伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

放射性物質含む償却飛灰保管場所は今年度でいっぱい

2013年10月11日 | 市政
 「南部清掃センターの焼却灰の保管が間もなく確保できなくなる」。こんな話を聞いて、溝口民子議員と一緒にいわき市南部清掃センターで保管の現状を視察してきました。

 南部清掃センターはいわき市泉町下川地区に立地しています。現在は一般ごみに加え、一定割合で可燃性の災害ガレキを混焼しています。ここから出る焼却灰(主灰=燃え殻)は、セシウム134、137合計で1,200ベクレル弱(8月9日測定)でクリンピーの森(一般廃棄物の最終処分場)に処分されますが、問題は排煙に含まれる飛灰(フライアッシュ)。8月9日測定で4,000ベクレル台が測定されており、これを搬送する先が確保できないため、南部清掃センター場内に保管されています。



 飛灰は写真に見られるカーキ色の袋に詰められていますが、この袋は1トンの袋で1日あたり10袋が発生します。これまで下の写真のように場内で活用できる空きスペースを見つけ、仮置きを延命させつつ保管してきました。





 しかしスペースを確保することが困難になり、下の写真のように金属製のラックを作り積み上げてきました。それもいっぱいになりつつあります。そこで、1番目の写真の左下側と右上側に見えるスペースにさらにラックを増設し保管場所を確保する考えです。それでも今年度一杯が限度といいます。



 搬出先が確保できなければ一般ごみの焼却の継続が問題になってきます。こうした事態を回避するためにも、飛灰の仮置き場の確保が大切な課題となります。

 仮置きされている飛灰は透明のビニール袋に入れた後、耐光性のある袋に入れ、さらに耐候性のあるカーキ色のカバーをかけ、飛散に十分注意して保管されています。



 施設内の仮置き場の直近では約0.5マイクロシーベルト(μSv)ありますが、距離の2乗に比例して減衰する放射線の性質がありますから、仮置場周辺の施設境界で0.3μSv、さらに距離が離れる清掃センターの玄関付近では0.1μSv程度となり、距離をとれば線量の影響はほとんど問題にならないことが分かります。

 施設内保管が限界を迎えようとしている今、市としてどのように対応しようとしているかは、担当課に確認したいと思いますし、市としてのさらなる努力も求めなければならないと思います。同時に除染にかかわる仮置き場の確保の問題も含めて、放射線に関する知識と理解を、市民的に広げることも引き続き大切な課題のように思います。

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1 コメント

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Unknown (romっち)
2013-10-11 16:10:33
地下に埋める事ってムリなのかな‥
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