原発事故から間もなく4年を迎えようとしていますが、いわき市では現在も除染対象地区の除染作業を続けています。現在は四倉地区、平地区などで除染をすすめており、来年度は私の住む遠野町上遠野も除染対象地区として調査が入ることになっています。
私が市議会で所属する東日本大震災復興特別委員会は、現在、震災復興関連と原発事故関連の二つの分科会を設置し、それぞれの分解ごとに委員会活動をすすめています。私が所属する原発事故関連の分科会は31日に、四倉町で住宅除染の現状と仮置き場の運用状況を視察してきました。
あいにくこの日は私の住む遠野は朝から雪が降り、視察先の四倉は雨模様でした。このため除染作業の状況は見学できませんでしたが、すでに除染を終えた住宅で、除染廃棄物の敷地内保管の状況を見てきました。
いわき市での除染は、2011年の上空からの線量測定で0.23μsvを超えていた地域を対象にして詳細調査を実施し、1ヶ所でも0.23μsv超えた場合は部分除染を実施し、平均値で0.23μsvを超えた場合には敷地内の全除染を行います。詳細調査の方法は、敷地内で役10ヶ所のポイントを選び、高さ1m、50cm、1cmを測定する方法がとられています。
そして次の写真が除染廃棄物の敷地内での地上保管の状況です。仮置き場が確保できない場合に実施されます。写真は除染廃棄物を入れたフレコンバックの周りに遮蔽物を置き、その周りをシートで覆った例です。この他、敷地内に穴を掘って埋設する地下保管の方法もあります。このお宅で保管されたフレコンバックは直近で0.25μsvだったそうですが、保管が完了した状態では0.20μsv以下なっているそうです。
除染では汚染された土などを除去しますが、このお宅では敷地内の表土除去などが行われており、線量が高かった雨樋下は土砂等が撤去され、新しい砕石が入れてありました。この場所は1.48μsvから、除染後は0.22μsvに線量が低下したといいます。このお宅の場合、コンテナ2個分の廃棄物が発生しています。
次の視察は四倉市民運動場に設置された仮置き場の保管状況です。現在まで2800袋搬入されており、最大1万1800袋の搬入が可能です。
写真手前にある黒い枠で覆われた部分の内側に、除染廃棄物を詰めたフレコンバックを2段に重ねて保管し、外側には汚染のない土を詰めたフレコンバックを置いて遮蔽材とするそうです。黒い枠の手前にフタがかかったコンクリートのマスとそこから黒いパイプが伸びている部分が見えます。フレコンバックを搬入している際に保管場所に降った雨水を排水するためのマスです。搬入が終わると背景に見えるようにシートで覆い保管するために、雨が入り込むことがなくなり役割を終えるといいます。シート上部がデコボコしているのは、草など有機物を詰めたバックはやがてしぼんでしまい高低差が出来るためだと説明していました。
保管場所にはリアルタイム線量計が設置され常時線量測定がされています。また仮置き場場内は1週間毎に定位置で線量測定を行い、その変化を監視しています。また観測井戸水の放射性物質検査も月1回検査しています。いずれもこれまで変化はないとしていました。
さて除染廃棄物の保管状況を確認したわけですが、様々な問題(仮置き場設置への住民合意など)を伴いながら事故から4年が過ぎてもその後始末が終了しない原発事故後の実態を見るにつけ、原発再稼働にひた走る安倍政権は原発事故の教訓に何ら学んでいないのではないか、と思えてなりません。おまけに原発を輸出しやすくするために「原子力損害補完的補償条約」(CSC)に加入までするようにしたのですから開いた口がふさがらない思いです。
再稼働やめよ、原発の輸出をやめよ、これはしっかり言い続けなければなりませんが、同時に原発事故の対応はこれからも続きます。現在の線量が健康に重大な影響をおよぼすような状況ではなく、このいわき市で生活を続けていくことに支障がないとはいえ、余計な被ばくはしない方が良いわけですから、除染にしろ、仮置きにしろ必要な事業ということになります。その際、やはり重要になるのが、放射性物質と放射線について冷静に学ぶというを住民の中で広げていくことなのでしょう。そんなことをあらためて感じました。
