伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

遠野興産岩石工場を見学

2017年06月25日 | 遠野町・地域
 遠野町上遠野にある遠野市民グランド近くに建設がすすむウッドペレット工場に関して、住民が事業主の遠野興産株式会社に要望していた、同社岩石工場の見学会が開かれ、住民のみなさんと参加してきました。

 ウッドペレット工場は3年前に計画がスタートし、今年10月には試運転をするという完成間近の状況。5月21日に同社が、周辺住民に説明会を開いたことをきっかけに、住民に建設反対の声が広がり、19日には住民団体が説明会を開催し、「遠野の環境を考える会」を結成していました。

 見学会には子ども3人を含む約20人が参加し、同社の山田第2工場と岩石工場の2ヶ所を見学し、説明を受けました。

 山田第2工場は、チップを製造する会社。購入した材木の皮をはぎ、チップに加工して販売しています。

 ここで剥いだ皮(バーク)は、岩石工場に運び、ふるいにかけてほこりを落として、残った物の線量を図ったうえで、燃料に使うといいます。



 ふるいにかけるのは、バークに付着している粉塵などに放射性セシウムが付着していると考えられるため。これを分離させることでバークの線量を下げるのだといいます。

 岩石工場では、バークをふるいにかけている装置をみました。燃料となるバークと、ふるい落とされたバークを確認しました。その場で採取したバークと産業廃棄物とする粉塵などを測定した結果、どちらも不検出(ND)となり、ふるいをかけることが、線量を下げることにつながるのかどうか、この点は確認することができませんでした。

 工場内は、結構、ほこりが飛んでいました。案内のマイクロバスを降りるたびに目にほこりが入る。会社は、新しいウッドペレット工場は粉塵に十分注意をして建設するといいますが、住民の心配の一つがこの点ということになります。



 もう一つの心配が騒音。工場内では建屋の扉が開いた場所では大きな騒音が響いてきます。

 少し離れ、積まれた材木などの陰に入ると音は減衰しますが、ゴーという音は響き続いています。

 岩石工場の会議室では、ブーンというような継続的で、低い音が聞こえ続けています。近い音の発生源は50m程あったでしょう。その条件で、室内での騒音を測定してみたところ60デシベルありました。通常の会話をするレベルですが、この音が響き続けるということになれば、ちょっと大変だろうな、という印象です。

 ウッドペレット工場の建設は続いているようです。住民はこの機会にあらためて、住民が理解できるまで建設中断をするよう求める要望書を手渡しました。


八潮見城の登り口から見た工場予定地



最新の画像もっと見る

コメントを投稿