1969/04/09に生まれて

1969年4月9日に生まれた人間の記録簿。例えば・・・・

リレーは。

2009-10-25 20:52:23 | リトルリーガーの記録
小4男子のリレー予選の結果は1位だったけど、2位との差は僅差。
決勝前のレースは小4女子の決勝だったけど我がKURSは0.14秒差で優勝を逃していた。
なので小4男子は負けるワケにはいかなかった。

午前中の予選のあと、リレー選手4人のうち3人は他種目に出場していた。第2走者をつとめるNKG君は100mに出場し3位入賞を果たし、アンカーをつとめるGTO君は400mで優勝していた。まだ、メダルがないのは第1走者のKMD君だけだった。

レースの1時間前、バックストレート側の地下ピットにチームの様子を見にいった。

リョー坊とNKG君は二人一組で入念なストレッチ。リョー坊がNKG君の背中を押していた。一方、KMD君とGTO君はアップを行っていた。

「おお、みんな頑張れよ~、KMD君だって一番いい色のメダルが欲しいだろ。・・・GTO君、疲れはないかい?大丈夫?」

みな笑っていた。


スタートグリッドに選手が出てきた。
予選のときと違い、うちの選手は練習着のTシャツ姿だった。
エ?ナンデと思ったけど気にしても仕方が無かった。

スタートの号砲がスタジアムに響いた。

やや外側に位置する第7レーンからKMD君がスタートした。ほぼ完璧なスタート。グイグイ加速し、僅差だったけど1位でバトンが渡った。第2走者は力強い走りが魅力のNKG君。いつもどおりの走りで1位のままバトンが繋がった。
第3走者はリョー坊だけど、この第3走者の競争が一番レースを面白くする。なんでかっていうと第2走者ぐらいまでは外側レーンのチームが見た目早くみえるけど、第3走者くらいから内側レーンの走者がその差をグイグイ詰めてくるからだ。
2位チームの走者は大柄な選手。リョー坊をどんどん追い詰めていった。最終走者にバトンが渡った。2位チームとほぼ同時になった。直線部に入ったとき、僅かだったけど相手チームが前に出ていた。

ボクはスタンドからあらん限りの声を出してGTO君を応援した。

残り50m、以前として2位のままだった。

ボクはGTO君を信じていた。
GTO君の所属している野球チームは、今夏、高円宮杯に出場した強豪チーム。今年、スタメンとしての出場機会はなかったらしいけど、新チームではベンチ入りを果たしていて、ゆくゆくはそのチームの屋台骨になる存在。そんじょそこらのトレーニングは受けていないはず。

「イケーッ、イケーッ!」

残り20m、相手走者が失速し始めた。
差が縮まり始めた。

残り5m・・・・、並んだ。

ゴール。GTO君が僅かに前に出ていたように見えた。

掲示板に数字が出た。
1分00秒42
レーン番号は「7」だった。

応援席に喚起の声が上がった。

発表によれば2位のタイムは1分00秒43。差はわずか0.01秒。
人間が識別できる限界の数値だった。

KURSの代表コーチであるHRNさんの話しによれば、彼らには王者の風格があったとのこと。だから、レース前から勝利を確信していたそうだ。

ただ、ボクが驚いたのは優勝タイム。今回の優勝タイムは平凡な記録だけど、強化練習中の計測では63秒が最高。予選レースでは61秒台、そして決勝で60秒台をたたき出しから驚いたのだった。

選手全員が野球少年だから一発勝負に強いというわけではないだろうけど、リョー坊が陸上をやっている大きな目的が一発勝負に強くなることだったワケで、どうやらその目標は達成できたのかもしれない。

リレー優勝チームには表彰式で優勝旗が手渡された。

早く野球で優勝旗が欲しいなぁ~。
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表彰

2009-10-25 20:41:03 | リトルリーガーの記録






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気まぐれな神様

2009-10-25 17:18:49 | リトルリーガーの記録
新聞によれば、32種目からなる学童五輪の出場選手数は1008人だったそうだ。

開会式は8:30にはじまり、4年生のリレー予選は9:45分からだった。

リョー坊が所属するKURSは予選3組目。8チームでのレースは61秒台で1位ゴール。結局、24チーム1位のタイムで予選突破。しかし、2位とは0.1秒ほどの僅差。午後2:50分からの決勝レースはデッドヒートが予想された。

リレー予選で気をよくしたリョー坊の走幅跳の試技は、10:30分ごろから始まった。
出場選手は30人。ピットレーンから次々に選手が助走を開始しジャンプをしていく。ボクはその試技を眺めながら、これはイケルかもと思った。
いよいよ競技が始まった。走幅跳は3回のジャンプで記録を競う。ファウル等で失敗すれば記録はなし。陸上競技はどの種目(長距離走は別だけど)もそうだけど、勝負は一瞬。

