アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「てんてん」で、豚になる?

2024年06月26日 | Weblog
 「がっこう」の漢字表記、正しいのはどちら?
 ①「学校」 ②「学゙校」 正解は①ですが、②も捨てがたい。
 子どもの発想って、時として素晴らしいモノがあると、つくづく思います。
 小2女児の漢字の書き取りにも感心。「日々これ感心」。

 漢字の小テスト。「漢字で書きなさい」
 1 あおぞら
 2 がっこう
 3 じ-をかく
 4 じょし
 5 ぶん-しょう

 女児の答は…
 「青空゙」「学゙校」「字゙をかく」「女゙子」「文゙しょう」
 本人は自信満々!小声で「ちゃんとれんしゅうしてきたから、みんなできた」とコメントしたという。
 果たして、先生が「まる」をくれるかどうか?
 私が採点者なら、花まるを書いて、「100点!!」なのですがね。発想が奇抜で、おもしろい!

 話しが横道へ逸れますが、「てんてん(濁点)」を点けるだけで、意味が全然違うものになることがあります。
 「か」は、「蚊」ですが、てんてんをつけると「が」で「蛾」になります。「蓋(ふた)」は「豚(ぶた)」になります。

 子(こ)→悟(ご) 子どものほうが悟ってることも
苦(く)→愚(ぐ) 苦しい時って、愚痴がでるよね
貴(き)→偽(ぎ) 貴と偽」は、てんてんの違いだけ?  血(ち)→痔(ぢ) 痛いらしい 
兎(と)→怒(ど) 欧米では兎は害獣扱い。よって「怒り」
屁(へ) →辺(ベ) 辺(あたり)の人に迷惑
 小学生に叱られそうなので、「てんてん」は、もう止めときます。
 そこで気になるのは、「半濁音(ぱぴぷぺぽ)」で読む漢字です。「そんな漢字、ないだろう!」って?ところが、あるのです。

 有名なのは、「専ら」。「もっぱら」と読みます。
「のっぴきならぬ事態…」の「のっぴきの漢字は、「退っ引き」。
「慮る(おもんぱかる)」もありますが、「おもいはかる」の音の変化ですから、半濁音とは言い切れませんね。
 固有名詞なら、どう読んでもいいので…地名には、半濁音で読む漢字が多いです。
 馬主来(ぱしくる 北海道白糠町)、美利河(ぴりか 北海
道今金町)、幌美内(ぽろぴない 北海道千歳市)、敏音知(ぴんねしり 北海道中頓別町)…「半濁音天国、北海道」ってところでしょうか。


頑張れ台湾 簡体にも艦隊にも負けるな

2024年06月25日 | Weblog
「日本の文化」どれもこれも大切にしなければなりません。
 日本語の話し言葉の乱れは、近年始まったものではありません。鎌倉時代からすでに始まっていた様子。
 根拠としましては、兼好法師(吉田兼好)が、「徒然草」のなかで、「たゞ言ふ言葉も、口をしうこそなりもてゆくなれ」と。 現代語訳→「(近頃は)話し言葉もだんだん残念なものになっている」。
 兼好法師の嘆きには賛同しますが、「若者言葉はわけが解らん。日本文化を愚弄するな」と、目くじらを立てることもないと思います。せいぜい2年もしないうちに、消えますから。

 話し言葉はさておき、「漢字」は、乱してはなりません。日本が世界に誇る文化です。  

 中国の、「繁体字」と「簡体字」についてどのように考えますか?私は、台湾のように、「繁体字」を大切にしてほしかったです。韓国が漢字教育から手を引いてしまいましたから、台湾だけだ頼りです。

 <中国の15歳以上の非識字率>
2006年・・・8%
 2021年・・・2.67%
 ※ 中国における15~24歳の識字率は、100%
 中国の識字率、この15年で、大幅に上がりましたねえ!「素晴らしい」と言うべきかぁ?「嘆かわしい」と言うべきか?!

