西日暮里駅からぷらっぷら歩いて5分くらいでしょうか、大通りから一本入ったところに富来浴場(とぎよくじょう)があります。
ウチの嫁様と付き合い出した頃、所用で都内に出かけた彼女が見つけたのが此処でして、ワタシも思い出深いテルマエなんですね。
ところがネットに突如3/31閉店&取り壊し予定の報が入り、ワタシはいてもたってもいられず。
昨今のコロナ騒ぎで正直人混みも都内も通勤電車も乗りたくないワタシですが、お別れ入浴をしておきたくて。
持病の通院日にちょっと回り道をして、富来浴場に立ち寄ることにしました。
こうやってみるとなにも変わってない・・・以前もレポートしましたが、もともとある銭湯の建物の上に増築しているのでちょっと不思議なことになってます。一見して風呂屋には思えないですね。
閉店のお知らせはよくありますが、その後取り壊すことまで書かれてるのはあまり無いです。
ますます寂しい気持ちになりました。
ささやかな入り口。「富来湯」と書かれていますね。中に入ると左手にフロント。女将さんに470円を払います。閉店にあたりいろいろなモノを希望の方に譲られたようで、休憩室は素寒貧としていました。
右手から男湯に入ります。脱衣所にあった籐の籠も姿を消していました。ここは真ん中に畳敷き半畳くらいの座れる場所がありましたが、これは健在です。
浴室は三河島の雲翠泉とよく似ているレイアウト。真ん中に楕円形の湯槽、それを囲むよう三方にカランがあります。右隅はカランをふたつ潰して薬湯が設置されていました。
残念ながらペンキ湯のスペースは青いペンキで塗り潰されていますが、女湯との境目のタイル絵が美しい。
時間は4時過ぎ、早い時間にしてはお客さんが多く活気があります。お名残り入浴はワタシを含め二人だけ。まだまだ地元客に愛されてるテルマエですが、廃湯の理由が設備の老朽化ですから、仕方ないのでしょうね。
カランのシャワーはまだまだ勢いよく、見えるところは綺麗なので余計に悲しいかも。
湯は42度くらい。やや深湯の方が熱さを感じました。
また、寂しくなりますね。