大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

情報公開について(土井卓美)

2011年07月16日 10時32分21秒 | Weblog
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「臭いものに蓋」という誰でも知っている諺があります。
文字通りの意味の他に、都合の悪いこと、またそうなる畏れのある場合にはそのことが世間一般に知られないように上手く隠して身内で処理するのがいいですよという意味が多分に含まれていると思います。
このことは個人単位でも家族単位でもまた団体や国家の段階でも共通する考え方、やり方として広く定着していることを否定することは出来ません。
そうすることでこれまでは殆どの場合無事に収まるケースが多かったのだろうと思いますが、世の中が複雑になり、関係者が多岐に亘るようになるに従ってこの考え方とやり方が難しくなってきました。
またそのことがバレた場合のバッシングも並大抵のものではなくなり、トップの責任が問われることも珍しくなくなりました。
情報を隠蔽したままで何とか乗り切ろうとするのは人情ですが、それが内部告発やその他の原因で表面化したり、身内だけで処理し切れないような情況になったりすることもあります。
今回の我国の原発事故もその一例で、事実を明らかにして世界中から援助を求めることになりました。
情報公開の求められる所以であり、その重要性の実証でもあります。

ここで問題は、何でもかんでも包み隠さず明らかにするべきかというと、そうとばかりも言い切れない面もあります。
無用な混乱を引き起こすこと、当事者が必要以上のまたは不当な不利益を蒙ること、問題の解決を遅らせる要因になること等もある筈でその場合の選択は難しく、優秀なトップの判断に委ねるしかありません。
そのリーダーが優れて統率力があり、その判断が的確であれば少々の、というより過半数の反対意見や批判があっても、問題を解決し、正しい方向に導いて行くことが出来ます。
しかしそういう優秀なリーダーに恵まれることの少ないのもまた現実です。