 何か含むところがあるのかって?
 中国人は、昔から教育を最も重視してきました。どんなに生活が苦しくても、子どもには十分な教育を!です。しかしながら、「非識字者、もしくは、識字数が著しく少ない人」があまりにも多かった。
 中国政府としては、読み書きのできない理由として、「中国が現在より貧しかった点」「女性の地位が低かった時代であった」ことが関係しているとしています。また、「農村部では、用事があれば口頭で伝えていたため、必要性が低かった」とも。

 確かにそれらの理由もあったでしょうが、「繁体字を簡単にして識字率を高くしよう」ということで「簡体字」が生まれたのではなかったのか?
 私が、簡体字を快く思っていないのは、中国を旅行して簡体字の標識や看板を見ても、「意味がわからない」のです。繁体字なら、おおよその意味がわかります。
 簡体字により、漢字が記号になってしまいました。漢字は字に意味が宿っていなけりゃ!
 日本の漢字の、「豊(十三画)」は、繁体字では、「豐(十八画)」。「祭壇に稲穂をお奉(まつ)りしてあること」が、漢字を見ただけで解ります。
 ところが、「豐」の簡体字は、「丰(四画)」です。「丰」この漢字、見ただけで意味がわかりますか?象形も、会意も、形声も、なーんも関係ない。単なる記号になってしまっています。


ひき・びき・ぴき問題

2024年06月24日 | Weblog
 「4・7・9問題」は、うやむやのうちに落ち着きましたが(?)、問題は次々と出てくるものでございます。
 小学1年生の算数で、子どもたちを困らせるのが「ひき・びき・ぴき問題」。ドリル学習やテストの時、パニックになる子すらいるのです。

 小1の算数のドリル学習で…
 問題文→「犬が3びきいます。2ひきかえりました。のこりは、なんびきでしょう」
 この問題には、式を書く欄と、答えを書く欄があります。
 式の欄は、「しき」と書いてあるだけですが、答えの欄には、「こたえあああぴき」と、ありました。

 男の子がパニックになっていました。
 「『ぴき』がない!「『ぴき』がない!」

 この男の子は、問題文には、「3びき」と、「2ひき」しか出てこないのに、求められている答えが、「ぴき」。そりゃあ、パニックになりますよね。「ぴき」がないのに、答えに「ぴき」をつけなければならない。
 ドリルを作成した出版社は、子どもがそういうことでパニックになることがあるということを考えなければね。考えるはずないけどね。
 なぬ?そんなドリルを採用した学校にも責任がある?
 あ、あ、あのね、ドリル採用の際、「ひき、びき、ぴき」までチェックするはずないでしょ。


「9」の読み「ク」「きゅう」「ここのつ」?

2024年06月23日 | Weblog
 2歳2か月の孫(ハルくん)がおります。「あいうえお…」の発音は、「アーアー、バブゥバブ…」なのですが、数字は、クリアに発音できます。
 ハルくんの親がおもしろがって、「数字」を教えております。すごく気になるのは、「01234…」を、「ゼロ、イチ、ニ、サン、シ…」と、教えていること。これは間違い。
「ゼロ」じゃなくて「レイ」でしょ!「ゼロ(zero)」は、英語読みですからそこだけ英語っておかしい。浴衣を着て、革靴を履いてるようなもの。
 で、親は、「そうだよね、レイだよね」と、言いながらも数分後には、「ゼロ、イチ、ニ…」。
 アナウンサー氏によりますと、「放送では、数字は、原則として日本語読みとし、慣用の読みの強いものを除いて、英語読みは使わないことにしています。『0』は、ふつうは『レイ』と読んでいます」。とのこと。

 では、「4、7、9」は?「4」は、「シ」なのか、「よん」なのか?「7」は、「シチ」なのか「なな」なのか?「9」は、「ク」なのか「きゅう」はたまた「ここのつ」なのか。2歳2か月のハルくんは、混乱しているはず。

 小学1年生になって順番に唱えるときは(順唱)
「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ、ク(クゥ)、ジュウ」と唱えるのが、一般的だという。
 例外とまでは言えないが…「イチ、ニ、サン、ヨン、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、キュウ、ジュウ」と唱えてもよいという。
 「どっちでもいいから、好きなようにして」…と、いうことらしい。これじゃあ、ハルくんに説明できません。

