伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

活動日誌No.220を作成しました。

2019年08月02日 | 活動日誌








 記事は以下の通りです。



■コラム「一歩」

「NHKから国民を守る党」に、北方領土の戦争奪還発言の丸山穂高参議院議員が入党した。質問時間も、政党助成金も、議席に応じる。だから議席が欲しいという
▼丸山議員は昨年3月のツイッターに、NHk受信料を「見ないから払わない」は通らないと投稿していた。N国党は不払いを勧める。丸山議員の主張の180度転換は、政治への信頼を貶める行為だ
▼一方、国民民主党は、自民の改憲案に反対だが議論は結構という。議論の場、憲法審査会は改憲案作りが任務。ここを動かすと、改憲派の多数が幅をきかせかねない
▼野党統一の公約は「改憲発議そのものをさせない」だ。改憲案作りの舞台を動かさないことが大事だ。公約に忠実に。それが政治の信頼を厚くする第一歩だ。


■認知症者の話を聞いて、その状況に適した対応を
 VRで認知症の正解を体験し学ぶことができました


 7月19日、貴重な体験をしました。バーチャルリアリティー(VR)の技術を使って認知症を体験しちゃおうという講習会があったのです。リアルな体験で、認知症にどんな対応が妥当なのか、深く理解するきっかけになったと思います。それでは体験記を・・。


屋上に立つ

 なぜか、私はビルの屋上に立っていました。見下ろすとアスファルトの地上が見えています。

 すぐ左隣から、「大丈夫ですよ。ほら、右足から前に進んで」と声がしました。

 いや、そうは言っても・・。 左に女性の顔が見えました。この人、何を言ってんだ。

 今度は右側から男性の声で「大丈夫、大丈夫。右足から、1歩、2歩、3歩」と前に進むよう促す声が聞こえました。

 いやいや、そう言ったって進んだら落ちちゃうでしょうよ。

 乗り出して、階下をのぞき込んでみました。3階か、4階か、とにかくビルの屋上です。この人たちは何を言っているんだ――だんだん腹立たしさがこみ上げてきました。

 3回だろうか、4回だろうか、「大丈夫」「大丈夫、はい、右から1、2、3」と前に進むよう促されました。いやとんでもない。進めるはずないじゃないかと憤りが蓄積した頃、突然暗転し、ビルの屋上が消えました。別の女性が目の前の視野に浮かび上がり、「お帰りなさい」と声をかけてきました。背後には、建物の玄関が見えていました。

 あの屋上の風景は、いったい何だったのだろうか。


本人には本物の場面

 VRで疑似体験したのは「私をどうするのですか」という題名のプログラムでした。

 説明では、この映像はヘルパーが送迎車輌からの下車を促した際に、認知症者が実際に見ていた場面を、取材に基づき映像化したものだというのです。

 認知症者には「視空間失認」という症状が出ることがあるそうです。この症状では、例えば市松模様のような白黒の模様の黒い部分が深い穴に見えて、うまく歩けなくなってしまうことがあるというのです。この人の場合、送迎車両のステップでできた地面の暗い影が、ビルの屋上から見える地上として認識されてしまっているのです。

 周りの人には送迎車輛のステップと車の影しか見えていないので下車を促すのですが、認知症者にとっては屋上に立つ風景が本物です。下車を促す声は飛び降りろ言われているのと同じ、手をつかまれようものなら突き落とされると恐怖し、自分を守るため振りほどくなど暴れてしまうかも知れないのです。


話を聞き共有すること

 認知症者は健常者とは別の世界を見ているかも知れないのです。このような場面では、「どうしたの」と聞いて、認知症者が見ている世界を共有し、その共有した状況に適した行動をとることが必要なのしょう。例えば、横から声をかけるのではなく、先に車を降りて安全な状況にあることを知らせて、手をとって誘導してあげるなどの行動をとることが大事ということになるわけです。

認知症者の視点の対応

 なるほど。そういうことなのか。これは体験してみなければ分からないと思いました。VRで映像を見ることで認知症者と同じ場面を共有することができ、その場面に適応した対応を考えることができたのです。
 このプログラムの提供は株式会社シルバーウッド(千葉県浦安市)です。もともとは建設会社だったのですが、高齢者向け住宅・施設の企画開発をはじめ、サービス付高齢者住宅事業を開始したことから、VRプログラム提供にも事業を展開してきたといいます。


