「幻色江戸ごよみ」(宮部みゆき・新潮文庫) 【収録作品】鬼子母火、紅の玉、春花秋燈、器量のぞみ、庄助の夜着、まひごのしるべ、だるま猫、小袖の手、首吊り御本尊、神無月、侘助の花、紙吹雪
「小僧の神様」(志賀直哉・新潮文庫) 【収録作品】佐々木の場合、城の崎にて、好人物の夫婦、赤西蠣太、十一月三日午後の事、流行感冒、小僧の神様、雪の日、焚火、真鶴、雨蛙、転生、濠端の住まい、冬の到来、瑣事、山科の記憶、痴情、晩秋
「殺人犯はそこにいる~隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件~」(清水潔・新潮社)
3月は結局3冊。
宮部みゆきは初めて読みました。直木賞以外にも数々の賞を受賞されているめちゃめちゃ有名な作家なのに。いや、面目ない。
この本は「少しホラーで義理人情」的な作品を集めたもの。非常に面白かったです。
志賀直哉の「小僧の神様」もいい。志賀直哉が夏目漱石に師事していた、という事実をこの本の解説を読んで初めて知りました。
「殺人犯はそこにいる」は事務所で流しっぱないしのJ-WAVEで取り上げていたので思わずつられてamazonで買いました。菅谷利和さんの再審無罪が確定した「足利事件」とその関連事件についてのノンフィクション。「大衆マスコミ」的な文体が少々鼻につきますが、内容的には硬派のジャーナリズム本。Wikiとか引くと、当然ながら清水説に対する反論もたくさんあるんんですが、まぁ、それはそれとして、こういうジャーナリストが日本に存在する、ということは誇っていいと私は思います。