23人目。リョー坊の番となった。競技員が白旗を降った。
リョー坊は自分のスタート位置につき、自分の間を作って助走を開始した。
ボクはFH20をハイスピードモードで撮影していて、液晶画面を見ながらリョー坊のジャンプを見た。4m近いジャンプだった。
「やった!」と思った。
しかし、係員がすぐに着地跡をトンボで整地した。
踏切位置を確認する競技員が赤旗を振っていた。
ファウルだった。

ハイスピード動画で確認したら、1cmほど白線を越えていた。

近くにいた走幅跳を担当している若い女性コーチの顔が強張ったのが分かった。コーチはスタンドを駆け降り、競技が終わったばかりのリョー坊にナニか指示を出したようだったけど、その強張った表情のまんまだから、それがリョー坊にも伝染して満足げだった表情が一瞬にして硬くなったのがわかった。

あ~しょうがねぇなぁ。こういうのはあんま好きじゃないんだけどなぁ。

ボクはカメラをシートに置き、スタンドを下りて競技者の準備席近くの上から声を掛けた。
競技者の準備席は、スタンド下のやや奥まったところにあって、スタンドからは競技者の足しか見えない。

「リョー坊!、リョー坊!、今のジャンプ、ナイス!、オッケー、オッケー」
リョー坊が顔を出した。

「今のジャンプ、すっごいヨカッタぞ、ナイスジャンプ、気にするな、イケルイケル」

リョー坊は軽く右手をふってワカッテルヨ、そんな仕草に見えた。

結局、リョー坊のジャンプは3回目の3m53cmのごく平凡な記録に終わったけど、ボクは1回目のジャンプで満足だった。ハッキシ言って、この記録で優勝はないなと思ったけど、神様の気まぐれで優勝させてもらったかんじだった。
とは言え、県No.1のタイトル。これからも、謙虚に真摯に取り組んでいってもらいたい。
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準備はいいかい?

2009-10-25 13:06:03 | リトルリーガーの記録
新型インフルエンザと診断された長女ユーが39.5度の高熱を出した金曜の晩、我が家は厳戒態勢の中、翌日の学童五輪の準備をしなければならなかった。

ま、準備といっても十分な睡眠くらいなんだけど、その睡眠を導入するためにリョー坊の大好きな脚部マッサージを入念に施術したのだった。

子供にマッサージなんて早すぎなんじゃないのって意見もあるかもしれないけど、マッサージをしてもらいながらマットレスにヨダレを垂らして眠りこけてるリョー坊を見ると、スポーツマンにとって筋肉っていうか体と心をリラックスさせるのは重要なことと思えてくるのだ。ただ、ボクにとってはリョー坊の筋肉は興味の対象でもあるわけで、筋肉の図解書とマッサージの教科書を傍らに置いて、マッサージをしながら「コレがコレか、・・おおッ!、この筋肉が張ってるな、・・・なるほど、・・今日はそういうトレーニングをしたわけね・・」なんて考えながら筋肉の状態を確認するのは結構楽しい作業だったりするのだ。

今から、5、6年ほど前のことだけど、水前寺陸上競技場で行われた小体連の陸上競技会に学校から選抜された野球少年のリレーを応援しにいったときのこと。その年の学校野球部はそれなりに強くってしかも俊足ぞろい。なので彼らの4×100mリレーでの優勝が期待されていて、その瞬間を楽しみにボクは応援に行ったのだったけれど、決勝レースを前にチーム内の選手が肉離れや痙攣で、決勝は補欠の選手が出場するなどして満足なレースを見ることができなかったのだ。リレー選手たちは、その競技会ではリレーだけでなく他種目に出場していたのだった。
怪我でベンチに横になっている選手をみながら、子供とは言え筋肉のケアは重要なことなんだと深く心に刻んだのだった。

明けて土曜日。会場のKKウィングに向かう車中で、後部座席に座っているリョー坊に訊いてみた。

「なぁ、リョー坊、レースで走るときってどんなことを思って走るのがいいと思う?」

答えが返ってくるまでの間、車は500mくらい進んでいたかもしれない。

「キレイに走る」

「キレイかぁ、・・・ウ~ん・・、走るときには、もう、そんなことは考えんほうがいいかもしれんねぇ・・・・・、キレイとか強いとか速いとかって言葉は人間が作り出したものでしょ。それを思った瞬間に、人間はそれを意識しちゃうから、そうなったらもう自然な動きができなくなると思うとよ。・・・・だから逆に自然になればいいんじゃないのかなってお父さんは思うとよ。
・・・・リョー坊、今日は、オマエ、風になれ。・・・風を感じるんだ。・・・・大地を吹き抜ける風だ。なんとなくわかるだろ。・・・・それから、ジャンプのときは鳥だ。跳んだ瞬間に空に向かって羽ばたくんだ。たぶん、そうしたらね、大ジャンプになって着地が怖いくらいになるはずだから・・・・」

「ウン」

後部シートに笑みを湛えたリョー坊が座っていた。
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