伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

給与関連条例改正案に質疑しました / いわき市議会12月定例会

2017年12月23日 | 読書
 いわき市議会12月定例会では、議会最終日の21日、給与関連の議案が追加提案されましたが、提案を受け、質疑をしました。

 以下に紹介します。



給与関連条例改正案に対する質疑



伊 藤
 10番、日本共産党いわき市議団の伊藤浩之です。

 議案第22号 いわき市職員の給与に関する条例及びいわき市の一般職の任期付き職員の採用等に関する条例の改正について、うかがいます。

条例改正案は、本市職員等の給与の改定等図ろうとするものですが、まず、人事院勧告及び福島県人事委員会勧告についてうかがいます。

 本市の職員給与については、人事院勧告及び福島県人事委員会勧告に準じて改定し、福島県人事委員会勧告の内容を踏まえて給与の改定を行うとしていますが、1点目、人事院勧告及び福島県人事委員会勧告とはどのようなものかうかがいます。

総務部長
 人事院勧告及び福島県人事委員会勧告につきましては、労働基本権が制約されている公務員の適正な処遇を確保するため、市場原理による決定が困難である公務員の給与水準について、労使交渉等により、経済・雇用情勢等を反映して決定される民間の給与水準に合わせることにより、公務員の適正な給与を確保することを目的としてなされているものであり、労使関係の安定や効率的な行政運営を維持する上での基盤となっているものであります。



伊 藤
 2点目、本年度の人事院勧告は民間給与の実態をどのような方法で調査したのかうかがいます。

総務部長
 人事院におきましては、民間の給与水準を把握するため、「職種別民間給与実態調査」を実施しており、その実施方法につきましては、企業規模50人以上、かつ事業所規模50人以上の全国約5万7,700の民間事業所のうちから、層化無作為抽出法によって抽出した約1万2,400の事業所を対象とし、国家公務員に類似する職種について、本年4月分として個々の従業員に実際に支払われた給与月額及び当該従業員の役職段階、勤務地域、学歴、年齢等を実地に詳細に調査するとともに、各民間企業における給与改定の状況等を調査したものであります。

 あわせて、民間事業所における昨年冬と本年夏の特別給、いわゆるボーナスの支給状況等を把握するため、昨年8月から本年7月までの直近1年間における支給実績についても調査したものであります。

 本年の調査完了率は87.8%であり、調査結果は広く民間事業所の給与の状況を反映したものとなっております。


伊 藤
 3点目、人事院勧告の調査の結果はどのようなものだったのでしょうか。

総務部長
 人事院が行いました「国家公務員給与等実態調査」と「職種別民間給与一体調査」におきましては、民間給与が国家公務員給与を平均631円、0.15%上回る結果となりましたことから、この較差を埋めるため、俸給表等の水準を引き上げる勧告を行いました。

 また、特別給、いわゆるボーナスにつきましても、民間が公務を0.12月上回ったことから、この較差を埋めるため、期末・勤勉手当の支給月数0.1月引き上げる勧告を行ったものであります。



伊 藤
 4点目、福島県人事委員会は民間給与の実態をどのような方法で調査したのでしょうか。

総務部長
 県人事委員会に置きましては、民間の給与水準を把握するため「職種別民間給与実態調査」を実施しており、その実施方法につきましては、企業規模50人以上、かつ事業所規模50人以上のk年内853の民間事業所の中から、層化無作為抽出法により抽出した180の事業所を対象に、公務の行政職と類似する職種について、本園4月分として個々の従業員に実際に支払われた給与月額等を実地に詳細に調査するとともに、各民間企業におけるきゅよ改定の状況等についても、調査を実施したものであります。

 あわせて、民間における特別給の前年8月から本年7月までの1年間の支給実績についても調査したものであります。


伊 藤
 5点目、福島県人事委員会勧告の結果はどのようなものであったのでしょうか。

総務部長
 県人事委員会が行った「職員給与実態調査」及び「職種別民間給与実態調査」においては、民間給与が職員の給与を297円、0.08%上回る結果となりましたことから、この較差を埋めるため、給料表の水準を引き上げる勧告を行いました。

