中2の頃「雨やどり」という唄に出逢い、世の中にはなんと愉快な唄を唄う歌手がいるんだなとびっくりして、それ以来三十有余年、彼のファンでありつづけております。
とかく彼は見た目のせいか声のせいか、誤解されがちで唄が世に出るたびに、右だ左だ根暗だ女性蔑視だと言われ続けておりまして。
中国で映画を作って、狡猾な人びとに騙され35億の借金を作り。それを自分の唄だけで30年かかって返し終えて。
気づいたら「国民的歌手」とかなんとか言われちゃってね。
なにもわかってないくせに、さだは「ロック」だってのに!なんてちょっと熱くなりました。
銀縁眼鏡の吟遊詩人はいつのまにぽっちゃりした「意見には個人差があります」深夜放送の初老のオジサンになり、当方も子供の頭のままデブ親父に成り果てました。
そんな2015年初夏、長く住まれていた市川市で「さだまさしミュージアム」なるものが開かれるということで、では早速。
芳澤ガーデンギャラリーが第一会場。最寄りは京成線の市川真間なのですが、ちょこっと歩いてみようと鬼越で下車。京成の各駅停車はのんびりして癒されます。
鬼越はまだ構内踏切が健在。同行の「鉄道模型 色差し三昧」とりのさんぽさんと。
線路沿いに歩いたほうが近いのでしょうが、ここは敢えて海老川沿いにのんびりと。
鳩!くるっく~!
見たことない不思議な花。
だんだん狭く小さくなる海老川。
通りがかりの廃業したらしい材木屋。
紫陽花の美しい季節。
遊歩道にあった不思議なもの。
ストレッチするひと。
いの一番って、まだあったっけ?
そうこうするうちに、着いた~!一時間ちょっとの小さな旅。
第一会場の芳澤ガーデンギャラリー、写真撮るのを忘れた(笑)
中ではさだの歴史を年表にして展示、小学生時代の絵や作文、愛読書等が並べられていて(物持ちがいい!)観察力の細やかさなんかが後のシンガーソングライターっぷりを彷彿させますな。
そして唄以外のパフォーマンス、絵や写真、小説などの展示。
昔持ってた本とかあって、懐かしい・・・
そして昔住まわれてたアパートの一室を再現した部屋が圧巻。
衣食住最低限のモノ以外は、小説とレコード、ギターにラジカセ位しかなく、でもそれだけで充分だと思わせる何かが部屋にあるんですよ。
窓際に干されたティーバッグの干したのと出前一丁がとても印象的。
そして鉄博かろ借りたというナハ10の大型模型と「さくら」のヘッドマークが、遥か遠きふるさと長崎を感じさせたことでした。
実はこれでは終わらず第二会場へ。
道なりな坂道がとても快い。
どこか長崎を思わせる道程。10分ほど歩くと第二会場へ。
明治時代に貴族院の大物が建てられた別荘の一部をリニューアルされたもの。
美しい建物です。ここにはさだまさしの初期LPアルバムや映画やレコードポスターの展示、長江を再編集した「ニイハオ、中国」の上映がありました。
とりわけ驚いたのは設置されたジュークボックスが実際に作動し、初期のEP 盤が聴けること。
はじめて触れました。ちょっと興奮。
シングルレコードの優しい音色に聴き入ります・・・
窓辺の席に掛けて。とりのさんぽさんと昔のさだまさしを聴きながら京成の模型談義。勿論学生時代に通学に使っていたさださんと掛けてのチョイスです。わたしの模型を長く御覧の方はよくご存じであろう自作のモハ510とキット組立加工のモハ704/1601。
素晴らしい筆捌きのとりのさんぽさん作モハ3200。
いやー、よくしゃべったわ。
よいちからを、たくさんいただきました。たぶんわたしの血となり肉となり、花と咲くことでしょう。
7/28まで開催中です。わたしもまた、必ず参ります!