 さらに子どもにとってやっかいなのは…
 後ろに「助数詞」や「単位」がつくときは、読み方が「わや」だ。ハルくん、大丈夫かなあ。

 4個・・・「よんコ」。「シコ」なら「四股」になっちゃう。
 7個・・・「ななコ」。「シチコ」はぁ…ないない。なぬ?「♪シチコ、シチコ」という、プラレールか何かの歌があるって?そ、そ、それは、「♪ティティコ、ティティコ」でしょ!
 9個・・・「キュウコ」。「クコ」なら食品と間違われそう。
 4番・・・「よんバン」。「シバン(死番)」なら怖いわ。


セビリアの「日本さん」

2024年06月22日 | Weblog
「セビリア」といえば理髪師。舞台は、スペインのアンダルシア州セビリア県。このスペインのセビリアが有名なので、「セビリア共和国」は、 知っている人のほうが少ないかも。その国、どこにあるかって?「ルーマニアの南西 ブルガリアの西、ボスニア・ヘルツェゴビナの東」首都はベオグラードと言った方が、わかりやすいかも。
 セビリア共和国へは行ったことはありませんがスペインのセビリアへは行きました。理髪店の「サインポール(3色でぐるぐる回っているアレ)」を探しましたが、近視と老眼の私には見つけられませんで…そのうちに街はずれに出てしまいましたぁ。

 スペインのセビリアに関心があったのは、「ハポン(japo'n:日本)」という姓の人が、セビリア州の、コリア・デル・リオという町だけで600人おられることから。

 スペインのアンダルシア州セビリア県「コリア・デル・リオ」には、1614年、仙台藩の伊達政宗の家臣支倉常長が率いる慶長遣欧使節が、滞在しました。…ここまでは、テレビでも紹介されたりなどしたので、多くの人が知るところ。

 慶長遣欧使節は、どのくらいの期間コリア・デル・リオに滞在したかですが…「ヨーロッパに消えたサムライたち(太田尚樹著)」には…
「往路の1614年10月に数日間滞在。ローマからの帰路には数ヶ月間滞在していた」と書かれています。
 帰路の滞在は、「9ヶ月間」という資料もあります。使節は、スペイン国王から伊達政宗への親書が届くのをコリア・デル・リオで待ち続けていたわけですから、9ヶ月間の方が史実に近いような気もしますが…。
 遣欧使節は、コリア・デル・リオの娘さんたちに興味・関心をもたれたことは間違いないでしょう。滞在中に、現地の女性と親しくなり、そのまま帰国しなかった使節の人たちがいた。 インディアス総文書館(セビリア)の資料に寄りますと、コリア・デル・リオに入った使節団は、28人。
 帰国が始まり、約20名ほどが帰国している。20人に「約」をつけなければならないのはいい加減かも知れませんが、当時はそんな感じだったのでしょう。つまり約8人が帰国していない。
 私の予測ですが、この8人の子孫がおよそ400年間に、600人になっている(増減を繰り返しながらだと思います。なぜなら、10年ほど前は、830人だったのです)。

 さて、ハポンさんたちが、本当に江戸時代初期に渡欧したサムライの末裔なのか?
 名古屋大学、東京大学、国立遺伝学研究所などによる共同研究チームが、DNA鑑定によってハポン姓の人々と日本人との関係を調べる研究を行っています。しかし、今のところ、「日本人に由来するという結果」が見つかっていないという。
 悲観的な推測としまして、仮に8人が現地の娘さんと結婚した場合、「ハポン」などと言う姓を名乗りますかねえ?伊達、支倉など自分の姓を名乗りますよね?


