小4男子のリレー予選の結果は1位だったけど、2位との差は僅差。
決勝前のレースは小4女子の決勝だったけど我がKURSは0.14秒差で優勝を逃していた。
なので小4男子は負けるワケにはいかなかった。
午前中の予選のあと、リレー選手4人のうち3人は他種目に出場していた。第2走者をつとめるNKG君は100mに出場し3位入賞を果たし、アンカーをつとめるGTO君は400mで優勝していた。まだ、メダルがないのは第1走者のKMD君だけだった。
レースの1時間前、バックストレート側の地下ピットにチームの様子を見にいった。
リョー坊とNKG君は二人一組で入念なストレッチ。リョー坊がNKG君の背中を押していた。一方、KMD君とGTO君はアップを行っていた。
「おお、みんな頑張れよ~、KMD君だって一番いい色のメダルが欲しいだろ。・・・GTO君、疲れはないかい?大丈夫?」
みな笑っていた。
スタートグリッドに選手が出てきた。
予選のときと違い、うちの選手は練習着のTシャツ姿だった。
エ?ナンデと思ったけど気にしても仕方が無かった。
スタートの号砲がスタジアムに響いた。
やや外側に位置する第7レーンからKMD君がスタートした。ほぼ完璧なスタート。グイグイ加速し、僅差だったけど1位でバトンが渡った。第2走者は力強い走りが魅力のNKG君。いつもどおりの走りで1位のままバトンが繋がった。
第3走者はリョー坊だけど、この第3走者の競争が一番レースを面白くする。なんでかっていうと第2走者ぐらいまでは外側レーンのチームが見た目早くみえるけど、第3走者くらいから内側レーンの走者がその差をグイグイ詰めてくるからだ。
2位チームの走者は大柄な選手。リョー坊をどんどん追い詰めていった。最終走者にバトンが渡った。2位チームとほぼ同時になった。直線部に入ったとき、僅かだったけど相手チームが前に出ていた。
ボクはスタンドからあらん限りの声を出してGTO君を応援した。
残り50m、以前として2位のままだった。
ボクはGTO君を信じていた。
GTO君の所属している野球チームは、今夏、高円宮杯に出場した強豪チーム。今年、スタメンとしての出場機会はなかったらしいけど、新チームではベンチ入りを果たしていて、ゆくゆくはそのチームの屋台骨になる存在。そんじょそこらのトレーニングは受けていないはず。
「イケーッ、イケーッ!」
残り20m、相手走者が失速し始めた。
差が縮まり始めた。
残り5m・・・・、並んだ。
ゴール。GTO君が僅かに前に出ていたように見えた。
掲示板に数字が出た。
1分00秒42
レーン番号は「7」だった。
応援席に喚起の声が上がった。
発表によれば2位のタイムは1分00秒43。差はわずか0.01秒。
人間が識別できる限界の数値だった。
KURSの代表コーチであるHRNさんの話しによれば、彼らには王者の風格があったとのこと。だから、レース前から勝利を確信していたそうだ。
ただ、ボクが驚いたのは優勝タイム。今回の優勝タイムは平凡な記録だけど、強化練習中の計測では63秒が最高。予選レースでは61秒台、そして決勝で60秒台をたたき出しから驚いたのだった。
選手全員が野球少年だから一発勝負に強いというわけではないだろうけど、リョー坊が陸上をやっている大きな目的が一発勝負に強くなることだったワケで、どうやらその目標は達成できたのかもしれない。
リレー優勝チームには表彰式で優勝旗が手渡された。
早く野球で優勝旗が欲しいなぁ~。
決勝前のレースは小4女子の決勝だったけど我がKURSは0.14秒差で優勝を逃していた。
なので小4男子は負けるワケにはいかなかった。
午前中の予選のあと、リレー選手4人のうち3人は他種目に出場していた。第2走者をつとめるNKG君は100mに出場し3位入賞を果たし、アンカーをつとめるGTO君は400mで優勝していた。まだ、メダルがないのは第1走者のKMD君だけだった。
レースの1時間前、バックストレート側の地下ピットにチームの様子を見にいった。
リョー坊とNKG君は二人一組で入念なストレッチ。リョー坊がNKG君の背中を押していた。一方、KMD君とGTO君はアップを行っていた。
「おお、みんな頑張れよ~、KMD君だって一番いい色のメダルが欲しいだろ。・・・GTO君、疲れはないかい?大丈夫?」
みな笑っていた。
スタートグリッドに選手が出てきた。
予選のときと違い、うちの選手は練習着のTシャツ姿だった。
エ?ナンデと思ったけど気にしても仕方が無かった。
スタートの号砲がスタジアムに響いた。
やや外側に位置する第7レーンからKMD君がスタートした。ほぼ完璧なスタート。グイグイ加速し、僅差だったけど1位でバトンが渡った。第2走者は力強い走りが魅力のNKG君。いつもどおりの走りで1位のままバトンが繋がった。
第3走者はリョー坊だけど、この第3走者の競争が一番レースを面白くする。なんでかっていうと第2走者ぐらいまでは外側レーンのチームが見た目早くみえるけど、第3走者くらいから内側レーンの走者がその差をグイグイ詰めてくるからだ。
2位チームの走者は大柄な選手。リョー坊をどんどん追い詰めていった。最終走者にバトンが渡った。2位チームとほぼ同時になった。直線部に入ったとき、僅かだったけど相手チームが前に出ていた。
ボクはスタンドからあらん限りの声を出してGTO君を応援した。
残り50m、以前として2位のままだった。
ボクはGTO君を信じていた。
GTO君の所属している野球チームは、今夏、高円宮杯に出場した強豪チーム。今年、スタメンとしての出場機会はなかったらしいけど、新チームではベンチ入りを果たしていて、ゆくゆくはそのチームの屋台骨になる存在。そんじょそこらのトレーニングは受けていないはず。
「イケーッ、イケーッ!」
残り20m、相手走者が失速し始めた。
差が縮まり始めた。
残り5m・・・・、並んだ。
ゴール。GTO君が僅かに前に出ていたように見えた。
掲示板に数字が出た。
1分00秒42
レーン番号は「7」だった。
応援席に喚起の声が上がった。
発表によれば2位のタイムは1分00秒43。差はわずか0.01秒。
人間が識別できる限界の数値だった。
KURSの代表コーチであるHRNさんの話しによれば、彼らには王者の風格があったとのこと。だから、レース前から勝利を確信していたそうだ。
ただ、ボクが驚いたのは優勝タイム。今回の優勝タイムは平凡な記録だけど、強化練習中の計測では63秒が最高。予選レースでは61秒台、そして決勝で60秒台をたたき出しから驚いたのだった。
選手全員が野球少年だから一発勝負に強いというわけではないだろうけど、リョー坊が陸上をやっている大きな目的が一発勝負に強くなることだったワケで、どうやらその目標は達成できたのかもしれない。
リレー優勝チームには表彰式で優勝旗が手渡された。
早く野球で優勝旗が欲しいなぁ~。