
また、家電のエコ仕様には関心がなく、いかに「壊れず長持ちするか」どうかが購買ポイントらしい。
暗いところで光る便器も人気のようだ。
日本製だから売れる時代は終わり、ローカルのニーズに対応できないと生き残れないのは明白。


さて、話がそれたが、今日の予防接種は腸チフス。
所属先から補助が出る「強く推奨」のカテゴリーではなく、「推奨」に入っていたので日本で打ってこなかったが、看護師のSさんに勧められたので受けにきた。
不衛生なインドネシア、少しでもリスクは軽減すべし。
長年インドネシアに住んでいながらも食中毒で入院した前任者を目の当たりにすると、他人事ではいられない。

問診の先生はインドネシア人だったが、わりとちゃんと分かる日本語をしゃべってくれた。
看護師さんはカタコト。
最初にワクチン容器を確認。
ワクチン名と有効期限を確認したら・・・期限切れてますけど!
あれ?と思っている間に看護師さんが「ああ、これは有効期限切れ」と、新しいものを出してきてくれた。
ホッ。
危うく古いワクチンを打たれるところだった。
どこまでも自己責任の世界。

予防接種が終わり、会計を待っていると入ってきた日本人親子3人連れ。
お父さんが幼稚園か小1ぐらいの息子と、3歳ぐらいの娘を連れて。
こちらも予防接種らしく、今まで機嫌よく遊んでいた娘が、看護師さんが呼びに来た途端泣き出した。
痛い目に遭うことをちゃんと理解してるらしい。
どうしても泣き止まず、嫌がるので妹は断念してお兄ちゃんだけ接種。
お兄ちゃんもちょっと抵抗してたが、「このあと水族館に行くんだから、早く!閉まっちゃうよ!」とお父さんにせかされ、覚悟を決めて注射を打ちに行った。
がんばれ~、お兄ちゃん。


さて、、、会計に呼ばれるまでも随分待ったのだが、実際の会計でもかなり手こずった。
会計時に言われた値段はあらかじめ電話で聞いていたものよりかなり安い。
なにか割引でもあるんだろうかと思いつつ、支払い。
電卓もあるのに、なぜか受付の女の子がお釣りに自信なさげで手間取っている。
そこへ日本人看護師がやってきて、「あ~、違う違う。腸チフスの予防接種はこの値段じゃないでしょ!」と。

一旦払ったお金を返してもらい、こちらもお釣りを先方へ返し、チャラに。
「すみません、もう少々お待ちください」と言われ、またロビーで待つ。
しばらくしてまた呼ばれ、今度も微妙に違う値段を言われたが、今回は自信ありげだったので言われた額を支払う。
先ほどの日本人看護師さんは不在なんだけど、本当にこれで大丈夫?
領収書をもらい、帰ろうとしてエレベーターを待っていると、、、

エレベーターホールにインドネシア人スタッフが追いかけてきて、「すいません、間違えました!」
おいおい…。
日本だったらムッとするけど、ここはインドネシアなのでこちらも怒りもせず素直に受付に戻る。
そこへまた日本人看護師さんが戻ってきて、「また間違えたんですか?すいません!!」と。
看護師さん曰く、どうも複雑なパソコンのシステムにスタッフがついて行けてないらしい。
昔のように手書きの方がまだよかったと嘆く。
何度も謝られるので「ああ、大丈夫ですよ」とニコニコしてると、「でもシステムが悪いって怒って下さい。その方がマネージメントの方でシステム改善しようという気になりますから」と。

なるほど。
スタッフ個人を責めてはいけないが、「お前んとこのコンピューターシステムはどうなってんだ!もっとちゃんとしろ!」と怒るのはOKなのね。
まあ今回はもうヘラヘラしてしまってるので、今さら怒れない。
スタッフがもたもたとしている間、日本人看護師さんと世間話で盛り上がる。


思いがけず手間取り、たった1本注射を打つだけで1時間もクリニックに滞在。
帰りも無事、ブルーバードタクシーを拾ってホテルへ戻ることができた。


一旦ホテルに戻り、ご飯を食べに近くのショッピングモールに行こうと思っていると雨が降ってきた。
今は雨期なので毎日雨が降る。
しょうがない、しばらく待つか。
日本の梅雨のようにずっと降り続けることはないので、しばらく待っていると止む。
でもここ数年は気候変動のせいか、インドネシアでも日本の梅雨のように雨が降り続く時があるそうだ。

意外と雨が長引き、お腹が空いた。
「なんでも手に入るジャカルタ」のつもりで、日本からほとんど食べ物を持ってきていない。
また、ナイフも持ってきてないため、果物などの買い置きもない。
スーパーでマンゴスチンを見かけたので、早くあれを買ってアパートで食べたいなあ。

ホテルのルームサービスメニューを見ると、驚くほど高い!
どれもこれも、5,000円以上する!
ここ、4つ星ですけど??