私が市議会で所属する東日本大震災復興特別委員会は、現在、震災復興関連と原発事故関連の二つの分科会を設置し、それぞれの分解ごとに委員会活動をすすめています。私が所属する原発事故関連の分科会は31日に、四倉町で住宅除染の現状と仮置き場の運用状況を視察してきました。
あいにくこの日は私の住む遠野は朝から雪が降り、視察先の四倉は雨模様でした。このため除染作業の状況は見学できませんでしたが、すでに除染を終えた住宅で、除染廃棄物の敷地内保管の状況を見てきました。
いわき市での除染は、2011年の上空からの線量測定で0.23μsvを超えていた地域を対象にして詳細調査を実施し、1ヶ所でも0.23μsv超えた場合は部分除染を実施し、平均値で0.23μsvを超えた場合には敷地内の全除染を行います。詳細調査の方法は、敷地内で役10ヶ所のポイントを選び、高さ1m、50cm、1cmを測定する方法がとられています。
そして次の写真が除染廃棄物の敷地内での地上保管の状況です。仮置き場が確保できない場合に実施されます。写真は除染廃棄物を入れたフレコンバックの周りに遮蔽物を置き、その周りをシートで覆った例です。この他、敷地内に穴を掘って埋設する地下保管の方法もあります。このお宅で保管されたフレコンバックは直近で0.25μsvだったそうですが、保管が完了した状態では0.20μsv以下なっているそうです。
除染では汚染された土などを除去しますが、このお宅では敷地内の表土除去などが行われており、線量が高かった雨樋下は土砂等が撤去され、新しい砕石が入れてありました。この場所は1.48μsvから、除染後は0.22μsvに線量が低下したといいます。このお宅の場合、コンテナ2個分の廃棄物が発生しています。
次の視察は四倉市民運動場に設置された仮置き場の保管状況です。現在まで2800袋搬入されており、最大1万1800袋の搬入が可能です。
写真手前にある黒い枠で覆われた部分の内側に、除染廃棄物を詰めたフレコンバックを2段に重ねて保管し、外側には汚染のない土を詰めたフレコンバックを置いて遮蔽材とするそうです。黒い枠の手前にフタがかかったコンクリートのマスとそこから黒いパイプが伸びている部分が見えます。フレコンバックを搬入している際に保管場所に降った雨水を排水するためのマスです。搬入が終わると背景に見えるようにシートで覆い保管するために、雨が入り込むことがなくなり役割を終えるといいます。シート上部がデコボコしているのは、草など有機物を詰めたバックはやがてしぼんでしまい高低差が出来るためだと説明していました。
保管場所にはリアルタイム線量計が設置され常時線量測定がされています。また仮置き場場内は1週間毎に定位置で線量測定を行い、その変化を監視しています。また観測井戸水の放射性物質検査も月1回検査しています。いずれもこれまで変化はないとしていました。
さて除染廃棄物の保管状況を確認したわけですが、様々な問題(仮置き場設置への住民合意など)を伴いながら事故から4年が過ぎてもその後始末が終了しない原発事故後の実態を見るにつけ、原発再稼働にひた走る安倍政権は原発事故の教訓に何ら学んでいないのではないか、と思えてなりません。おまけに原発を輸出しやすくするために「原子力損害補完的補償条約」(CSC)に加入までするようにしたのですから開いた口がふさがらない思いです。
再稼働やめよ、原発の輸出をやめよ、これはしっかり言い続けなければなりませんが、同時に原発事故の対応はこれからも続きます。現在の線量が健康に重大な影響をおよぼすような状況ではなく、このいわき市で生活を続けていくことに支障がないとはいえ、余計な被ばくはしない方が良いわけですから、除染にしろ、仮置きにしろ必要な事業ということになります。その際、やはり重要になるのが、放射性物質と放射線について冷静に学ぶというを住民の中で広げていくことなのでしょう。そんなことをあらためて感じました。
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