ソーメンはマグカップで

2024年06月21日 | Weblog
 「日本ハムファイターズ」「サンフランシスコ・ジャイアンツ」で活躍した田中賢介さん。学校を創立し、理事長として頑張っておられます。
 現役時代の印象的なエピソードとしましては、サンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約をしたとき、「通訳を付けると英語も上達しないと思うし、チームメイトからも認めてもらえない」として通訳をつけなかった。この心意気、私は手を叩いて喜こびましたねえ!「常に学ぶ姿勢」が白眉。


 田中賢介さんは、2年前(2022年4月)札幌市近郊に、学校法人田中学園「立命館慶祥小学校」を開校しました。
 田中理事長が自ら行う斬新な授業があるそう。「突拍子もないアイデアと、他では学べない知恵に触れることができる時間」なのだと。どんな授業になるのかは、理事長のみぞ知る。いろんな視点にふれる時間ですねきっと。
 私は、「理事長さんって、単なるお飾り」と、思っておりましたので、「理事長が授業をする」ということだけで、「素晴らしい学校だな」と、感じます。

 「森友学園」の前理事長 籠池(かごいけ)さんの授業は覗いてみたかったけどね。なぜかって?「笑いをとる天才」ですから、授業がおもしろくないはずがないでしょう。おもしろくなければ、授業じゃない!どんなネタをもっているかって?
 ネタ1 マグカップでソーメンを食べながらのテレビ出演
 ネタ2 一万円札の大きさに紙を切って100枚ほどの束を作る。一番上と一番下に本物の1万円札を配置。そして帯封をする。見た目100万円の札束。本当は2万円の札束。
 テレビのレポーターに、「この札束、誰が作ったんですか?」と、尋ねられた。正直に、「わ、私です…」と答えました。
 なぬ?「籠池さんへの、中傷じゃないか?」って?!事実なので中傷にはならないかと。

 ともあれ、田中賢介さん「ただの野球選手」じゃなかった。いいですねえ!教育を語るならこのように、「学校を創る」という観点で話をしていただきたいもの。
 ところで、元理事長の籠池泰典さんご夫妻は、どうされていますかねぇ?国からの補助金約5,600万円の詐取。ご本人は懲役5年、奥様は懲役2年6カ月の実刑ですから…刑務所の中でしょうか。 
 刑務所では、マグカップでソーメンを食べることはできないね。「取っ手がついて、とっても便利」と、ダジャレを言ってもマグカップを貸してもらえないでしょう。


心臓とラッキョウの関係

2024年06月20日 | Weblog
 スーパーに、「土つきラッキョウ」が、並んでいます。今年も、半分過ぎようとしています。 
 そろそろ寝ようかなあと思っていたら、地震がありました。幸い我が家の地域は、震度3(近くは震度5強)。日付が変わる頃、電話が…。電話の主は、学生時代の友人。
 内容は、
「おう!テレビを観ていたら、おまえんとこ、震度5だっていうもんだから・・・大丈夫そうだな。相変わらず、悪運が強いなあ!」
 話をするのは数十年ぶりなのに、昨日も話をしたような感じ…これが、旧友というもんでしょう。それにしても、旧友氏…地震のニュースで私を思い出してくれた。なかなか、いい奴です。栃木県在住でした(1年前から、過去形になってしまいました)。私が住んでいた(これも過去形ですが、住所がかわっただけで私はまだ生きています)北海道まで、クラウンハードトップ(あったんですよ、そういう車が)で、遊びに来てくれたこともありました。津軽海峡は、流石のクラウンでも渡たれないのでフェリー利用。
 
 さて、旧友氏は…
「心房細動になってさぁ」
「そ、そうか、薬飲んでるのか?」
「いや、薬は飲んでいない。冷蔵庫にラッキョウを用意してあるから大丈夫!」
「心房細動とラッキョウ?何か関係があるのかい?」
「兄貴(実のお兄さんで、医師)に聞いたんだけど、心臓にはラッキョウが効くんだ。塩漬けでも、甘酢漬けでも、醤油漬けでもなんでもいい」

