つれづれなるままに弁護士(ネクスト法律事務所)

それは、普段なかなか聞けない、弁護士の本音の独り言

名探偵コナン 絶海の探偵

2014-02-03 22:04:46 | 映画

「ドラゴンボールZ 神と神」に続いて、今更ながらのレビュー・シリーズ第2弾。

2013年4月27日(土)

監督:静野孔文

出演(声):高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也

 

イージス艦の操艦シーンとか内部の描写は迫力満点。

あとで知ったんだけど、この映画、「海自全面協力」が売り文句になってたんですね。どーりで。

自衛隊がこういうエンターテインメントに全面協力するあたり、日本もようやくハリウッド並みに(製作環境は)なってきましたな。

この勢いでかわぐちかいじ先生の「沈黙の艦隊」の実写版とか作ってくれないかな。

 

エンディングというかクライマックスで溺れかけている蘭を発見するくだりは泣ける人には泣けるんでしょーが、私は泣けませんでした。

毛利小五郎の金箔名刺の反射で蘭の居場所が分かる・・・って、ちょっと無理ないかぁ? 絶海だぜ? 大海原だぜ?

同じ静野監督の「11人目のストライカー」はストーリーもよく練れてたんですがねぇ。

今回は残念。70点。


ドラゴンボールZ 神と神

2014-01-20 17:35:21 | 映画

2013年4月6日(金)

監督:細田雅弘

出演(声):野沢雅子、山寺宏一、森田成一

 

昨年の途中から観た映画のレビューをアップしてきましたが、中途半端はイヤなので、昨年観たのにアップし損ねた何本かのレビューを(今更ながら)アップします。

というわけで、今日は、「ドラゴンボールZ 神と神」。

 

言うまでもありませんが子どもと観ました。

とはいえ、私は初代ドラゴンボールをジャンプで読み、TVで観ていた世代なので、「ドラゴンボール」という作品に思い入れはあります。

思い入れはありますが、つまらなかったです。

というか、ドラゴンボールって、途中からメッチャつまらなくなってない?

ドラゴンボールZなんて雑誌の連載にTV放送が追いつかないように時間稼ぎシーンの連続だし、その結果、ブルマが「めちゃめちゃいやなクソ女」になっちゃってるし、孫御飯もクリリンも顔引きつらせて毎回毎回「あ、あ、あ、あ、あ」って言ってるだけだし。

雑誌連載のドラゴンボールも途中から(「セルゲーム」が終わったあたりから)、明らかに鳥山明さんの創作意欲0になってるし。

 

見ちゃいられませんでしたぜ。

だったら、映画観に行くなよ!といわれそうですが、我が家のチビどもは今が「ドラゴンボール真っ盛り」なのでやむを得ないっす。

それにしても、

「強い敵が現れる」→「悟空が修行して強くなる」→「悟空が強敵を倒す」→「以前よりもっと強い敵が現れる」→「悟空が修行してもっと強くなる」→「悟空が強敵を倒す」→「以前よりもっともっと強い敵が現れる」→「悟空が修行して・・・」

の繰り返し。

よくみんな飽きないよね。

俺は飽きたぞ(とっくに)。

しかも今回の強敵はどう見ても「猫」。

こらこら、サンタを失った心の痛みが癒えていない俺にフルスクリーンで猫見せてどうすんじゃい!

思わずホロリと来たじゃんか。但し、映画の内容じゃないぞ。

 

35点。

 

ちなみに、今後のレビューアップ予定一覧は以下のとおりざんす。

【名探偵コナン 絶海の探偵】

【クレヨンしんちゃん バカうまっ! B級グルメサバイバル!!】

【怪盗グルーのミニオン危機一髪】

【ルパン三世VS名探偵コナン】

【ゼロ・グラビティ】

【プレーンズ】

【永遠の0】


キャプテン・フィリップス

2013-12-20 19:26:38 | 映画

今月は「ラ」を作ろうと思っていたのですが、投稿日を失敗したので、現時点でもう「ラ」は無理ということに・・・。

え~い、面倒じゃ。もうやめた。

これからは投稿したいときに投稿したいものを投稿する。

 

