雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

山-2

2013年10月11日 | ポエム


 山-2


美しい女がいる
僕の掌で
出来ることなら そっとつつみ
なでまわし
眠っている、ひとつのこころ

(気がつくと僕が見える)

大の字になり
だきつき
大声で叫び
ひっそりと 恐ろしくしずかな、
そして どうしようもない強さのなかで
子供のように怯えている

(本当は子供は山を怯えないものだ)

ああ、
何とやさしいのです
すべてを見つめて
すべてを知り
すべてを許し
生まれ来る心のいのち
死にゆく心のはか
そして
動くことのない 僕のゆりかご

(不明~2013.10.10)

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