あてなき旅は、雪の中

朝起きたら部屋が痛い。

寒さで空気がとんがっている。
動くとチクチク突き刺さってくるのだ。
布団から手を貞子のように出して暖房のリモコンを探す。

暖まるまでmacでnet newsを観る。
全国的な寒波の映像が流れる。
鹿児島には5年ぶりの雪

おっ、僕が滑って森に突っ込んだあの年。

あれから5年。
月日！

あの車が滑る感覚を今でも思い出す。

もう滑りたくない。
そう「話が面白い男」を目指す者にとって、
たとえそれが氷であっても滑りたくはないのだ。

ということで慎重に運転する。

かといって当たり障りのない話をするわけではない。切れ味の鋭いギリギリを狙う男でありたいものである。

本日はこの天候の中、車旅。

どこへ行くのか決めていない。

あてのない旅

それも「みちづれ」

旅はみちづれ、世は情け
あてはなくとも、あてたくない。

滑ってガードレールに当てないように運転したいと思う。