3月1日は毎年県立高校の卒業式が実施されます。ところが通常は市議会の本会議にぶつかるため出席できないことが常。娘の卒業式の時も、PTA役員をしていた息子の高校3年間も、本会議の真っ最中で出席はかなわないでいました。息子が卒業するときはPTAの会長で、祝辞をしなければならなかったのですが、副会長に代読してもらったことを思い出します。
ところが世の中皮肉なもの。息子が卒業してからの3年間は、2年前と今年が日曜日にあたりました。息子の卒業後は、PTA会長をしていた関係で顧問に指名をいただいており、その関係で卒業式の案内をいただきました。2年前は、役員をしながら一度も卒業式に出席できなかったことから、一度は出席しておこうと思い、そして今年の卒業生は入学の時、PTA会長として歡迎の祝辞をしているために、縁がないわけでもなかったので、その卒業も祝いながら見送ろうと出席させていただきました。
その卒業式ですが、お祝いをしてあげるというよりも、自分が「勉強」というか、良いお話を聞かさせてもらう機会になり、感謝しています。
県立いわき光洋高校の卒業式では、卒業生一人一人を呼名の上で卒業証書を手渡します。男子生徒はスーツ、女子生徒の多くは着物に袴が多く、壇上に上がる時に裾を踏みつけそうになって危なっかしい足取りに見える子どもたちが結構いるのはお愛嬌として、みなさん無事に卒業証書を受け取りました。
その後、式辞、祝辞、送辞、答辞と続くわけですが、これがなかなかでした。
式辞で校長先生は、「原発事故から4年が過ぎても事故収束の先は見えず、グローバル化がもたらした先の見えにくい時代になった中で自分を持つことが大切」と、光洋高校の校訓「三自の精神(自主・自学・自立)」を忘れずに持ち続けることを呼びかけていました。戦争する国づくりに爆進する安倍政権は、卒業生たちが「学ぶ」あるいは「働く」ことの意味を分かりにくくしています。自らに問い続けなければ、ただただ社会に流されるだけの人生になりかねない怖れを今の社会は強く内含しているように思い、まったくもって同感です
PTA会長は「恋愛してください」と在校生に呼びかけました。思わず「そのこころは」とつぶやいてしまいましたが、その答えは“なるほど”でした。恋愛すれば、そのことに夢中になる、考え続けることになる、その人を深く知りたくなる、人との間での恋愛だけでなく、勉強にも、人生にも、同じように立ち向かってほしい、と説き起こしました。卒業生たちにこの言葉がどう届いたのか、興味深いところです。もっともこれは在学生にも同じことが言えるかも。ぜひ心にとどめておいてほしいですね。
そして進学するにしても、就職するにしても、外面だけでなく、内面を磨けと呼びかけた同窓会長の祝辞もありました。
式もクライマックス。卒業生との思い出を語った在学生代表の送辞に応えた卒業生代表の答辞。在学中の思い出などを語りながら、恩師、家族、そして在学生に言葉を贈りました。その中でふれた修学旅行。沖縄への旅行だったようですが、「まばゆい海と空とともに、日本人として忘れてはいけないものを見聞できました」と戦争の傷跡にふれた思いを語っていました。その体験をずっと忘れないでほしいと思います。
式を終えて退場する卒業生たちの表情には、以外にも涙顔は少なく、卒業式を迎えた喜びに輝くように明るい表情の子どもたち多かったことが印象的でした。その表情をくもらせず、これからの時代を生きていってほしいと思います。卒業おめでとうございます。
P.S
卒業式会場で来賓席に着き、いよいよ卒業生を迎える時に、会場の後方から吹奏楽が聞こえました。後方に目をやっても楽団らしき姿が見えないし、上手だったので、CDなのだろうと考えましたが、それにしても前方のスピーカーから音楽が聞こえないことで違和感がつきまといました。
途中で気が付きました。椅子に座る来賓のかげに楽団の姿が隠れていたのです。少人数ですが調和のとれた確かな音を響かせています。息子が入学した年に一度聞いた時に比べてもはるかに素晴らしい音楽。聞きほれました。演奏会があればぜひ聞かせてほしいと思います。
