高額所得番付の「長者」から学び、面白い人生を生きよう

2005年05月17日 16時23分05秒 | 政治
高額納税者、1位はサラリーマン (読売新聞) - goo ニュース

 平成16年分の高額所得が、16日公示された。トップの清原達郎氏は、投資顧問会社の運用部長。経歴を知って「やっぱり」という思いである。野村証券は日本で初めて本格的な「ファンドマネージャー」を育成した証券会社である。株式投資はもとより、財務、税務までたった一人でできる人材を養成している。アタッシュケース一つを持って世界中のどこにでもでかけていく、すごい人材を生み出す教育システムを確立している。野村証券の本社は、ただの止まり木にすぎない。まさに「1人」が会社である。だから、人材教育は、「地獄の特訓」なのだ。そういう野村証券からこのような人材が生まれたのは、当然といえば当然であった。東大卒、アメリカの大学でMBAを取得している。そういえば、日本マクドナルド社の藤田田、村上ファンドの村上世彰も東大卒。さらに中退ながら、ライブドアの堀江貴文も東大であった。
 清原氏から思い出されるのは、世界を股にかけて活躍する投機家のジョージ・ソロスである。ハンガリー系のユダヤ人である。ナチスの追及の手から逃れ、戦後、ロンドンの大学で経済学を学び、ロスチャイルド財閥系の証券会社に入り、ニューヨークで先物取引の腕を磨き、欧米の金持ちから資金を集め、グローバルにマネーを動かし、巨万の富を築いた。ジョージ・ソロスは、著書「相場の心を読む」のなかで「再帰理論」を打ち立てている。単なる博打打ちではない。清原氏も、3000社の企業分析、株価分析を積み重ねて相場を張っているという。巨万の富は、日頃のコツコツした努力の賜物とも言えよう。いずれにしても、「調査の野村マン」のなかから、このような人物が誕生したことは、素晴らしい。
 次に、「6位」の吉田嘉明氏は、「DHC」の社長である。社名は「大学翻訳センター」の略である。同志社大学を卒業して「翻訳業」から身を立て、辞書専門の出版社を起こし、5回も倒産の憂き目にあいながら、「七転び八起き」、挫けることなく、化粧品会社を立ち上げて、今日の大成功を手に入れた。この人の強靱な精神は学びたい。「化粧品」という「リピート商品」の開発・販売が軌道に乗ってのが、成功の秘密である。
 もう一人、「10位」の田中孝顕氏は、「ナポレオン・ヒル」の著作を翻訳して、「金持ちになりたい人」のために「ノウハウ」を提供し、「億万長者」の地位を獲得している。「英語」の力を磨く「脳力開発」のノウハウもドル箱となっている。出版業から巨万の富を得たのだが、「ナポレオン・ヒル」のプログラムを素直に実践して、実証してみせてくれたところが、偉い。
 土地成金が、少なくなっているのは、やはり時代の反映であろうか。土地もさることながら、平成16年分の「長者番付」は、目に見えない「知恵」を生かして、たゆまなく努力すれば、このような「億万長者」になれるという見本を示してくれている。どんな商売をするにしろ、何を成すかにしろ、また、金持ちを目指すにしろ、清貧の思想に生きるにしろ、高杉晋作の「おもしろき こともなき世を 面白く」という歌ではないが、楽しいと思える人生を送りたいものだ。人間、一生の持ち時間は限られているのだから。


コメント (2)
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