伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

遠野和紙・楮保存会で白皮作りと体験受け入れ

2024年02月07日 | 遠野町・地域
 5日は月曜日は、午後から雪が降り、天気予報も思わしくなかったため、6日火曜日の定例の活動日の保存会の作業は中止、今日は楮の伐採、ふかし(コウゾの枝を裁断し釜でふかす)、楮はぎ(コウゾの枝から皮をはぐ)、しょしとり(楮の皮から黒皮等を削ぎ取って白皮を残す作業)、皮の乾燥までの作業を通常通り実施した。


ふかし


しょしとり


 今日はよく晴れた日で、青空に白い雲が流れるうららかな日。その雲が時折虹色に染まりながら太陽の近くを流れていった。




 彩雲もなかなかの見栄えがする立派なもので、作業をしながら見とれてしまった。

 さて、昨日は関東から大学生2人を迎え、和紙ができるまでの作業を1通り体験してもらった。2日間かけて楮の伐採から紙漉き・乾燥まで体験してもら計画を立てていたが、2日目は参加者がカゼを引いてしまい、1日だけの体験となってしまった。

 体験内容は塵取りと打解、紙漉きまで。塵取りは煮熟した白皮からごみやシミなどを取り去り皮をきれいにする作業。水の中で皮を広げごみをとっていく冷たい作業だが、地下水を使う和紙工房「学び舎」では、あまり冷たさを感じないで作業を進めることができる。打解は、きれいにして水を絞った皮を木槌でたたき繊維にする作業で、これもしっかりたたくためには根気が必要となる。紙漉きは、A3版の簾桁を使って流し漉きで漉いてみた。




 2人の体験だったが、漉き方も含めてしっかり身に着けることができていたように思う。

 残念だったのが、紙漉きの前段の作業となる伐採からしょしとりまでと和紙を乾燥する作業を体験して盛らなかったこと。機会があれば再度チャレンジしてほしいもの。

 遠野和紙にかかわって、紙作りを継承するためには、一連の工程を地元の人間が身に着けることも必要と考えて、上手いか下手かは別として、一連の工程を教えながら進めることができるようにはなった。腕を磨いて、より上質の紙を作る技術を身に着けることも必要だとは思うが、まあ、そちらはおいおいと。

 こうした体験を通して、和紙作りへの関心が高まることを期待したいもの。


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