散歩日記XX

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秋の一日散歩(1)苫小牧

2023-10-08 10:53:22 | 美術・アート
さて、天気も大変良い3連休中日。疲れの抜けない体に鞭打って、一日散歩に出かけることにした。列車に乗っている時間は長いのだが、それでも結構な距離を歩くし、疲れることは疲れるのである。


→すっかり秋。いや、冬も近い。

予定の時間より少し早く琴似駅に着き、乗り換えなしで苫小牧に行く列車に乗ることが出来た。ロングシートなので旅情なく苫小牧に到着。そういえば、鹿との接触があり少し時間が遅れたみたいだが、たかが数分遅れでずっと謝らなくてもいいのになと思う。

苫小牧駅から苫小牧市白鳥アリーナ(ネーミングライツで、nepiaアイスアリーナなのね)を通りがかり、久々に彫刻撮影。

飯田善國「水の火炎」:風でゆったりと動いているところが良い。



国松明日香「NIKE」:言わずと知れた勝利の女神で、この場所にはふさわしいかも。



なんか、大会だか強化合宿だかがあるようで、館内に入れたのでそっと入ってみる(←怪しい)。すると資料展示室というのがあった。



中にはトロフィーやアイスホッケーの道具などがある。私どうも「○○ジャパン」という言い方には違和感を感じるようになってきたけどね。



企業の応援はありがたいことなのだろう。



アリーナの裏手にある運動場を通り抜けていくと、多分初めて見る彫刻、久保田俶通「ふれあい」を発見。



向いには小学校があり、校門の所にはレリーフが彫ってあった。



そして、苫小牧美術博物館に到着。

■苫小牧市美術博物館「特別展 四季が彩る美の世界」。これを見に来たのである。



ジョルジュ・ルオー「シエールの思い出」:いきなりルオーのいい風景画がお出迎え。
ジョルジュ・ルオー「夜景または秋の風景」:穏やかなヴラマンクという感じで、なかなか好みの作品。
佐伯祐三「踏切」:死の直前、一度帰国した時の作品。日本のペナペナした建物に困惑している感じがある。

小杉放菴「牛久沼」:油彩でこのおだやかな日本風景はなかなか素敵だ。
板谷波山「彩磁玉葱型花瓶」:玉葱をかたどり、その色彩は虹彩のようにも見える美しい作品。
板谷波山「彩磁竹幹花瓶」:硝酸コバルトの青がメタリックにすら見える鮮やかな作品。

板谷波山「器物図集 巻三 1532」:タンポポの花と葉かな。フルカラーで美しいデザイン画。
板谷波山「彩磁桔梗文水差」:整然と描かれた桔梗の花を見ていると、何となくラファエル前派を思い起こさせる。
高井白陽「梨子地華丸文蒔絵手箱」:椿、桜、水芭蕉、撫子、ハイビスカスを描き、近代的な画風。

小杉放菴「天のうづめの命」:天照大神を呼び出すための踊りを踊っているシーンだが、確かにこの楽しさなら誘われて出てくるかも。モデルは笠置シズ子だそうで、出光のタンカー船の船長室に飾ってあったのだとか。

この展覧会、前期後期で作品の入れ替えがあるのだが、油彩は基本的に通期で展示されている。後期にならないと見られない大物は上村松園の「四季美人図」(四幅)くらいで(でもパンフを見ると、見たかったかも)、富岡鉄斎、小杉放菴辺りは作品の入れ替えなので、一応は見ることができた気になる。苫小牧に2回来るのも大変なのでね。

■苫小牧市美術博物館「中庭展示 大島慶太郎「MONOGRAMS」」。一度見たと思うが、その時はまだ作成途上だったはずである。



パッと見に熊だと思っていたのだが、色を見ると鹿なのかしら。





「なにこれ、真っ白」と思っていたが、下の方に頭を出しているのが王子製紙の煙突のようである。



物量はやや物足りないところがあるが、いい作品の来ている展覧会だった。

外に出て、毛利壽海書「生命の尊さ美しさ」を発見。


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