
六本木。檜町公園から東京ミッドタウン方向を見ると何か妙なものがある。

巨大な風船のようなものだ。

縦横30x36mほど、高さは18mほどらしい。

真ん中あたりはトンネルのように大きく芯が抜けている。
強い風も通り抜けそうだ。

これはアーク・ノヴァ(新しい方舟)という移動式コンサートホールだ。
スイスの音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」の芸術総監督ミヒャエル・ヘフリガー氏が、
東日本大震災の翌日に音楽事務所「KAJIMOTO」の梶本眞秀社長に「何かしたい」と電話したのがきっかけで、
建築家の磯崎新氏と現代彫刻家のアニッシュ・カプーア氏が協働で作り上げた。
復興への一助として被災地に音楽を届けたいとの思いが大きく膨らんだ形になった。

アーク・ノヴァは2013年から2015年にかけて、松島、仙台、福島の3カ所で展示され、
コンサートやワークショップなどが開かれたそうだ。

中に入ってみた。正面が舞台ないしはイベントを行う場所だ。
東京ミッドタウンでは9月19日から10月4日まで展示され、
スペシアルプログラムやコンサートなどが開催される。
また内部を見学できる日も設定されている。

客席方向を見る。500人ほどの座席が用意されている。
奥にある入り口のような所から空気を送り込んで巨大風船を膨らませている。

外からは風の抜け道と見えたものが巨大な柱として風船をしっかり支えているようだ。

巨大風船を見ながら昼休みを過ごすカフェテラスも楽しそうだ。