「闇バイト」で集めた奴らに証明写真を撮らせて…!誰もが被害者になる「マイナンバーカード偽造詐欺」の「悪質手口」
1/19(日) 8:04配信
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コメント49件
現代ビジネス
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前編記事『「テニサーだと思ったら悪質スカウトグループだった…!」MARCHや日東駒専でも急増、女性を風俗店に斡旋する「闇サークル」のヤバすぎる手口』より続く
【写真】ヤクザに惚れてすべてを失った「警視庁23歳美人巡査」の素顔
応募してくるアホはいくらでもいる
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真っ当に生きている人にとって最も恐ろしいのは、「闇バイト強盗」だろう。'24年8月以降、「闇バイト」による強盗事件などで、警察当局が逮捕した容疑者は男女56人にのぼる。取材に応じたトクリュウの関係者は淡々とした口調でこう断言した。
「いくら警察が注意喚起しても、『闇バイト』は絶対になくなりません。世間が思っている以上に、カネ欲しさに応募してくるアホはいくらでもいるんです。むしろ最近は、タタキ(強盗)やノビ(空き巣)だとわかっていながら、『チマチマ稼ぐより一発で稼ぎたい』と応募してくる奴が増えました」
近年は「闇名簿屋」なる業者まで登場し、ターゲットの家族構成や家の間取りなど詳細が記されたリストが高値で取り引きされている。不動産屋や貴金属店などが顧客情報を犯罪組織に流していることもあるし、最近はフードデリバリーサービスの配達員の間でこんな「闇バイト」も流行しているという。ベテラン配達員が明かす。
「池袋駅西口周辺で地蔵(路上で注文を待つ行為)していたら、配達仲間からこんな「副業」を持ち掛けられました。配達先の住所、配達時間、年齢・性別といった情報を提供すれば、1件につき500円をペイペイで送金してくれるバイトがあるというのです。ほかにも、宅配ボックスの液晶に『預かり荷物あり』と表示されている、その時間帯は不在だとわかる部屋番号の写メを撮ってくる、というアルバイトもあるそうです」
マイナンバーカード偽造が流行
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個人情報を悪用した新たな犯罪も、流行の兆しを見せている。「マイナンバーカード偽造」だ。
「マイナンバーカードさえあれば、消費者金融で簡単にカネを引き出せる。偽造も簡単。電子レンジでチンすると薄い膜が浮き上がってくるから、それを剥がして写真や文字を貼り替えるだけ。本物を『土台』にした偽造カードだからバレにくい。
偽造カードを作るための情報は、犯罪組織の息のかかったキャバクラなどから買う。酔客の身分証情報が主流ですね。貼り付ける写真は、闇バイトで集めた奴らに証明写真機で撮らせます」(偽造業者の関係者)
もちろん、警察も対策は講じている。'24年12月、警察庁は「雇われたふり作戦」の導入検討を発表。捜査員が架空の人物になりすまして身分証明書を使うなど、従来の「おとり捜査」から踏み込んだ手法だ。だが、現場からは早くも嘆き節が聞こえる。
「ネーミングは露木康浩・警察庁長官。トップの肝いり案件ですが、正直、捜査は困難を極める。強盗に応募したとしても、匿名性の高いアプリから指示役を割り出すことは難しい。仮にたどれたとしても発信元はタイやカンボジアなど海外であることが多い。それを長年、昔気質のヤクザ組織を捜査してきた組織対策係が担当するから対応できない。ほとんどお手上げ状態です」(捜査関係者)
貧困層が拡大する限り、犯罪もまた広がっていく。
【こちらも読む】『「しまった、闇バイトだ…」《引っ越し手伝い》に応募した普通の若者が「闇バイト強盗」で人を殺すまで』
「週刊現代」2025年1月11日・18日号より
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)
1/19(日) 8:04配信
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前編記事『「テニサーだと思ったら悪質スカウトグループだった…!」MARCHや日東駒専でも急増、女性を風俗店に斡旋する「闇サークル」のヤバすぎる手口』より続く
【写真】ヤクザに惚れてすべてを失った「警視庁23歳美人巡査」の素顔
応募してくるアホはいくらでもいる
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真っ当に生きている人にとって最も恐ろしいのは、「闇バイト強盗」だろう。'24年8月以降、「闇バイト」による強盗事件などで、警察当局が逮捕した容疑者は男女56人にのぼる。取材に応じたトクリュウの関係者は淡々とした口調でこう断言した。
「いくら警察が注意喚起しても、『闇バイト』は絶対になくなりません。世間が思っている以上に、カネ欲しさに応募してくるアホはいくらでもいるんです。むしろ最近は、タタキ(強盗)やノビ(空き巣)だとわかっていながら、『チマチマ稼ぐより一発で稼ぎたい』と応募してくる奴が増えました」
近年は「闇名簿屋」なる業者まで登場し、ターゲットの家族構成や家の間取りなど詳細が記されたリストが高値で取り引きされている。不動産屋や貴金属店などが顧客情報を犯罪組織に流していることもあるし、最近はフードデリバリーサービスの配達員の間でこんな「闇バイト」も流行しているという。ベテラン配達員が明かす。
「池袋駅西口周辺で地蔵(路上で注文を待つ行為)していたら、配達仲間からこんな「副業」を持ち掛けられました。配達先の住所、配達時間、年齢・性別といった情報を提供すれば、1件につき500円をペイペイで送金してくれるバイトがあるというのです。ほかにも、宅配ボックスの液晶に『預かり荷物あり』と表示されている、その時間帯は不在だとわかる部屋番号の写メを撮ってくる、というアルバイトもあるそうです」
マイナンバーカード偽造が流行
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個人情報を悪用した新たな犯罪も、流行の兆しを見せている。「マイナンバーカード偽造」だ。
「マイナンバーカードさえあれば、消費者金融で簡単にカネを引き出せる。偽造も簡単。電子レンジでチンすると薄い膜が浮き上がってくるから、それを剥がして写真や文字を貼り替えるだけ。本物を『土台』にした偽造カードだからバレにくい。
偽造カードを作るための情報は、犯罪組織の息のかかったキャバクラなどから買う。酔客の身分証情報が主流ですね。貼り付ける写真は、闇バイトで集めた奴らに証明写真機で撮らせます」(偽造業者の関係者)
もちろん、警察も対策は講じている。'24年12月、警察庁は「雇われたふり作戦」の導入検討を発表。捜査員が架空の人物になりすまして身分証明書を使うなど、従来の「おとり捜査」から踏み込んだ手法だ。だが、現場からは早くも嘆き節が聞こえる。
「ネーミングは露木康浩・警察庁長官。トップの肝いり案件ですが、正直、捜査は困難を極める。強盗に応募したとしても、匿名性の高いアプリから指示役を割り出すことは難しい。仮にたどれたとしても発信元はタイやカンボジアなど海外であることが多い。それを長年、昔気質のヤクザ組織を捜査してきた組織対策係が担当するから対応できない。ほとんどお手上げ状態です」(捜査関係者)
貧困層が拡大する限り、犯罪もまた広がっていく。
【こちらも読む】『「しまった、闇バイトだ…」《引っ越し手伝い》に応募した普通の若者が「闇バイト強盗」で人を殺すまで』
「週刊現代」2025年1月11日・18日号より
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