城郭 長谷川博美 基本記録

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古代 中世 近代 現代 日本の伝統文化 「縄張」を考える。

2020-08-17 06:08:38 | 規矩術、ビイスタ工法、城郭平面幾何学、
古代 中世 近代 現代 日本の伝統文化 「縄張」を考える。

◆縄張って何ですかな?
一般には領域やテリトリーを城郭では設計を言
いますが?縄張りに用いた縄や水糸は朽ち果て
てしまいその歴史が封印されています。しかし
人間の作り出す建築建造物には、設計や構図が
存在致します。奥琵琶湖の塩津港遺跡で注連縄
古い神社の「しめなわ」が発見されております。

◆神社神道の縄張
地鎮祭の縄「結界」鳥居の注連縄「しめなわ」
古くは蒲生野の大和朝廷の「しめのなわ」狩場
のへの禁足縄や現代でも祭礼に際し集落や街道
に長い注連縄「しめなわ」が張り巡らされる事
もあります。所謂「結界」やテリトリー「〆」
シメです。

◆現代
近代においても畑の作物を一直線状に栽培する
為に縄張を用いて畝を畑の作る。また田植時期
にも縄を水田に張り苗を植える地域は実在した。
▼統領は腰に狗矩「くき」つまり直角や角度を
割り出す曲尺「かなざし」を差している。女性
は水盤に水桶から柄杓で水を注ぎ水平レベルを
計測している。驚くべき事に統領は水盤に水糸
を垂らして垂直を計測し確認している事が解る。

▲身近な縄張り丁張「ちょぅはり」春日権現絵巻より
 建築現場の基礎工事には水糸を張って丁張が今も
形成される。身近な道路工事を見ていても水糸を路
側に張って道路設計に適合した路側帯が作られる。
寺社仏閣の礎石を据える場合にも水糸を張って人間
は設計施工を古来より実施してきた。

◆盆踊り櫓提灯や運動会の提灯
 運動会の運動場には事前に線引きして、白い粉を
石灰粉の白線を形成する。盆踊り櫓提灯を取り付け
る時にも、運動会の万国旗を取り付ける時にも常に
縄張がされて、紐や縄が重要な要素である事が解る。
職場や家庭の家具の配置もレイアウト(線引)である。

◆日本人は
古代大和の纏向古墳がどの様に縄張りされたのか?
全く考えないものだ!どの様に時代が変わっても!
円形や四角や直線は設計構想の基本で建物や建築
は設計されてない。適当に良いかげにアバウトに
作られていない。奈良の大仏殿の廬舎那仏にしろ
人が見上げて均整のとれた見栄えの良い形に故意
に頭を大き目に作りギリシャ宮殿の柱も見細りしな
い様に工夫を加えて中太りした柱を製作している。

▲昭和のビスタ建築 万国博ソビエト連邦館
◆見栄えとは?見てより美しく雄大に見える
工夫と言える。
天正11年1583年柴田勝家 内中尾山城 (玄蕃尾城跡/長谷川博美図)

▼美濃 大野町の古墳群
▲古代大和纏向宮殿のビスタ工法「見開き展望見栄え工法」
要するに国家的権力を誇示する為に、より雄大な建物配置
をよくよく考えて上で配列していると言えよう。

◆纏向古墳の縄張の(一考察)人間の設計思想の普遍性
仮に貴方が万国博覧会に行ってソビエト連邦館が何故
より雄大に見えたのか?安土城に行って何故?異様な
石垣配列がより荘厳さ威厳を放っているのか?人間は
その縄張「レイアウト/プラニング」設計や構図を改め
て考えたり検討する事は少ない。特に文字歴史を崇拝
する人は文字や言説に捉われやすい傾向にとも言える。
人間は史跡を見て、だだ感激するだけで何故感激する
のか遠い昔の故人が実施した創意工夫や設計の裏側や
仕掛け。仕組み。システム。を考えようとしないのだ。
人間とは丸暗記ではになく、なぜ?どうして?建造が
雄大に優美に見えるのか?人間は考えるべきであろう。

◆余呉城郭研究会の宮本さんは武田勝頼の新府城を
初心者として、素人として、その設計縄張りを検討
しておられる。これは初心わするるべからずである。
著名で高名な学者だけが、その道の権威ではない!
万人が気付かない事に気付く事例は大企業の工場
では現場改革や現場改善や不良対策に活躍する人
企業幹部や管理職とは限らず、いつも現場の人だ。

▼纏向古墳測量図を見る!看る!観る!
ありや!そうと見学するだけではなく、古代人が如何に
設計施工したのか素人は素人なりに考えて見るべき事!
▼はは~纏向古墳はこんな縄張り構図で作られて
いるんだなと、自分で一度考えて見る事が大切!
古代の弥生から古墳時代へと移行する過程の測量
現場の様子を「考えてみる事」ふるきを考える事
が本来「考古学」の魅力では、ないでしょうか?
▼こんな風に歴史の現場では縄張りされてと考える事!
その模様は「直線と円を組み合わせた」(直弧紋)4、5世
紀の、古墳の石室の壁や石棺・埴輪 (はにわ) ・刀などに
みられる呪術的文様。直線と弧線とを複雑に組み合わせ
て構成される。


▼いや!こんな風に縄張りされたと考える人もいて良い!

▼とにかく人間とは、古今、東西に、限らず
直線や円弧を用いて事物をデザインしている。
▼歴史愛好家は常に先生の言説に惑わされて
複数の安土城復元案に翻弄されいる現状です。
もっと足元から再度現実を考察しましよう!

ビスタ講演日時 2020年8月22日土曜日
時間 午後13時~14時まで
部屋 長浜 臨湖 第一会議室 滋賀県長浜市港町4番地9号
記録 Uチューブ用動画撮影
会長 生月茂氏「パワーポイント」画像担当
名誉理事 田畑喜久弘氏
講師 歴史城郭研究家 長谷川博美氏
問い合わせ先 ウッデイパル余呉 0749-86-4145
▼安土城ビスタ展望論 歴史城郭研究家 長谷川博美

コメント (2)
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