伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

世界から核兵器をなくそうと呼びかけ街頭署名

2014年08月08日 | 平和・戦争
 おとといのことですが、世界から核兵器をなくそうと呼びかけていわき市平のイトーヨーカドー前で、署名活動に取り組みました。

 おりしも平は平七夕まつりの初日。そのためか中高生をはじめ子ども達がたくさん店内に消え、また店外に吐き出されてきました。



 また昨日は、広島に原爆が投下された日で、朝8時からNHKは広島市で行われた平和祈念式典を中継しました。この中継で松井一実広島市長は、「尊い犠牲を忘れず、惨禍を繰り返さないために被爆者の声を聞いてください」と被爆者の体験と声を紹介し、国際問題の武力による解決ではなく対話による解決の重要性をのべ、2020年までに核兵器を廃絶する運動を広げる決意と日本国憲法のもとで69年間戦争をしなかった事実を重く受け止め、今後も平和国家の道を歩み続けることを強く求めました。

 この宣言には安倍内閣が集団的自衛権行使容認の閣議決定をしたもとで、これに明確に反対しなかったという批判があるようですが、中継に映された安倍首相が顔を強ばらせ、最後には目をつむり空を見上げた仕草に心の動きを見ることができたように思います。明確な形での批判ではなかったものの、宣言にこめられた批判は安倍首相の心に突き刺さったことは明らかでしょう。

 安倍首相はあいさつで、唯一の戦争被爆国の我が国には「確実に、『核兵器のない世界』を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります」としながら「非核三原則(核兵器をもたず、つくらず、もちこませず)を堅持し、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまぬこと」を誓うと述べました。

 「世界恒久平和」を言いながら、それを達成する手段として安倍内閣が選んだのは集団的自衛権行使という道で、自衛隊を戦場に送り込み戦争に加担する道だった、というのですから、何をかいわんやという思いです。

 このあいさつが昨年とほぼ同じ内容で、コピペで作った真面目さが問われるものだと非難が集中していますが、その言葉と裏腹の政策を打ち出しているという意味でも真面目さがないと思います。

 こうしたことがあった日だったの、街頭では平和式典の内容も紹介しながら、署名への協力を訴えました。



 合わせて原発の再稼働の問題も訴えに盛り込みました。

 再稼働のねらいの一つは原発の輸出にあるに違いありません。

 東京電力福島第一原子力発電所で重大な事故をおこしたにもかかわらず、ベトナムに原発の輸出が決められ、インド、ブラジル、南アフリカ、サウジアラビアとも交渉を続けていると伝えられています。またこの間、安倍首相が中南米諸国を歴訪しましたが、メキシコではエネルギー分野の経済協力の合意覚書に署名するとともに、原子力分野の協力協定の調印をめざして、特別な作業部会を設置することで合意したと伝えられています。何が何でも原発輸出。安倍内閣のこだわりが見えるように思います。

 原発一機を輸出すれば数千億の事業を起こすことができます。輸出が実現すれば原発を扱う電気関連の大企業やゼネコンにもうけをもたらすことができるわけです。

 輸出力をつけるために大切なことの一つは、原発の技術を、人も含めて維持・開発していくことにあります。そのために国内での原発の再稼働は欠かせないということがあるでしょう。

 もう一つは日本の核戦略。昨日のブログに掲載した「伊藤浩之の活動日誌」でも紹介していますが、しんぶん赤旗日曜版の7月20日付で経済評論家の内橋克人さんがおおよそ次のようなことを指摘しています。

 軍産複合体国家づくりは、二つの点で、国民の貧困化と結びつきます。その一つが兵隊集め、もう一つが軍需による経済成長です。「国内市場が狭くても、それと関係なく成長できるのが軍需産業」で「最終目標は核兵器」。原発再稼働にこだわるのも、自民党の中に核武装の野望が伏流水のように流れているからだ。

 思い出します。
 自民党の石破茂幹事長が2011年8月に行った発言。報道ステーションでのことでした。ネットで探したら次のように言っています。

 「日本は核を持つべきだと私は思っておりません。しかし同時に、日本は(核を)作ろうと思えばいつでも作れる。1年以内に作れると。それはひとつの抑止力ではあるのでしょう。それを本当に放棄していいですかということは、それこそもっと突き詰めた議論が必要だと思うし、私は放棄すべきだとは思わない」

 核兵器を持つべきではないが、核兵器を作れることを抑止力として活用せよ。というのです。核兵器の保有を一応否定していますが、この言葉を突きつめれば抑止のための核兵器は必要ということに行き着くように思います。

 このように原発の再稼働は核兵器の保有や核抑止力と結びついているということです。

 そんなことも含めて、核兵器を世界からなくすために署名にご協力くださいと繰り返しお願いしました。この時の様子は記事にまとめ、しんぶん赤旗の北海道・東北総局に送り、8月8日付のしんぶん赤旗日刊紙の北海道・東北のページに掲載されましたので、そちらでお読みください。





 また核兵器の非道を訴える原爆パネルがいわき市役所1階の市民ロビー(下写真)と保健福祉センター1階のエントランスホールに展示されています。機会があれば見学して、核兵器の問題に思いを馳せていただければ思います。



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