ルフィ広域強盗事件》収容所にいたX氏が明かす容疑者らの“惨忍な素顔”「『娘とヤリたい』覚せい剤で“頭がぶっ飛んでいた”」「フィリピン人彼女に豪邸や高級車、盗品ロレックス…」
全国で相次いでいる広域強盗事件。
リサイクルショップでの強盗も「ルフィ」らの指示によるものと見られる(被害店舗「てんとう虫」提供)
全国各地で相次いでいる広域強盗事件。その犯行の実態が、徐々に明らかになってきた。
【画像】「背中にびっしり入れ墨が…」渡邉容疑者の“カタギじゃない”様子
実行犯たちを束ねていたのは「ルフィ」と名乗る人物。なんとフィリピンから日本国内の実行役に強盗の指示を出していたという。その指示役とされているのが、今村磨人容疑者と渡邉優樹容疑者だ。
「2人はフィリピンの入国管理局が管轄するビクタン収容所から指示をしていたとみられます。フィリピン当局は渡邉がルフィだと発表しましたが、今村との話もあり、情報が錯そうしています。今後、2人を強制送還後、警察としては捜査で明らかにしていく方針です」(全国紙社会部記者)
黒幕とされる『ルフィ』とは一体何者なのか――。
X氏が収容所で渡邉と今村の“惨忍な素顔”
渦中の渡邉と今村と同時期にビクタン収容所にいたX氏が、彼らの素顔を語った。
「2人は北海道出身で、地元の友達同士。なぜか体格も似ていて、渡邉は身長約175センチで体重約80キロ、今村は身長約180センチで体重約110キロの大柄な小太り。2人とも6代目山口組弘道会福島連合に所属していたと話してたよ」
北海道・札幌から東南アジア・フィリピンに流れ着いた同郷の2人。いつからフィリピンに滞在しているのかは定かではないが、2021年5月に逮捕され、現在はビクタン収容所で生活している。X氏は収容所での彼らの様子について次のように語った。
「今村はとにかく人使いが荒くて、自分以外の人間はどうでもいいタイプ。同じ収容所のバングラデシュ人に皿洗いをさせたり、アメリカ人に服を洗濯させたりと、周囲の人たちを奴隷のように扱っていたね。とても残忍で、気に入らないことがあるとよく暴力をふるっていた。手下の男が寝ているときに、そいつの顔を足で踏みつけるなんてことを毎日やっていて、本当にかわいそうだった」
X氏は日々暴行を受ける男性を不憫に思い、看守に頼んで、なんとか保護してもらったという。
賄賂6万ペソの「VIPルーム」で悠々自適な生活
ビクタン収容所は、狭い部屋で収容者がすし詰め状態で過ごすなど、その劣悪な環境で知られている。だが、X氏によると、渡邉は毎月6万ペソ(約14万円)を看守に支払って、個室の「VIPルーム」で過ごしていたという。この部屋は冷房が完備され、専用のガス台や洗面台、シャワールームなどがあり、ほかの収容者に比べて格段にいい生活をしていたようだ。
賄賂がはびこる収容所内。今村と渡邉は金にものを言わせ、毎晩のように酒を飲み、韓国人や中国人の収容者とともに賭けポーカーに興じていたという。
収容所内で遊ぶ金はどこから来ていたのか。
「今村と渡邉はもともと、2019年にフィリピンで36人が拘束された特殊詐欺グループ事件の幹部。2人は“共同経営者”のような形で、フィリピン国内でいくつかのかけ子グループを取りまとめていた。ただ、日本の警察もバカじゃないから特殊詐欺の摘発に力を入れていたし、銀行も犯罪抑止の対応を強化したから、だんだんと“タタキ”(隠語で強盗)に移行していったんじゃないかな」(同前)
X氏の話をまとめるとこうだ。
今村と渡邉はもともとフィリピンで活動する特殊詐欺グループの幹部だったが、事件の主犯格として日本の警察から逮捕状が出たため、ビクタン収容所に移送された。だが、この収容所では賄賂がはびこっており、多額の金を看守に支払うなどして携帯電話を入手し、平然と詐欺や強盗などの犯罪を続けていたようだ。
X氏は実際に、今村が日本にいる実行役に強盗の指示をしている場面を目撃したことがあるという。
<>
今村容疑者を“告訴した彼女”とキスも
堂々と犯罪を続けていた今村と渡邉だが、「絶対につかまらない」と自信満々だったという。というのも、X氏によると、フィリピンでは現地の知人に頼んで告訴してもらえば、裁判の手続き上、日本への強制送還を逃れられることが可能なのだという。
つまり、日本へ強制送還されるレベルの犯罪が露呈しても、告訴された別件での裁判が終わらない限り、フィリピンからは“出られない”というのだ。X氏が続ける。
「告訴したのは、フィリピン人の彼女。それなのに、彼女は収容所に面会に来てキスしてるんだぜ? 普通、彼氏を告訴した人がキスなんてしないでしょ」 前出の全国紙社会部記者はこう話す。
「現地の報道によると、今村と渡邉両容疑者は暴力防止法違反の罪により訴追されていました。日本への強制送還を逃れる目的で、意図的に虚偽の告訴を繰り返していたとみられます」
X氏は最後に、今村との会話で衝撃を受けたことがあるといい、こう続けた。
「(娘と)エッチしたい」覚醒剤で“ぶっ飛んでた”
「今村には日本人の元妻との間に10代半ばの娘がいるらしいのですが、娘の話になったときに、『(娘と)エッチしたい』『ただヤってみたいだけ』って言ってたんだよね。本当に娘がいたらそんな発想にはならないと思うんだけどね。それを聞いたときに、本当にこいつは頭がぶっ飛んでると思って……。異常というか、人間じゃないと思った」
“頭がぶっ飛んでいる”裏には、
「覚醒剤の影響もある」とX氏は見ているようだ。
「日本人からするとにわかに信じがたいかもしれないが、収容所では覚醒剤が蔓延している。今村も常用者の一人で、毎日注射器で覚醒剤を打っていた。その影響からか寝ることもあまりなく、汗をだらだらかいていた姿を覚えているよ」
X氏は、今村がただ覚醒剤を使用するだけでなく、フィリピンで仕入れた覚醒剤を日本に発送していたことも証言した。
「粘土で恐竜の模型のようなオブジェを作り、覚醒剤だとわからないように加工して日本に送っていた。1キロ850万円くらいで発送していたかな。相当な額の金を稼いでいたはず……」
送還までどれくらい時間がかかるか不明だが、金と暴力にものを言わせて詐欺や強盗を指示していた2人は帰国後、一体何を語るのか。真相解明が待たれる。
◆◆◆
「文春オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「文春くん公式ツイッター」のDMまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス:sbdigital@bunshun.co.jp 文春くん公式ツイッター: https://twitter.com/bunshunho2386
https://news.yahoo.co.jp/articles/97189b27a5ccd78546ec1b13741377e875163cc7