1時間ほどしてようやく雨が止んだので、ホテルから徒歩5分ぐらいのところにあるFXモールというところへ行ってみた。
雨上がりで水たまりがたくさんできていて、道は結構汚い。
雨期は汚いので早く乾期になってほしいと多くの人が口をそろえて言う。

FXモールの上には先日見学したアパートが入っている。
BODY SHOPやスタバなど、見慣れた店も入っているが、ぐるっと見て回った印象としては、わりとしょぼいモール。
マニラで言うところの、滞在していたホテルから徒歩10分ぐらいにあったCash & Carryという庶民派ショッピングモールと同じような感じ。
数百円で靴が売っていたりする。
あと、途上国で人気のジョルダーノも入っている。

AKB48の「ヘビーローテーション」の曲が流れているなあと思ったら、2階のイベントスペースの大きなスクリーンに、JKT48のオーディション合格の瞬間からダンスのレッスン、レコーディングなどの様子が流れている。
良く聞くと「ヘビーローテーション」インドネシア語版である。
もしかしたら握手会などあるのかもしれない。
若い男の子がいっぱいたむろしていた。

なんでまた秋元康はイスラム教徒の多いインドネシアを選んだのだろうとずっと疑問に思っていた。
イスラム教であのミニスカートなど露出度の高い服装は無理だろう。
中華系の子や外国人しかJKTには入れないのでは?
などと思っていたが、実際に現地に来てみると意外とジャカルタというのは目の付け所が良いのかもしれないと思い直した。
もちろんスカーフをかぶって長そで長ズボンの女の子はたくさんいる。
がしかし、そうじゃないインドネシア人や外国人もたくさんいるのだ。
マニラ並みに発展してるし、そもそもフィリピンと違ってインドネシアは日本語学習者が多くて日本への関心もあこがれも高い。
イケるのではないかJKT48?!

ちなみにジャカルタの在留邦人数は調べていないが、マニラと比べても格段に日本人が住みやすそうな街だ。
いたるところに日本食レストランがあるし、マニラより断然日本の商品が手に入りやすいようだ。
そのわりにはリトル・トーキョーは、ここにはない。


FXモール1階の中華料理レストランでシンガポール風焼きそばを食べてみた。
特においしくは、ない。
キョーアイ・メディカルの看護師さんも「インドネシアでおいしいもの探して下さ~い。あんまりないけど」と言っていた…。
値段はお茶を注文してサービス料がついても合計300円ぐらいだったと思う。
平日、そごうの中の日本食屋などで食べるランチは700~800円か、それ以上する。
夜、フードコートで買って帰る食事は250円ぐらいなので、今のところランチで一番贅沢をしている。


さて、開設した銀行口座のATMカード有効化をしたかったのだが、あいにくFXモール内には私の銀行のATMはなかった。
インドネシアで最もポピュラーなBII(べー・イー・イー)と、割と新しくて割引が充実したCIMB NIAGA(シム?チム?・ニアガ)とどちらにしようか考えたけど、結局CIMB NIAGAにしたのだ。
う~ん、やっぱりBIIにすればよかったかな~。

FXモールを出て右側に回って歩いて行けば、うちの事務所へと続く通りに出られるだろうかと、歩いてみた。
そうするとCIMB NIAGAのATMがあるから。

街を歩くとビジネス街でも歩道で飲み物や食べ物を売っていたりして、東南アジアらしい風景を感じることができる。
バイクにもたれて暇そうにしているおじさんもたくさんいるが、ベトナムのように客引きはしてこない。
インドネシアもラオスなどと同様に「歩く=貧乏=恥ずかしい」という考えはあるようだ。
お金持ちはもっぱら車移動。
なので私が歩いているとそこそこ目立つし、ジロジロ見られたりもするのだが、少なくとも大通りで危険な空気は感じない。
ひったくりにだけ気をつけていればよろし。

インドネシアは日本と同じで、車は右ハンドルだ。
これまで行ったほとんどの国で左ハンドルだったので、私は逆に違和感を感じる。
あと、他の途上国同様に「あくまで車優先なので、歩行には気をつけること」と散々聞いていたが、少なくともジャカルタ中心部では道を渡るときに車が止まってくれたりする。
ジャカルタのイメージ、ちょっとアップである。

FXモールを出て5分ほど歩くと、LOTTE MARTというのが出てきた。
今朝タクシーから見えたけど、こんなに近かったんだ。
そういえば前任者のMさんがアイロンやアイロン台を買ったのがここって言ってたっけ。
LOTTEだから韓国資本かな?

入ってみるとここもローカル色が強いしょぼめのショッピングモールで、コンピューターやカメラ、それら周辺機器のお店がほとんどのようであった。
携帯電話のSIMカードがないかなと思って探してみたが、分からなかった。
でもたぶんこういう系のお店のどこかで買えるはず。
到着したばかりでまだあんまりルピアを持っていないので、近々ルピア口座にもうちょっとお金を入れてからデビットカードで色々買い物しようっと。
なにせ、東京から振り込みがあるまでは、自分で持ってきた円をちまちま両替しながらしのぐしかない。
アパートのデポジットは立て替えだし、最初から散在するとえらい目に遭いそうだ。

LOTTE MARTにもたいして買いたいものもないし、まだホテル住まいで物を増やしても仕方がないので、何も買わずに退散。
カメラを持って出かけなかったので、今日は写真なし。
また今度、ショッピングセンターや街の様子を撮ってみようと思う。


今日は職場の人と晩御飯の約束があるので、それまではホテルでまったりする。