伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

入学おめでとう/カントウタンポポ/しっぽのある太陽

2016年04月06日 | 学校教育
 みんなが、最後までがんばってくれました。

 いわき市内の小中学校は今日が入学式。私は、入遠野小学校と入遠野中学校の式に出席させていただきました。

 奇しくも、どちらも12名の新入生。小規模校ですが、それだけにつながりが濃いという感じがします。

 午前中は入小の入学式。

 小学校の新入生に何をお話しするのか、いつも悩みます。



 イスに座ると足が床につかない子どもたち。考えてみれば、昨日まで、保育所や幼稚園で、お友達と遊んできた子どもたちです。この子達に祝意を伝える言葉、お話しとは何なのか。

 私がお願いしたことは2つ。「忘れ物をしないようにしよう」ということと、「字を覚えたら本を沢山読もう」ということ。小道具の「ほんがすき!」という絵本を持って、できるだけ普段の会話の雰囲気になるように務めたのですが、少しでも印象に残ってくれたろうか。

 校長先生は、一つは学んで、遊んで、しっかり食べること、二つに交通事故に気をつけるなど自分の命は自分で守ろうということ、2つのことを子どもたちに話していました。



 在校生を代表して歓迎の言葉を贈った6年生は、「入学してくるのを楽しみにしていました」と、自然に囲まれた校舎で、朝はみんなで歌い、休み時間は校庭で遊び、みんなで給食を食べると、学校生活の日常を紹介し、学校生活に「わくわくどきどきがあります。元気に学校に来て、楽しい学校生活をいっしょに作っていきましょう。わからないことは何でも相談してください」と呼びかけていました。はきはきとした物言いに、たのもしさを感じましたよ。

 新入生のみんなにしっかり言葉が届いたものと思います。

 私のお祝いは次のとおりでした。



祝   辞


 入遠野小学校に入学されるみなさん。おめでとうございます。

 ドキドキしていますか。(3人ほどうなづいてくれました。ありがとう

 おじさんも、ドキドキしちゃって、きょうは大失敗をしました。

 こういう時には、(胸に手をやって)議員バッチをつけてください、と言われているのですが、忘れてしまいました。

 みなさんは、これから入遠野小学校で勉強することになるんですが、おじさんのように忘れ物をしないで、頑張ってくださいね。

 それともうひとつお願いがあります。

 みなさんはこれから、入遠野小学校で勉強する中で、国語を勉強し、字を習うと思います。字を読めるようになったら、本をたくさん読んで欲しいと思います。

 きょうは、「ほんがすき!」という絵本を持ってきました。



 主人公は、子グマのエンマです。ある朝、テレビを見ようとしたら、故障していて映らない。お父さんがご機嫌をとろうと馬乗りをしようとするのですが、気が乗らない。お母さんが本を読み聞かせると、エンマは何度もせがみます。ついには、お気に入りのお人形ミリーちゃんに自分で読んで聞かせるといって、部屋に入り、テレビがなおったと呼んでも本に夢中で出てこない、いうお話しです。

 みなさんも本を読めば、きっとエンマ君のように、お気に入りの本に出会うと思います。小学校には図書室もありますから、たくさんの本を読んでください。

 次にみなさんとは、運動会や、学習発表会などで、お会いできると思います。その時に、元気なみなさんに合うことができるといいなと思っています。楽しく、元気に学校生活を送ってください。おめでとうございます。
 
 保護者のみなさま。お子様の入学おめでとうございます。きょうの晴れの日を迎え、さぞやお喜びのことと思います。

 小学校での生活を通じて、子ども達は著しく成長していきます。私の子どもも、小学校の時、学校でごみの分別を学んできて、自宅に来て缶は洗って捨てないと処理する人が大変などと注意をされたものでしたが、こどもは素直に学んだことを吸収していきます。その素直な子どもたちがまっすぐに育っていくことは、みなさんの共通の願いだと思います。

 子どもたちの育ちを保障する学習環境の向上のために、市は新年度から、学校図書館司書の人数を25名から42名に増やして学校図書館を有効に利用する環境をいまより少し良くしたり、保健室だけですがエアコンを設置して熱中症対策をするなど、教育環境整備をすすめることにしています。

 子ども達の教育環境整備は、今後とも大切な課題だと思います。みなさんの声や願いを市政に届け、反映していくために市議会としても努力をしていきたいと思います。

また教職員のみな様には、小さい学校ではありますが、小規模校ならでは良さが存分に発揮できるよう、子どもたちをしっかり導きくださいますよう心からお願いして、本日のお祝いとしたいと思います。本日はおめでとうございます。

2016年4月6日
いわき市議会議員 伊藤浩之




 午後は入中の入学式。

 新入生を迎えても30人の小規模校です。

 着席した新1年生は、姿勢を崩すこともなく、ずっと緊張していることが伝わってきます。

 校長先生は、授業を大切にすること、思いやりの心を持った生徒に育ってほしいこと、そして心や体を鍛えて欲しい、と式辞で述べ、新入生代表が誓いのことばを返していました。



 在校生代表の女子生徒は、小学校より授業の内容がふえるけれども「毎日集中して取り組めば大丈夫」と励まし、「3年間はあっという間です。たくさんの経験をして、実りある日々を送りましょう。良い思い出を作れるようにいっしょに頑張っていこう」と、さすがお姉さんと思わせるお話しをしていました。