ところが世の中皮肉なもの。息子が卒業してからの3年間は、2年前と今年が日曜日にあたりました。息子の卒業後は、PTA会長をしていた関係で顧問に指名をいただいており、その関係で卒業式の案内をいただきました。2年前は、役員をしながら一度も卒業式に出席できなかったことから、一度は出席しておこうと思い、そして今年の卒業生は入学の時、PTA会長として歡迎の祝辞をしているために、縁がないわけでもなかったので、その卒業も祝いながら見送ろうと出席させていただきました。
その卒業式ですが、お祝いをしてあげるというよりも、自分が「勉強」というか、良いお話を聞かさせてもらう機会になり、感謝しています。
県立いわき光洋高校の卒業式では、卒業生一人一人を呼名の上で卒業証書を手渡します。男子生徒はスーツ、女子生徒の多くは着物に袴が多く、壇上に上がる時に裾を踏みつけそうになって危なっかしい足取りに見える子どもたちが結構いるのはお愛嬌として、みなさん無事に卒業証書を受け取りました。
その後、式辞、祝辞、送辞、答辞と続くわけですが、これがなかなかでした。
式辞で校長先生は、「原発事故から4年が過ぎても事故収束の先は見えず、グローバル化がもたらした先の見えにくい時代になった中で自分を持つことが大切」と、光洋高校の校訓「三自の精神(自主・自学・自立)」を忘れずに持ち続けることを呼びかけていました。戦争する国づくりに爆進する安倍政権は、卒業生たちが「学ぶ」あるいは「働く」ことの意味を分かりにくくしています。自らに問い続けなければ、ただただ社会に流されるだけの人生になりかねない怖れを今の社会は強く内含しているように思い、まったくもって同感です
PTA会長は「恋愛してください」と在校生に呼びかけました。思わず「そのこころは」とつぶやいてしまいましたが、その答えは“なるほど”でした。恋愛すれば、そのことに夢中になる、考え続けることになる、その人を深く知りたくなる、人との間での恋愛だけでなく、勉強にも、人生にも、同じように立ち向かってほしい、と説き起こしました。卒業生たちにこの言葉がどう届いたのか、興味深いところです。もっともこれは在学生にも同じことが言えるかも。ぜひ心にとどめておいてほしいですね。
そして進学するにしても、就職するにしても、外面だけでなく、内面を磨けと呼びかけた同窓会長の祝辞もありました。
式もクライマックス。卒業生との思い出を語った在学生代表の送辞に応えた卒業生代表の答辞。在学中の思い出などを語りながら、恩師、家族、そして在学生に言葉を贈りました。その中でふれた修学旅行。沖縄への旅行だったようですが、「まばゆい海と空とともに、日本人として忘れてはいけないものを見聞できました」と戦争の傷跡にふれた思いを語っていました。その体験をずっと忘れないでほしいと思います。
式を終えて退場する卒業生たちの表情には、以外にも涙顔は少なく、卒業式を迎えた喜びに輝くように明るい表情の子どもたち多かったことが印象的でした。その表情をくもらせず、これからの時代を生きていってほしいと思います。卒業おめでとうございます。
P.S
卒業式会場で来賓席に着き、いよいよ卒業生を迎える時に、会場の後方から吹奏楽が聞こえました。後方に目をやっても楽団らしき姿が見えないし、上手だったので、CDなのだろうと考えましたが、それにしても前方のスピーカーから音楽が聞こえないことで違和感がつきまといました。
途中で気が付きました。椅子に座る来賓のかげに楽団の姿が隠れていたのです。少人数ですが調和のとれた確かな音を響かせています。息子が入学した年に一度聞いた時に比べてもはるかに素晴らしい音楽。聞きほれました。演奏会があればぜひ聞かせてほしいと思います。
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