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なぜか仙台(11)島川

2022-06-18 15:11:05 | 旅日記
続いて、昨日バーで知り合った人に教えてもらった美術館に行ってみる。

■島川美術館「花・華の展覧会」。入場料が一般1200円だから、それなりに期待して入る。すると、何とビルの2階から5階まで展示室だというではないか。最上階から見るのが順路だそうだ。





岸田劉生「椿花図」:鮮やかな赤で椿を描いた作品。
小島善三郎「百合とポンポンダリア」:少し花の形を抽象化して、ユーモラスに見える。
林武「薔薇」:林らしく、絵の具グリグリという感じ。

小磯良平「花」:最小限のタッチで、ところどころガクガクした線が見えるが、それでもきちんと花に見える。小磯マジックである。
キスリング「ポピー」:赤い花と緑の花瓶が対比的。キスリングの中でもいい方の作品に思える。
田中一村「蓮上観音像」:随分と生々しい花の上に観音が立っている。

ここから先は、常設展示かな?

ビュッフェ「ディナン港と陸橋」:緑やオレンジなど、ふんだんに色彩を使った大きな良い作品。
安井曾太郎「立像」:正面から見るとあれれという感じなのだが、横から見ると実にスタイルの良い女性に見える、不思議な描き方をした作品。
青木繁「海」:結構普通に描いた作品で、点描がモネっぽくもある。

高橋由一「江ノ島図」:上手い。
佐伯祐三「白い道」:何とも言えない暗さと建物の歪みが怖い。
加山又造「不二」:金色に輝く鮮やかな富士山。

田中一村「海の幸」:イセエビやクエ? をドーンと描き、青木の「海の幸」とは大違いだ。
田中一村「黄昏」:沈みゆく太陽の光が絶妙に描かれて、これまた良い作品だ。
速水御舟「芙蓉」:写実的でわかりやすい作品。

平山郁夫「黄河夕日」:左端にちょこっとだけ陸地が見え、後は河である。平山がこういう大胆な構図を取るとは思わなかった。
中島千波「紅牡丹」「白牡丹」:遠くから見て相当な迫力のある傑作。
川端竜子「夕凪」:ターナー張りに空気を描いた作品。

横山大観「霊峰不二」:かなりの巨大作品だが、そこを破綻させないのが大観の技であろう。

作品の撮影は基本的に不可だが、最後にあった東山魁夷のリトグラフは撮影可能であった。



ロビー階に降りるところにステンドグラスがある。



ロビーにはE.Barrias「モーツァルト」が展示されていた。



美術館全体の印象は、小樽芸術村の似鳥美術館を少し小規模にしたような感じかな。なかなかいい作品を持っているので、一度は見ても後悔しない美術館だと言えるだろう。

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