船底を過ぎていく風が心地よかった。彼ははからずも『ウトッ』とした。どれくらいウトウトしただろうか、目をあげて太陽を見上げた。陽の高さが思いのほか低い、あわてた、大声をあげて副長のカイクスの名を呼んだ。カイクスは近くにはいないらしい。かたわらにいた者に呼んでくるように言いつけた。彼は寝ぼけを捨てた。
『おうっ!カイクス来たか。俺はちょいとウッカリ居眠ってしまった、うかつだった。夕めしの準備を整えねばならん、皆に伝えたいこともある。急いで準備してくれないか、大至急だ』
『隊長、ご安心ください。夕めしの準備は出来ています。。隊長に来ていただくだけになっています』
『何っ!夕めしの準備が出来てしまっている。本当か?』
『少し離れていますが、青草の場にしつらえました。皆が待っています。行きましょう』
『それはありがたい。カイクスよくやってくれた、礼を言うぞ。有難う。ところでだ『ぶどう』のことだがうまかったか?』
『久しぶりにありついた果物です。うまかったし、皆、とても喜びました。ご馳走様でした』
肩を並べて歩きながら口を交わした。
全員が総立ちで割れんばかりに手を打ち鳴らしてパリヌルスを迎えた。パリヌルスは整った夕めしの場の真ん中に、こそばゆい思いを抱いて立った。
『おうっ!カイクス来たか。俺はちょいとウッカリ居眠ってしまった、うかつだった。夕めしの準備を整えねばならん、皆に伝えたいこともある。急いで準備してくれないか、大至急だ』
『隊長、ご安心ください。夕めしの準備は出来ています。。隊長に来ていただくだけになっています』
『何っ!夕めしの準備が出来てしまっている。本当か?』
『少し離れていますが、青草の場にしつらえました。皆が待っています。行きましょう』
『それはありがたい。カイクスよくやってくれた、礼を言うぞ。有難う。ところでだ『ぶどう』のことだがうまかったか?』
『久しぶりにありついた果物です。うまかったし、皆、とても喜びました。ご馳走様でした』
肩を並べて歩きながら口を交わした。
全員が総立ちで割れんばかりに手を打ち鳴らしてパリヌルスを迎えた。パリヌルスは整った夕めしの場の真ん中に、こそばゆい思いを抱いて立った。
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