中国の高速鉄道事故はノルウェーの銃乱射による多数の死傷者を出した事件の直後でもあり世界の注目を集めました。
中国当局はこの高速鉄道について日本をはじめ複数国の技術援助を受けながら、独自に開発したものであると主張し、世界特許を申請し、世界に売り込みをかけようとしていた矢先のことでもあり、その衝撃は大きかったと思います。
その為ばかりとも言えないでしょうが、我々を驚かせたのが事故後の対応です。
何と事故車輌を粉砕して土中に埋めてしまうという世間の常識からかけ離れた行動に出ました。
事故原因の解明に繋がる証拠品を精査することもなく自ら放棄することは世間(界)一般の理解を超えています。
想像されるのは、事実が明らかになり、当局にとって都合が悪いことが露見するおそれが多分にあるので、ここは強引に幕引きに持ち込もうという意図によるものだということです。
ここで必然的に思い起こされるのがチェルノブイリの原発事故です。
この事故は更に大きいものであったにも拘わらず、死者や負傷者の数、その他の汚染被害も隠蔽されたまま、原発の封鎖処置がとられたまま今日に至っています。
当然ながらどのような補償処置がとられ、被災者や被災地の現状がどうなっているかなど知る由もありません。
専制国ではこうして国民に対する情報規制を徹底して、政府の意向だけで解決を図るのが早道で国民も知る術がなく、それでよしとしているのでしょうが、こうした状況も限界に近づきつつあります。
インターネットの発達その他で情報の規制が難しくなり、一般大衆の意識の芽生えも進行してきているからです。
翻って我国の現状を見るとき、全てとは言えないまでも情報全開、批判自由、プライバシー侵害の言いたい放題、やりたい放題はやや行き過ぎの感あるかも・・・・・・・・・。