 実は私も「心房細動」があり、「シベノール」という薬を飲んでいます。本当にラッキョウが効くのであれば、もう。シベノールを止めてラッキョウにしますがぁ。
 半信半疑で、調べたところ・・・「ラッキョウは漢方では胸痺(きょうひ:胸のつかえや痛みのこと)に効果があるとされている」と。…本当だったんだぁ!
 心房細動の場合、1分間に心房が300回ほど動きます。心室が300回動いたら、とっくに死んでいます。なお、「致死性心房細動」という恐ろしいものもありますから、「心室細動でなくて良かった」という話ではありませんがね。

 ついでに調べたところ、心房細動には、ラッキョウのほか、「青魚」がいいらしい。「黒酢ラッキョウ」は、動悸息切れに効くらしい。
 心臓を元気にするには、「酢ショウガ」…つまり「ガリ」か?道理で、お寿司屋さんは、皆さん心臓が元気そう。あと、「ポリアミン」の多い大豆やキノコが心臓病を防ぐんだと。「ポリアミンって、オセアニアの島か?」って?そ、それは、「ポリネシア」。
 体内のポリアミンは加齢によって、どんどん減少するそう。つまり、老化と多いに関係がある。大豆やキノコ食べなきゃね」。おっと、ラッキョウも忘れちゃなりません。


「わや」共通方言?

2024年06月19日 | Weblog
 北海道では、「めちゃくちゃなさま」「手がつけられないさま」「収拾がつかないこと」を、「わや」と言います。私は、「わや」は、北海道弁だと思い込んでおりました。カミサンは、口ぐせになっていて、「もう、わやだぁ!」を、1日に何回も使います。
 と、と、ところが、「わや」は、関西弁であるという?!アンティークマンの調査の結果、確かに関西のあちこちで使われていることを確認。北海道から鹿児島まで、使われている「わや」。「共通方言」だという。早い話が「標準語」。おっと、失礼しました。「標準語」という言葉は使かってはいけないんですね日本では。「方言を矯正してはいけない」という考え方ですから。その地方で話される言葉は、その地方の標準語です。だから、日本中の言葉は全て標準語。よって、「標準語」という言葉は不要。

 地域を越えて通じるのであれば、どの地域の言葉であっても、それは「共通語」ですね。共通語と方言の違いは、全国で通じるか、特定の地域のみで通じるかの差。

 「米をとぐ」の「とぐ」。…これも、子どもの頃は、田舎の方言だと思っていました。
 東京で、「米をとぐ」と、言ったら、「なに、バカなこと言ってんだぁ?おまえの田舎じゃ、砥石で米をとぐのか!」と、叱られるんじゃないかと思っていました。
 「とぐ=ぬかやよごれを取るために洗う」…共通語でした。漢字は、「磨ぐ」か「研ぐ」のどちらかでしょう。
 鍵をかけることを、「鍵をかう」と、田舎では言ってました。この「かう」も、方言だと思っておりました。ところが、「かう」も、共通語でした。漢字は、「支う(かう)」でしょうねえ。

 「泥棒を捕らえて縄をなう」という諺があります。事態が起こってから対処すること。「縄をなう」の「なう」は、いかにも方言みたい。しかし、諺にまで使われているので共通語でしたぁ。「なう」は、漢字では、「綯う(なう)」。
 泥棒を捕まえた。さて、縛り上げる縄がない。「だれが、縄を持ってきてくれー!今すぐに!NOW! NOW! NOW!」というわけで、「縄をNOW!」が「縄を綯う」になった。そんなことはありませんね。ハイ、ボケでしたぁ。


時間がおいしい

2024年06月18日 | Weblog
 車椅子生活者ですから、通院以外には外出しません。それなのに、コロナに罹患。すぐに肺炎になり、不覚にも入院しました。
 入院しても、「強い倦怠感、味覚異常、関節痛、嗅覚異常」が、なかなか改善されませんでした。食事は、ほとんど食べられなくなりました。噛むのも辛い状態。


