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当社豊丘工場にて暖缶くん1号を工場の暖房器具として使って見ることにしました。
豊丘工場で出ている廃材はノコくずばかりなので完全な粉なんですがこれが暖缶くんのシステムとは上手く合っていないので持続燃焼し続けない状態でした。
そもそも暖缶くん1号の燃料は、当社本社工場から出る廃材チップを基本にして考えられて居ました。
これはノコくずの粉だけでなく1センチのスクリーンを通った破砕くずが混ざったものだったのです。
持続燃焼の基本としてはノコくず等の細かな粉は、炉内に入ったとたん空気中で発火して燃え上がるのを基本として居ます。
そして1センチ程度までの破砕くずは炉内で直ぐには燃え尽きず、炉の底を転がって溜まりながら種火と成って燃えていく事を想定してあるんです。
このコンビネーションを有効にするためのシステムが炉の構造とエアーの送り込みのノウハウに成っており、暖缶くんの基本と成っているわけです。
今回の燃料はその基本と違って、全てがノコくずの粉ばかりと成っているので種火が無くなると火が消えてしまい持続燃焼し続けないわけです。
種火となる角材でも時折入れ続けて燃やそうかなんて話も聞こえて来たので、本日午後から様子を確認すべく、豊丘工場にて暖缶くんの燃焼試験を行いました。
初めはノコくずだけのノーマル燃料で燃やして見ましたが、やはり種火の有る内だけ燃えてるだけで持続燃焼し続けない状態でした。
種火に成るような物が自動的に追加されなくては持続燃焼はしないわけだから、何かをノコくずの粉に混ぜた燃料を作らなくてはいけないわけだ。
ふと思い出したのが、同じ豊丘村伴野工場団地組合の方から、これを燃やすストーブを作れないかと課題として頂いたサンプルの廃プラペレットの燃料である。
この廃プラペレットと当社のノコくず粉の燃料を混ぜたら基本設計の本社の燃料のような理屈が作り出せないだろうかと言うものです。
先ずは暖缶くんの炉内に廃プラペレットを一握り放り込んで燃やしてみる。それなりに時間を掛けながら燃えていくのが確認された。
これが上手くノコくず粉と混ざって自動的に送り出されて来たら完璧なんだけど…なんて思ったのですがやってみるしかないかと燃料タンクに両方を放り込むことにしました。
暫くは不安げに炉内を覗いたり燃料タンクを覗いたりして様子を見ていました。するとこれがなかなか上手く燃えてくれているんです。
一番心配したのがタンクからの押し出しスクリューに詰まらないかと言う点だったのです。
実は廃プラペレットの長さがバラバラで、大きな物と小さな物は大きさに倍以上の差があると言う物です。
所がやってみると全く問題なく綺麗に送り込んで行ってくれ、炉内には上手く混合された燃料が投入されているようでした。
ただ、燃料の送り込み量が微妙で、少な過ぎれば消えてしまうし多すぎれば中に溜まってしまうと言う現象がおきてしまいます。
これをインバーターで調整してベストな量にしなくてはいけないわけですが、そう簡単に行きそうもないのでこれは後日何度か挑戦するなかで探しだして行こうと考えてます。
上手く燃えてる最中はなかなかの暖房効率で、工場内の女の子達の所へ温風が行くように設置してみたのですが評価は上々でした。
つまり持続燃焼し続けてくれれば暖房器具として十分使い道は有ると言うことで、この燃料を燃やすのであればこう言ったミキシングが必要で、暖缶くん自体も細かな調整やらが必要なんだと…
明日もう一度調整しに出向いて実際に暖房器具として使って見ることにしています。
そしてその上で暖缶くん2号機が同様に持続燃焼してくれるかを実証していけたらと考えているわけです。
そう言えば暖缶くん2号機は夏に修繕に出向いたっきりで帰ってきておらんなぁ~…