 最後に在校生が校歌を歌って新入生に紹介しました。人数は少ないのですけれども、きれいな歌声を聞かせてくれました。聴きほれちゃった。

 中学校でのお祝いは次の通り。



祝  辞


 入学生のみなさん。おめでとうございます。
 みなさんは、新しい中学校生活に希望と夢を膨らませて、きょうの入学式を迎えたものと思います。

 先だってテレビの番組で、女子サッカーを昨年引退した沢穂希さんが、子ども達に伝えたいことと問われた、その答えが、みなさんの希望と夢を花開かせることに大切な言葉だと思いました。

 彼女の答えは、「すぐ結果はでなくても、やり続けることの大切さを伝えたい」というものでした。

 15歳で初めて日本代表に招集されて36歳までなでしこジャパンをリードしてきた彼女は、2011年のFIFA女子ワールドカップをはじめ国際大会で3度の優勝に日本チームを導きました。

彼女は、「サッカーの神様などいない。頼れるのは自分だけ」といっていたように、真摯にサッカーに向き合い、自ら努力することを惜しまなかった人のようです。その21年間の彼女の集大成が、この言葉に込められていると思いました。

 みなさんの新しい生活の中で、勉強でも、そしてクラブ活動でも、すぐに結果が出る時も、出ない時もあると思います。もし出ないことがあったらこの言葉を思い出していただきたい。そして、あきらめずに努力を重ねていただきたいと思います。その努力の結果、3年後にこの学校を巣立つときに、みなさんの夢と希望が花開くことができますように期待をしています。
 入学おめでとうございます。

 保護者のみなさま。お子様の入学おめでとうございます。きょうの晴れの日を迎え、さぞやお喜びのことと思います。

 中学校では、クラブ活動も始まりますし、小学校とは違った子育ての大変さがあると思いますが、その中で、精神的にも、肉体的にも成長する子ども達の姿はみなさんにとっても大きな喜びにだと思います。

本市は新年度に、プロの専門講師を招いた学習支援サポート連携事業を市内二つの中学校で試行的に実施することにしています。詳細は検討中ということですが、こうした学習支援の取り組みをはじめ、子ども達に生きる力をしっかりつけてもらう学習環境の整備のために、みなさんの声や願いを市政に反映することは、市議会にとっても大切な課題だと思います。

市議会としてもそのための努力をすすめることを申し述べ、また教職員のみな様には、子どもたちをしっかり導きくださいますようお願いして、本日のお祝いとしたいと思います。

本日はまことにおめでとうございます。

2016年4月6日
いわき市議会議員 伊藤浩之



 
 それにしても両校の校歌は、地域性というか、歴史というか、を感じる共通性をもったものだと、気づきました。

 それぞれの校歌の一番の歌詞はこうです。



入遠野小学校校歌

作詞 窪田章一郎
作曲 平井康三郎
 

いわきの国の入遠野
ゆたかにめぐる杉の山
われら 少年少女らは
強いこころとからだをそだて
親にもまけずはたらくと
学ぶ入遠野小学校



校  歌

作詞 窪田 空穂
作曲 小林三千三


阿武隈山の山なみの
かこみてひろき入遠野
秋の実りに人は足り
秣(まぐさ)ゆたかに馬は肥ゆ
ここに生まれし少年の
胸には燃ゆる希望の火
     我が入遠野中学校



 どうでしょう。

 どちらの歌にも、労働が歌い込まれているのです。

 入小の「親にもまけずはたらくと」は、農繁期休暇が学校にあった時代のことを思わせ、子どもたちが親たちに混じって農作業をしている姿を思い起こさせます。

 入中の「秣 ゆたかに馬は肥ゆ」は、農作業の大切な労働力として、農家が馬を飼っていたことを象徴していると思われます。

 農に生きてきた小さな地域ですから、大人も子どもも地域のために力を合わせて暮らしてきた歴史を感じるようです。

 もう一つ、入遠野地域で発見しました。びっくりポンでしたか、カントウタンポポがごく普通に道端に育っているということです。





 大平地区でも、白坂地区でも、道路脇に花をつけていたタンポポを見ると、ガクの総苞片(そうぼうへん)が閉じています。セイヨウタンポポは開いていますから、間違いなくカントウタンポポだと思います。

 カントウタンポポを見たくなったら入遠野へ。かんたんに見つけられます。

 式が終わった後は、今年初めてのアオダイショウを路上にみながら議会棟に行き、執行部から依頼されていた野の花の写真を、データから探し出して、渡しました。

 初物のヘビだったので、記録のつもりで写真に撮ったのですが、大嫌いな方が多いので、アップはやめておきます。路上に全く姿を変えずにじっと横たわっていました。生きているのか、死んでいるのか。わずかに口を開いたり、閉じたりしていました。生きてはいるようです。

 路上は温かい。じっくり暖をとっているのでしょう。でも車に踏まれる危険も大きい場所。無事だったのだろうか。

 控室を出ると、西の空に沈もうとする太陽が、しっぽを伸ばしていることに気がつきました。

 巨大な人だま。それとも、超巨大な太陽フレア。



 なんて頭をよぎりますが、そんなことがあるはずはありません。少し時間が経って、しっぽの正体が細くたなびく雲だったことを知りました。太陽が尾を引いたわけではなかったのです。でも面白い光景を見せて感謝です。

 その後が大変だった。市役所の駐車場が、出庫する車で渋滞していたのです。どうも、道路が混んでいて、スムーズにでていけないことが原因のよう。

 なんでそんなに混んでいるんだろう。

 知人がたまたま通りかかったので聞いてみると、宝塚歌劇団の公演が芸術文化交流施設アリオスであったようです。公演帰りの車と仕事帰りの車で、異常に道路が混雑したのでしょう。

 市役所駐車場から脱出するのに約25分。なんということだろう・・。 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