地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

チャイナタウンツアー

2012年12月19日 | Weblog

職場のY本さんが所属しているIndonesian Heritage Society主催のツアーに参加した。
Heritage Societyとは、各国の文化や歴史を研究したりするNPOで、多くの場合エクスパット(駐在員)の奥様方が平日のお昼に集まって勉強会をしたり、市内観光ツアーや博物館ツアーを行っている。
Y本さんいわく「ベトナムにもあったからメンバーになっていた」とのことだが、私はそんなものの存在を知らなかったので損してたな~。

ちなみにY本さんと私はベトナム滞在時期がかぶっており、同じアパートに住み、共通の友人もいたのにお互いのことは知らなかった。
数年後にこうしてインドネシアで同じ職場になるなんて、不思議。


さて、Indonesian Heritage Society主催のチャイナタウンツアーは、コタという地区のマンディリ銀行博物館に9時集合。
土曜だというのに朝8時半にアパート出発。

到着するとすでに何名かの参加者が集まっており、その大半は年配の西洋人だった。
やっぱ朝早いからかな…。


このマンディリ銀行博物館、昔オランダ統治時代からの銀行の建物で、重厚な感じがとってもグー!






1階のフロアには巨大な台帳が展示されており、何百年も前の帳簿がみられる。






久しぶりの博物館でテンションが上がってきた♪

Aせんせ~、ちなみに顔ハメありましたよ~。(誰も利用しておらず。)





10人程度集まっていたので、ツアー代金はたったの6万5千ルピア(約650円)。
インドネシア人の若い女の子がガイドを務めてくれた。

まずは銀行博物館の地下にある金庫室からツアー開始。




当時の様子を再現するマネキンがいきなり出迎えてくれる。




昔の金庫の鍵が展示されていたり、




あちこちにタンスぐらいの大きさの金庫が置かれている。




金庫の扉には当時お金などを預けていた会社の紋章がついている。










こんなセーフティーボックスも。







証文はオランダ語(と思われる)のものと中国語のものがあった。








その他、様々な展示があるがなぜか電気が消えていて暗かったり、改修作業が進行中だったりして、展示しているのかしていないのかよくわからない状況だった。









マンディリ銀行博物館を出て、いざ、中華街へ!
コタに隣接するグロドック地区というところがいわゆるチャイナタウン。

車、バイク、人が行きかい、露店がつらなるごちゃごちゃした道を歩く。
それにしてもこの日は雨期とは思えないほどカンカン照りで暑い!

カキリマ(移動式屋台)などがみられる細い路地にある昔の建物を外から見学し、






(猫ちゃんがいた)





かつて華人が住んでいた中国風の家も外から見学。




屋根の上には悪霊を閉じ込めるための壺が置かれている。




悪霊を跳ね返すために鏡が置かれている場合もあるそうだ。

ガイドの女の子に「日本でもそう?」と聞かれ、「う~ん、同じような迷信はあるけど屋根に壺は置かないかなあ」と答えた。
日本だと鬼瓦とかでしょうか。



またまた細くて混沌とした路地を抜けて大通りに出ると、教会やら、




ビルの隣に中華風の建物やら、いろんなものが混在していた。





一行はさらにチャイナタウンの奥深くへと進む。









しばらく歩いて、とあるお寺に到着。









なんか、仏教のお寺が久しぶりで懐かしいな。















占いというか、おみくじを引くために餃子に似た形をした赤い木片2つを両手で持って、拝みながら足元に落とし、表裏それぞれが出れば神様(仏様?)にお伺いが立てられるというシステム。




このおばちゃん、何度目かのトライでようやくお伺いを立てることが許され、この後おみくじのようなものを引くのだが、その際に足元に落としたその木片を足でぐいっと横によけた。

…。アメリカ人のそういう粗暴なところが嫌い。
まがりなりにもさっきお祈りしてた木片でっせ。
それを足蹴にするなんて信じられない。


それはさておき、お寺の中には仏像やらお供えものやら色んなものがあった。





















なかなか楽しかったなあ。


次に移動した先にはカトリック教会が。




一見教会らしからぬ建物と扉だけど、中に入ると結婚式進行中。






表の駐車場には新郎新婦が乗ると思われる車がスタンバっていた。




結婚式をひやかし、さらに次の場所へと歩を進める。




そして、チャイナタウンでもっとも古いと言われている金徳院というお寺に到着。









さっきのお寺とはまたちょっと趣が違う。
こっちのほうがかなり広い。






大勢の人が巨大なお線香を手に、一心不乱に拝んでいる。
ひざまずくためのクッションまで置いてあったので、私もお線香は持っていないものの、クッションの上に跪いて拝んでおいた。







次々と参拝客が訪れるので、スペースを空けるため次々と古いお線香やお札が燃やされていく。





こちらの台はお供え物を準備する台。




このような大量のお供え物。




お線香やろうそくも大量に売られている。





ところでこのお寺、コウモリの絵が描かれていたのが印象的。






お参りを済ませ、さらに華人たちでごった返す市場へ。













とにかく汚いし、臭いし、ごった返していてすごい喧噪。
でも楽しい。





最後は漢方薬局などが並ぶエリアを通過。





「萬成」というお店ではちょうど漢方薬の調合をやっていた。










ショーケースの中にはあの高級食材、つばめの巣も。




ここではお灸や針などもやっている。





漢方薬局通りをさらに進むと、水槽に巨大なヒル!




ヒルに体の血を吸わせる治療法が紹介されていた。ゾッ!





さらに進むと今度はコブラの乾燥肉やら生血を売る場所が。






おじさんがわざわざコブラがカマをもたげるようにして見せてくれた。





いやあ、盛りだくさんで楽しかった!



最後はノヴォテルホテルの敷地内に残されている、昔の市長邸宅を見学。









なんか、ホテルの近代的な建物と中華風建物が混在していて不思議な空間。




建物裏手の池は心地良いスペース。








本当は建物が閉まっていたので内部見学不可なのだけど、守衛のおじさんがわざわざ開けてくれたので、中を拝見。













この竜の操り人形かわいいなあ。
どっかで売ってないかなあ。




ここまででツアー終了。
午前中に始まってお昼ごろに終わる2~3時間のお手軽ツアー。

時間は短いけど、暑いし、道は混沌としてるし、排気ガスはすごいしで、参加者一同、かなりどっぷり疲れる。


この後希望者があれば、「カフェバタビアというオランダ時代の建物を利用したカフェレストランでランチ」だったのだが、なんと参加者全員「用事があるから帰る」とな!
えーーー?!私、カフェバタビアに行きたくて楽しみにしてたんですけど!

連れのY本さんも「お昼に待ち合わせがあるから」とのことで、誰一人参加者おらず、計画流れる、みたいな。
泣く泣く私もカフェバタビアをあきらめて帰路についた。


いやあ、それにしてもこういうツアー楽しいなあ。
私もHeritage Societyの会員になろうかなあと思ったが、年会費が50万ルピア(約5,000円)と意外にお高いことが分かったので、当面はY本さんから情報を得てゲスト参加にとどめようと思う。