「口から食べなければ回復が遅くなりますから、食べて下さい」
 このセリフ、医師、看護師、理学療法士さんたちから、何度も聞かされました。 
 しかし、頑張っても、提供された食事の5%ほどを食べるのがやっとでした。
 入院から数日経って、私のベッドが、病院の栄養士、調理員たち5人に囲まれました。
「私たちは、心を込めて作ってるんですょ」
「どうして食べないんですか?」
 食事をしない私を気遣ってか、理由を問いただしに来てくださったのでした。それにしても、5人も動員して!
 「なぜ食べられないのか?」、本人すら「わからなかった」のです。応えようがありませんでした。
 翌朝の朝食は、「気をつかってくださったんだなあ」と、思われるメニュー。入院患者は、およそ300人もおられるのに、私一人のための特別メニュー。ご期待に応え、少しでも多く食べようしました。しかし、10%がいいところでした。申し訳ないのですが、食べられなかったのです。

 自力では、ベッドから車椅子への移乗すらできませんでしたが、コロナの治療が終わり2週間の入院で退院できました。
 退院して、我が家で食事しました。なんと!ごく普通に食べることができました。
 退院して病院の食事と自宅での食事の大きな違いに気づきました。
 家庭での食事は、「ゆっくり時間をかけて食べられます」。せかされないので、安心して食べられます。
 「食事は、時間だ」と、確信しました。
 味も大事、美しさも大事、分量も大事であることは、もちろんです。それら以上に、「時間」が大事。
 今、たっぷり時間をかけて食べています。食事が美味しくて楽しいです。


自分で「自分の人権」を守った

2024年06月17日 | Weblog
 「障害者の人権を守ろう」、人権啓発で常に唱えられています。高齢障害者である私の人権は、守られているか?今のところ嫌な思いをしていないので、守っていただいていると思います。一方的に守っていただくだけで、こちらからは何もできないのが少々心苦しいのですがね。

 自分たちの人権を守ってくれる人などいない中において、自分たちの人権を自分たちで守った出来事がありました。
 コロンビアのアマゾンの密林で、小型飛行機の墜落事故がありました(2023年6月)。事故後40日ぶりに、飛行機に乗っていた先住民の「兄弟姉妹4人」が、無事に発見されました。ジャングルで生き延びるための「知恵と並外れた勇気」が称賛を浴びました。
 ジャングルの中で、4人の人権は守られたか?守る人などいるはずもありません。4人は、自分たちの人権を、自分たちで守りました。この場合、「人権を守った」と言うより
 「人権を使った」という表現が適当だと思います。言葉遊びのつもりはありません。「人権を使う」は、能動的です。

 コロンビアの密林で、40日ぶりに兄弟姉妹4人が発見されたとき、すぐにペルー生まれの動物学者、ユリアナ・ケプケさんを思い出しました。50数年前、17歳だったユリアナさんが母親と搭乗していた旅客機がアマゾンの熱帯雨林に墜落しました。ユリアナさんはただ一人生き残り、11日後に救助されました。壮絶な生還劇は「奇跡の詩(うた)」の題で映画化されました。(当時23歳だった私も、その映画を観ました。感動しましたあ!)

 アマゾンの密林ですから、アナコンダ、ワニ、ピラニア、タランチュラ、蚊、ジャガー…恐ろしいなんてもんじゃない。
 アマゾン(ペルー)へは一度行きました。しかし、密林へ入る度胸はありませんでした。あの頃は、自分の足でどんどん歩けたのですがね。
 
 ユリアナさんは、ワニやヘビに襲われ、川ではカンジェロ(肉食ドジョウ魚)に足の肉を食いちぎられ、20センチメートルもあるヒルに血を吸われ、傷口は数十匹もの蛆(うじ)に食い荒らされていました。医師は、「全身に切り傷、刺し傷20ヶ所、両目は眼底出血、左鎖骨骨折…よく助かったものだ」と。死ぬか生きるかの11日間。アマゾンの密林で一人ぼっちですから、自分の人権は自分で守らなければなりません。守っているだけでは、食料を入手することなどできません。ユリアナさんは、人権を使って、「生きるために生きた」わけです。
 ユリアナ・ケプケさんはご健在で(現在69歳)、ペルーで動物保護団体を率いておられるとのこと。