山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

郷愁のタンメン

2024年03月18日 | 日記とレシピ

 マタギの父親は転勤族だったので、幼いころから何度も引っ越しをしてきた。

 おかげで、『故郷』がいっぱいある。

 そのうちの一つが石巻だ。

 この時期、気候が変わり、空が青くなってくると石巻での暮らしが蘇ってくる。

 太平洋側の気候に近づくせいかも。

 ところで、このブログに時々登場する石巻の叔父叔母というのは、妻ゆかりの親戚で、その頃のマタギとは、全くかかわりがない。

 不思議な縁で、また石巻とつながりが持てていることに感謝している。

 もう一つついでに、先の震災で、マタギの母校は、津波をかぶり、火災で焼けて、廃校になってしまった。

 時々、ニュースなどで報道されると、胸が痛くなる。

 そんな石巻の思い出の一つに、『大王(たーわん)』という名の大衆食堂がある。

 休日に、父と買い物に出かけた日には、必ずここで昼食をとっていた。

 たのむメニューも、必ず決まっていて、タンメンだった。

 中華鍋から炎をあげながら、豪快に肉野菜を炒め、塩味のスープと麺に「これでどうだ!」というぐらい盛り付けて出されたアツアツのタンメンは、舌先だけでなく、心の奥底にまで染み込んでくるんです。

 その記憶が、どういう訳か、この春の青空と一緒に蘇ってくるのだ。

 ということで、本日のランチは、思い入れたっぷりのタンメンです。

 そうは言っても、半世紀も前の味の記憶、正確に覚えているはずがありません。

 例によって、色々なレシピの中から、「近い」というものを寄せ集めて作ってみます。

 下ごしらえ・調理の部

 まずは、材料を集めて準備。

   左上から、キャベツ・ニンジン・豚コマ・ネギ・アラゲキクラゲです

 キクラゲを買うというのは、マタギにとっては屈辱なのですが、去年、全く採れなかったんだから仕方がない。

 乾燥品を買ってきたんですけど、戻してみると、これはキクラゲじゃない!

 アラゲキクラゲです。

 ま、大きくて厚いから程よく切り分ければよいか。

 心を落ち着けて、調理にかかります。

 ※今回は、ほとんど野生の勘で準備しているので、分量は画像を参照のこと

       始めに豚コマを炒めます

 ・ゴマ油とサラダ油で豚コマを炒めたら

       ニンニクも足して

 ・しっかり焼きたいニンジンとネギを先に投入

 ・しんなりしたところでキャベツも合流

 ※こちらは、あんまり頑張らないで、油が回ったら

 ・中華出汁大さじ3ぐらい。あとは適量

 ・中華出汁と、ちょっと味の素とコショウ

 ・お湯(800mlぐらい)とキクラゲも入れて、塩で味を整えたら

 ・麺を茹でている脇で、具とスープは保温

    ああ~、『大王』には及ばぬと分かっているけど、これよこれ!

 ・茹でて湯を切った麺に、具材とスープをたっぷりかけて出来上がり!!

 皆さん、できましたよ!

 ズズッ、 ああ~!!!

 ひと口食べると、石巻の風景が蘇ってきます。

 家族も喜んで食べています。

 さて、その『大王』ですけど、震災で店舗が流された後、ファンの熱烈な希望もあって復活したんだそうだ。 

 ただ、2年前に火災があって閉店したとか。

 もし、そうだとしたら残念。

 願わくば、再復活して、みんなを喜ばせてほしいな。

 いつの日にか再訪することを、心から願うマタギです。



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