徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

『幸・不幸の分かれ道』~考え方とユーモア~(土屋賢二著)を読んで

2018-09-29 20:46:56 | 本と雑誌
この前に図書館で借りたこの本をざっと読んだうえで、印象に残ったことを書いてみたい。

その前に著者であるが、この方はお茶の水女子大学で35年にもわたり哲学の教授をされておられた立派な方である。
この本をなぜ借りたかというと、その「まえがき」に「不幸を脱却する方法」を考えていると書かれていて、
その方法とは、「緻密な思考」と「ユーモア」であると書いていることに興味を持ったからである。
具体的な内容はこの本を手にとっていただくしかないが、
私なりの感想を書かせていただくと、

1 「緻密な思考」

哲学者特有の理詰めで考えよということではなく、世の中の「常識のよう」になっている、例えば、「能力を伸ばせ」「目的をもて」「○○は若いうちにしかできない」とかいうような考えを、まず、全て疑ってみよということらしい。
 疑ってみると、これらの「常識のよう」なものは、実は「先入観」に過ぎないということが見えてくるということのようだ。

 そうすると、「世間で言われている能力のない」「世間で言われている目的のない」「実際に若くない」人でも、自分のことを「不幸」と思わずにすむ。
 そのことにより、前向きな(幸福に至る)思考に入れるというような感じに解釈した。

 疑うときの注意点(ブログ作者の解釈)としては、「権威」「自然」「人間だけができること」「似たもの同士と似ていないもの同士からの類推」「歴史」「外国」「安易な相対主義」「多数意見」などです。

「一面的」でなく、「多面的に」が基本ですが、やはり「絶対的な価値基準」も重要
 

2 「ユーモア」

この本では、「イギリス人はユーモアを非常に大事にする」ということが書かれ、日本人ももっと「ユーモア」を日常に取り入れよと言っている。
この、「ユーモア」であるが、まず、自分の欠点とかを明るく笑い飛ばせるようになれば、しめたもの。そうでなくても、問いに対して、正面から答えるのではなく、斜めから冗談で答えるのがコツのようだ。

筆者の先生も、大学で授業をしていて、カテゴリーは日本語では「範疇」というと教えて、板書しようとしたところ、漢字が書けなくて「範ちゅう」と書いて、笑われたところから「ユーモア」が生活におけるコミュニケーションに大事だということを悟られたようである。つまり、「自分は大したことがない」と謙虚に考えることが、ユーモアの原点のようです。

ブログ作者も、カラオケで「おら東京さ行くだ」を歌って笑われたことにより、精神の緊張が溶けた覚えがある。

そんなことはさておき、

これら2つの考えは、これから生きて行く上で役に立つと思いました。
特に深刻なときほど、「ユーモア」が生きてくるようです。

また、筆者は、

 一般に無駄と思われている「退屈な時間」にも重要な意味があること。

「欲求」を満たすことに夢中になるのではなく、「中庸」が大事だ。

とおっしゃられていたと思います。
 
 

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