というわけで、12月6日(金)

 

監督:ポール・グリーングラス

出演・トム・ハンクス、キャサリン・キーナー、バーカット・アブディ

 

90点

面白い。

お金かけてこういう映画作らせたらやっぱりハリウッドだなぁ、と感心しました。

トム・ハンクスもよかったけど、バーカット・アブディはそれを上回る好演。

 

-10点の理由は原作者がフィリップ船長ご自身なので。単なる個人的趣味だけど、「自分の過酷な体験を本にして売る」というのはなんとなく好きくない。まぁ、フィリップ船長が原作を書いてくれなきゃこの映画も生まれなかったかもしれないんですが。

 

あと、音楽がイマイチ。前日に急に観返したくなってDVDで観た「荒野の7人」の印象が強すぎました。エルマー・バーンスタインって、やっぱ凄い。

 

最近の映画の音楽って、それだけで独立して評価されるような名曲って少ないよね?

昔は映画のサントラ盤LPを少ない小遣い貯めて買いに行ったものですが。

アラビアのロレンスとか、ドクトル・ジバゴとか、戦場にかける橋とか、史上最大の作戦とか、刑事コロンボとか。あ、コロンボはTVか。

 そういう意味ではテーマ曲が印象に残るスタジオ・ジブリ系の作品って実はすごいのかも。

 

技術とか情報がどんどん進歩した分、スクリーンの中で息づく天才が少なくなった。ような気がするぞ。気のせいかもしれんが。

 


柳家小三治

2013-12-18 17:53:31 | 映画

「映画」じゃないけど、わざわざ「落語」っていうカテゴリーを作るのも面倒なので。

 

以前、平尾CCのゴルフにご一緒させて頂いた(そして私をコテンパンにした)I さんから小三治師匠のCD(柳家小三治トークショー①)をお借りした。

タイトルは「めりけん留学奮闘記」。1990年1月31日に鈴本演芸場で収録されたものである。

 

ところで少し前に国選事件を受任した。被疑者の勾留されている警察署が私の自宅から車で15分くらいの所なので接見はいったん自宅に帰ってから車で行くことにする。国選事件なのでガソリン代(しかも私の車はハイオク指定)や駐車場代は当然出ないけど。

警察署への行き帰りの車の中でお借りした小三治師匠のCDを聞いてました。

不謹慎だと言わば言え。刑事事件の接見はともすると被疑者と一緒に暗~くなってしまうので、こうやって自らを気持ちを鼓舞するんですよ。被疑者と一緒に暗くなってても何も事態は好転しないでしょ。以前、その筋の方から聞いた話では、刑務所の慰問で一番好評なのも落語なんだそうです。

真面目な顔して、難しそうに眉間に皺寄せてやってりゃいいってもんじゃないのよ、弁護士の仕事は。

 

いかん、話がそれた。

いやぁ、やっぱり小三治師匠は面白い。凄いっす。上手い。

 

ちなみに、CD聞きながら、

「あれ?なんかこの話知ってる・・・? デジャ・ビュ?」 

と思っていたら、以前、所属していたM事務所の後輩N弁護士がくれた「まくら」(柳家小三治・講談社文庫)に収録されていた話でした。こりゃ知ってるはずだ。

 

小三治師匠がCDの中で、

『新婚旅行、ヨーロッパ、幅がききませんよ。「ああ、ヨーロッパね」「グァム? かわいそうに」てなもんですよ。今、幅がきくところはどこか。ずばり、熱海です。「新婚旅行? 熱海です。」「熱海? すごーい」なんて、すごいんですから。そりゃ熱海に行く方がずっと高級です。』

と仰ってますが、

師匠。実は私、新婚旅行は熱海でした。えっへん。

ちなみに私が新婚旅行に行ったのは1995年。

あぁ、小三治師匠は私が熱海を新婚旅行先と見定める5年も前に熱海に目をつけておられた。さすがです、師匠。

 

