スダヌスと浜衆、彼らは出船の準備を終えていた。彼等にも、頂き物の返礼にと焼きたてのパンが手渡された。スダヌスは大声をあげて礼を述べた。
『やっややっや!これはこれは、ありがたいっ!喜んでいただきます。ありがとうございます。今朝は、クリテスの顔を見ていませんが、軍団長、存分に引き回してやってください』
イリオネスは、その言葉にうなずいていた。
スダヌスは、礼を述べて身を船上に運んだ。彼を乗せた大型の漁船は、海面を泡立たせて浜を離れた。海の朝凪の時であった。
あわだたしさが一段落した。周りを見回すイリオネス。彼はオキテスを手で招いた。
『オキテス、ご苦労。ところで、アレテスに指示して、主だった者たちを集めてくれ。明日の移動に関する打ち合わせ会議をやる。人選はお前に任せる、いいな。一同が集まったら連絡してくれ。俺はそれまで統領と一緒だ』
『時間は、半刻くらいいただきますが、いいですか』
『おう、いいだろう』
『軍団長、ところで、小島の件です。時を見計らって軍を起こします。パリヌルスとは打ち合わせ済みです。これについては、会議の場で発言しないでください。含んでおいてください』
『お前ら、そのようなことまで考えていたのか。判った。それから、セレストスとクリテスは、今朝、早朝に集落の現場見取り図の作成に出発させてある。午前中に帰ってくる予定になっている。以上だ』
『軍団長、もう、そこまで。判りました。では、のちほど』
パリヌルスとオロンテスは、テカリオンと話し合っていた。
『やっややっや!これはこれは、ありがたいっ!喜んでいただきます。ありがとうございます。今朝は、クリテスの顔を見ていませんが、軍団長、存分に引き回してやってください』
イリオネスは、その言葉にうなずいていた。
スダヌスは、礼を述べて身を船上に運んだ。彼を乗せた大型の漁船は、海面を泡立たせて浜を離れた。海の朝凪の時であった。
あわだたしさが一段落した。周りを見回すイリオネス。彼はオキテスを手で招いた。
『オキテス、ご苦労。ところで、アレテスに指示して、主だった者たちを集めてくれ。明日の移動に関する打ち合わせ会議をやる。人選はお前に任せる、いいな。一同が集まったら連絡してくれ。俺はそれまで統領と一緒だ』
『時間は、半刻くらいいただきますが、いいですか』
『おう、いいだろう』
『軍団長、ところで、小島の件です。時を見計らって軍を起こします。パリヌルスとは打ち合わせ済みです。これについては、会議の場で発言しないでください。含んでおいてください』
『お前ら、そのようなことまで考えていたのか。判った。それから、セレストスとクリテスは、今朝、早朝に集落の現場見取り図の作成に出発させてある。午前中に帰ってくる予定になっている。以上だ』
『軍団長、もう、そこまで。判りました。では、のちほど』
パリヌルスとオロンテスは、テカリオンと話し合っていた。