 また、特別給につきましても、民間が公務を0.1月分上回ったことから、この較差を埋めるために、期末・勤勉手当の支給月数を0.1月引き上げる勧告を行ったものであります。


伊 藤
 6点目、福島県人事委員会が勧告を行う際、参考資料とする標準生計費とはどのようなものでしょうか。

総務部長
 標準生計費につきましては、県人事委員会が標準的な生活の水準を把握するため、総務省が実施しております、「家計調査」における平均支出額等をもとに、食糧費、住居関係費などの5つの費目別、及び、1人から5人の世帯人員別に算定したものであります。


伊 藤
 7点目、福島県人事委員会が本年度算定した標準生計費はどの程度でしょうか。

総務部長
 県人事委員会が算定した、ホンねん4月の世帯人員別標準生計費につきまして、5つの費目の合計で申し上げますと、
1人世帯が12万650円、
2人世帯が19万7,650円、
3人世帯が21万7,180円、
4人世帯が23万6,730円、
5人世帯が25万6,250円となっております。


伊 藤
 次に、本市の給与改定についてうかがいます。

 1点目、本市は、福島県人事委員会勧告の内容を踏まえて、若年層に重点を置いて行政職給料表で平均で0.1%の改定を行う提案をしているが、若年層に重点を置くのはどのような理由からでしょうか。

総務部長
 県人事委員会勧告におきましては、引き続き東日本大震災からのフック・再生を加速していくため、必要な人材を確保する必要があること、及び初任給を中心に若年層の俸給表を改定することとした人事院勧告の内容を考慮し、若年層に重点を置いた給料表の改定を行うこととしたものであります。



伊 藤
 2点目、若年層中心の引き上げとなった場合、若年層の給与水準はどの程度となるのでしょうか。

総務部長
 今回の給与改定に伴う、若年層の引き上げ額について、行政職の新規採用のモデル職員で申し上げますと、年収ベースで、約3万5,000円の増額となります。


伊 藤
 3点目、給料表の改定対象とならない職員の給与水準はどの程度となるのでしょうか。

総務部長
 給料表の改定対象とならない職員について、行政職の平均年齢約40歳で、配偶者と子ども2人を扶養している4人家族のモデル職員で申し上げますと、今回の期末・勤勉手当の改正により、年収ベースで、約3万8,000円の増額となります。


伊 藤
 4点目、若年層の給与水準は年収額のピーク時であった平成10年度との比較ではどの程度となるのでしょうか。

総務部長
 若年層の年収について、行政職の新規採用のモデル職員で申し上げますと、本年度の見込みは、今回の改定により、約310万8,000円となり、平成10年度と比較いたしますと、約10万3,000円の増額となっております。


伊 藤
 5点目、給料表の改定対象とならない職員の給与水準は、年収額のピーク時であった平成10年度との比較ではどの程度となるのでしょうか。

総務部長
 給料表の改定対象とならない職員の年収につきまして、先ほどと同じ行政職の平均年齢約40歳で、配偶者と子ども2人を扶養している4人家族のモデル職員で申し上げますと、本年度の見込みは、今回の改定により、約664万3,000円となり、平成10年度と比較いたしますと、約89万8,000円となっております。


伊 藤
 6点目、人事委員会の算定した標準生計費から見た場合、本市の給与水準はこれを満たすものとなっているのでしょうか。

総務部長
 地方公務員法におきましては、「生計費並びに国及びほかの地方公共団体の職員並びに民間企業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない」とする給与決定における近郊の原則が規定されており、県人事委員会は、当該規定にもとづき、生計費及び民間給与の実態を調査し、勧告を行っております。

 本市の給与につきましては、これまで、県人事委員会勧告を踏まえて改定を行ってきたところであり、今般の勧告を踏まえた給与改定によりましても、県人事委員会が算定した標準生計費の水準を満たしているものと認識しております。




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