あ、あと、CDで小三治師匠の声だけ聞いていたら、カクスコ(という人気劇団があったのです。昔)の役者、井之上隆志さんの話し方は小三治師匠をお手本にしていたんだ、と発見しました。

 

分かる人にしか分からない、分からない人にはさっぱり面白くもない話題でスイマセン。

 

 

 


清洲会議

2013-11-27 12:47:12 | 映画

2013年11月22日(金)

監督:三谷幸喜
主演:大泉洋、役所広司、佐藤浩市

私は愛知県名古屋市(の隣の市)の出身なので、こういう映画はもうストーリーだけで嬉しくなっちゃったりします。

「うんうん。結局、信長も秀吉も家康も愛知県だもんね。三英傑だもんね。どうだー、スゴイだろー。エライだろー。」

いうまでもなく、私自身は信長とも秀吉とも家康ともまったく血縁関係はありません。

もしかしたら、信長に殺された農民か、秀吉の生家の隣のボロ家に住んでいたルンペンか、家康軍に加わって最初の合戦でいきなり斬り殺された足軽が私の祖先だったのかもしれませんが、そんなこたどーでもいい。

これが「郷土愛」ってヤツかもしれません(中日ドラゴンズは好きじゃありませんが)。

 

役者さんも良かった。

佐藤浩市さんはホントにいい役者さんだと思います。今、一番脂が乗りきってる男優の一人だと思います。秋のサンマの塩焼きというか。シリアスな役も悪役もコメディも何を演らせても上手い。

大泉さんのコミカルな秀吉も秀逸でした。世評ではそのコミカルさが取り上げられているみたいですが、私としては秀吉が家康に切る啖呵にグッと来ましたね。善悪とかを超越して天下を目指してる男の凄味がじわっとスクリーンから伝わってきて。コミカルな演技の要所要所に「凄味」を織り交ぜてみせる大泉さんの演技は特筆モノだと思います。

役所広司さんの一本気で、ちょっと抜けてて、憎めない柴田勝家もよかった。

この映画はストーリーというより(ストーリー自体は特に唸らせられるような所はなかったです。三谷さん、すいません。)、これでもか、というくらいの役者さんたちの演技が評価のポイントだと思ってます。まぁ、ここまで豪華キャストを集められるのも「三谷幸喜」であるが故だろうと思いますが。

ただ、セットが、、、、、

ちゃちい。往年のNHK時代劇観てるみたい。平坦で、のっぺりしてて、奥行きも陰影もなくて。

セットの平坦さが役者さんたちの好演まで薄っぺらなものにしそうで、そこのところは観ていてハラハラしました。もう少しセットというか、映像にお金かけても良かったんじゃないかと思います。せっかくの「三谷幸喜」作品なんだから。

 

先般、三谷さんが連載している朝日新聞夕刊のコラムに、「映画に点数をつけて批評する」ことに対して苦言を呈しておられました。

三谷さんとは弁護士になる以前にお仕事でご一緒させて頂いたりしているので(「三谷幸喜」の名前を世に知らしめた「12人の優しい日本人」の初演は私がプロデュースしていた演劇フェスティバルだったんですよ。ウソみたいな話だけど)、このブログで映画に点数をつけている私としては三谷さんのコラムを読んで軽くグサッときましたが、今回も点数はつけます(ニヤリ)。

80点。

芸術家とか、エンターテイナーとか、作家とか、とにかく「作品を生み出す」ことを生業としている人は、順位であれ賞であれ点数であれ、自分が生み出した作品に対する評価を受け入れる勇気と覚悟を持つべきです。そして、自分の作品が、どれほど世間に酷評されようと、その作品を愛し続ける強さを持つべきです。

三谷さん。すっかり御無沙汰している間に三谷さんはビッグになられ、私はしがない弁護士になりましたが、今も変わらず応援しております。