オロオロ、キョロキョロ 挙動不審には声をかけて

 2つ目は、電車でつい居眠りして、今、いる場所が分からなくなり、乗り換え駅も忘れてしまったケースを扱う「ここはどこですか?」です。
 自分のいる場所を見失い不安を募らせているお年寄りの疑似体験です。
 不安そうな表情を浮かべる人、オロオロ、キョロキョロする人、挙動が不審な人は、実は困っている人かも知れないのです。声をかけてあげることが大切なようです。
 この状況は、健常者にも発生しそうです。それだけに普段から他者に思いやりを持って対応することが大切なのでしょう。


ないものが見えるレビー正体型認知症

 最後にレビー小体型認知症者が見る幻視です。この映像を監修した認知症者の場合、そこにいない人が見えたり、小型犬が走ってくる姿や飛んでいるたくさんの虫が見えたり、カーテンが揺れ始めたりします。気がつかなかったのですが、ショートケーキのクリームがウジ虫のようにうごめいていたそうです。これじゃどうぞと勧められても、食べられたものじゃありません。

 周りで聞いたことがないですか。ひそひそ話が聞こえる、小人が見えるという話を。おそらくあれです。周りの人にとってはありえなくても、本人には現実の世界と変わらないわけです。

 レビ-小体型認知症で幻視を見るような場合、安心感を持ってもらえるようにして幻視と共存できるような環境を作ることが必要だといいます。


幻視=近視・遠視・乱視

 実際の患者は、「異常視しないでください。近視や遠視や乱視と幻視は同じものと思ってください。そして、何を見ているのか聞いてください。いっしょに笑ってください」と話していました。この訴えを受け止めることが大切なのだと思いました。

本人の現実に寄り添って

 VRで仮想現実を体験することで、認知症者への対応のコツが垣間見えたように思います。

 まず偏見を持たないこと。そして、認知症者が体験している“現実”に寄り添って、その“現実”にふさわしく対応することで本人の不安を解消しながら、ヘルプしていく――こういうが大事だということをしっかり学びました。


■スクールタクシー継続等の要望_田人まちづくり懇談会。


 8月1日、田人地区まちづくり懇談会が開かれ、小中学校統合に伴い始まったスクールタクシーの継続や、統合後の空き校舎の利活用、高速通信の整備や自然を活かしたまちづくり、市道の草刈りへの支援など、地域みなさんの要望を聞いてきました。
 スクールタクシーについて市は、国の補助終了に伴い市単独で実施しており、今後、他地区でも学校の統合が進み予算規模の拡大が予測されるとして、どのような仕組みで継続するのか検討していきたいなどと回答していました。


■じゃんがら念仏踊り盆踊り大会予告

 7月12日と8月1日、じゃんがら念仏盆踊り大会の実行委員会が開かれ、今年の大会の準備がすすめられました。

 顧問という肩書をいただいており、会議に参加しましたが、地域のじゃんがら念仏踊りが一堂に会する、他地区に例をみない盆踊り大会で、多くの方にふるさとを楽しんでいただけるといいですね。

 大会当日、晴れるよう願っています。実行委員会の一人として多くの方のご来場をお待ちしております。


第56回遠野町じゃんがら念仏盆踊り大会概要

日時=8月15日午後6時開会(雨天時は翌日に順延)
場所=入遠野小学校校庭
プログラム=青年会等が団体ごとにじゃんがら念仏踊りを披露した後に盆踊り、終了後、戦没者慰霊のじゃんがら念仏踊りと花火打ち上げ、その後ラッキー抽選会。午後8時30分終了予定。


■地震


 びっくりしませんでしたか。7月28日午前3時37分、突然やってきた比較的大きな地震。公式発表だと、遠野町の我が家辺りは震度3程度なのですが、私は絶対に震度4だったと思っています。

 それはともかく、地震の直後、調べると三重県南東沖が震源でした。「遠い地震なのに、なぜ関東、東北の揺れが大きいのか」。とても不思議でした。河北新報がその不思議を解き明かす記事を掲載していました。

 それによると、このような場合は「異常震域」と呼ぶそうです。今回はフィリピン海プレートなのかな・・に沈み込んでいる太平洋プレートが震源で、深さ420kmという深い場所で発生した地震波が太平洋プレートの岩盤、そして東北や関東が乗っかっている北米プレートの岩盤と伝わり、東北や関東を揺さぶったということらしいのです。

 一方、ユーラシアプレートに乗る三重県など西日本は、震源との間にあるマントル層などが上昇する地震波を弱めるため、あまり大きな揺れにならなかったというのです。

 近くの震源で規模が大きい地震でも、小さな地震になることがあると教えてくれます。

 油断してはならないってことですね。地震にも、土砂災害にも、津波にも十分ご用心。


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